予算決算及び会計令(第七章)
昭和二十二年四月三十日勅令第百六十五号
第七章 契約
第一節 総則
(契約事務の委任)
第六十八条 各省各庁の長は、会計法第二十九条の二第一項又は第三項の規定により、当該各省各庁所属の職員に契約に関する事務を委任し、又は分掌させる場合において、必要があるときは、同条第一項又は第三項の権限を、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第五十条の委員長若しくは長官、同法第四十三条若しくは第五十七条(宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十八条第一項において準用する場合を含む。)の地方支分部局の長、宮内庁長官、宮内庁法第十七条第一項の地方支分部局の長、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第六条の委員長若しくは長官、同法第九条の地方支分部局の長又はこれらに準ずる職員(第百三十九条の三第三項において「外局の長等」という。)に委任することができる。
2 第二十六条第三項の規定は、各省各庁の長が会計法第二十九条の二第二項又は第三項の規定により他の各省各庁所属の職員に契約に関する事務を委任し、又は分掌させる場合に、第二十六条第四項の規定は、同法第二十九条の二第四項において準用する同法第四条の二第四項の規定により当該契約に関する事務の委任又は分掌が他の各省各庁所属の職員について官職の指定により行なわれる場合に、それぞれ準用する。
(契約審査委員の指定)
第六十九条 各省各庁の長は、当該各省各庁所属の職員又は他の各省各庁所属の職員のうちから、各省各庁の長の委任を受けた当該各省各庁所属の職員は、当該各省各庁所属の職員のうちから、必要があるときは、契約担当官等が第八十六条第二項(第九十八条において準用する場合を含む。)の規定により意見を求めた場合にその意見を表示すべき職員(以下「契約審査委員」という。)を指定しなければならない。
2 各省各庁の長は、前項の規定により他の各省各庁所属の職員を契約審査委員に指定しようとするときは、当該職員及びその官職について、あらかじめ、当該他の各省各庁の長の同意を経なければならない。
3 第一項の場合において、各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、当該各省各庁又は他の各省各庁に置かれた官職を指定することにより、その官職にある者を契約審査委員とすることができる。この場合においては、前項の規定による同意は、その指定しようとする官職についてあれば足りる。
4 契約審査委員は、一の契約担当官等について三人とする。ただし、他の契約担当官等に係るものについて兼ねることを妨げない。
5 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、契約審査委員を指定したときは、その旨を関係の契約担当官等に通知しなければならない。
第二節 一般競争契約
第一款 一般競争参加者の資格
(一般競争に参加させることができない者)
第七十条 契約担当官等は、売買、貸借、請負その他の契約につき会計法第二十九条の三第一項の競争(以下「一般競争」という。)に付するときは、特別の理由がある場合を除くほか、次の各号のいずれかに該当する者を参加させることができない。
一 当該契約を締結する能力を有しない者
二 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
三 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第三十二条第一項各号に掲げる者
(一般競争に参加させないことができる者)
第七十一条 契約担当官等は、一般競争に参加しようとする者が次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、その者について三年以内の期間を定めて一般競争に参加させないことができる。その者を代理人、支配人その他の使用人として使用する者についても、また同様とする。
一 契約の履行に当たり故意に工事、製造その他の役務を粗雑に行い、又は物件の品質若しくは数量に関して不正の行為をしたとき。
二 公正な競争の執行を妨げたとき又は公正な価格を害し若しくは不正の利益を得るために連合したとき。
三 落札者が契約を結ぶこと又は契約者が契約を履行することを妨げたとき。
四 監督又は検査の実施に当たり職員の職務の執行を妨げたとき。
五 正当な理由がなくて契約を履行しなかつたとき。
六 契約により、契約の後に代価の額を確定する場合において、当該代価の請求を故意に虚偽の事実に基づき過大な額で行つたとき。
七 この項(この号を除く。)の規定により一般競争に参加できないこととされている者を契約の締結又は契約の履行に当たり、代理人、支配人その他の使用人として使用したとき。
2 契約担当官等は、前項の規定に該当する者を入札代理人として使用する者を一般競争に参加させないことができる。
(各省各庁の長が定める一般競争参加者の資格)
第七十二条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、必要があるときは、工事、製造、物件の買入れその他についての契約の種類ごとに、その金額等に応じ、工事、製造又は販売等の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び経営の状況に関する事項について一般競争に参加する者に必要な資格を定めることができる。
2 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、前項の規定により資格を定めた場合においては、その定めるところにより、定期に又は随時に、一般競争に参加しようとする者の申請をまつて、その者が当該資格を有するかどうかを審査しなければならない。
3 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、第一項の資格を有する者の名簿を作成するものとする。
4 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、第一項の規定により一般競争に参加する者に必要な資格を定めたときは、その基本となるべき事項並びに第二項に規定する申請の時期及び方法等について公示しなければならない。
(契約担当官等が定める一般競争参加者の資格)
第七十三条 契約担当官等は、一般競争に付そうとする場合において、契約の性質又は目的により、当該競争を適正かつ合理的に行なうため特に必要があると認めるときは、各省各庁の長の定めるところにより、前条第一項の資格を有する者につき、さらに当該競争に参加する者に必要な資格を定め、その資格を有する者により当該競争を行なわせることができる。
第二款 公告及び競争
(入札の公告)
第七十四条 契約担当官等は、入札の方法により一般競争に付そうとするときは、その入札期日の前日から起算して少なくとも十日前に官報、新聞紙、掲示その他の方法により公告しなければならない。ただし、急を要する場合においては、その期間を五日までに短縮することができる。
(入札について公告する事項)
第七十五条 前条の規定による公告は、次に掲げる事項についてするものとする。
一 競争入札に付する事項
二 競争に参加する者に必要な資格に関する事項
三 契約条項を示す場所
四 競争執行の場所及び日時
五 会計法第二十九条の四第一項の保証金(以下「入札保証金」という。)に関する事項
(入札の無効)
第七十六条 契約担当官等は、第七十四条の公告において、当該公告に示した競争に参加する者に必要な資格のない者のした入札及び入札に関する条件に違反した入札は無効とする旨を明らかにしなければならない。
(入札保証金の納付の免除)
第七十七条 契約担当官等は、会計法第二十九条の四第一項ただし書の規定により、次に掲げる場合においては、入札保証金の全部又は一部を納めさせないことができる。
一 一般競争に参加しようとする者が保険会社との間に国を被保険者とする入札保証保険契約を結んだとき。
二 第七十二条第一項の資格を有する者による一般競争に付する場合において、落札者が契約を結ばないこととなるおそれがないと認められるとき。
(入札保証金に代わる担保)
第七十八条 会計法第二十九条の四第二項の規定により契約担当官等が入札保証金の納付に代えて提供させることができる担保は、国債のほか、次に掲げるものとする。
一 政府の保証のある債券
二 銀行、株式会社商工組合中央金庫、農林中央金庫又は全国を地区とする信用金庫連合会の発行する債券
三 銀行が振り出し又は支払保証をした小切手
四 その他確実と認められる担保で財務大臣の定めるもの
2 前項の担保の価値及びその提供の手続は、別に定めるものを除くほか、財務大臣の定めるところによる。
(予定価格の作成)
第七十九条 契約担当官等は、その競争入札に付する事項の価格(第九十一条第一項の競争にあつては交換しようとするそれぞれの財産の価格の差額とし、同条第二項の競争にあつては財務大臣の定めるものとする。以下次条第一項において同じ。)を当該事項に関する仕様書、設計書等によつて予定し、その予定価格を記載し、又は記録した書面をその内容が認知できない方法により、開札の際これを開札場所に置かなければならない。
(予定価格の決定方法)
第八十条 予定価格は、競争入札に付する事項の価格の総額について定めなければならない。ただし、一定期間継続してする製造、修理、加工、売買、供給、使用等の契約の場合においては、単価についてその予定価格を定めることができる。
2 予定価格は、契約の目的となる物件又は役務について、取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡、履行期間の長短等を考慮して適正に定めなければならない。
(開札)
第八十一条 契約担当官等は、公告に示した競争執行の場所及び日時に、入札者を立ち会わせて開札をしなければならない。この場合において、入札者が立ち会わないときは、入札事務に関係のない職員を立ち会わせなければならない。
(再度入札)
第八十二条 契約担当官等は、開札をした場合において、各人の入札のうち予定価格の制限に達した価格の入札がないときは、直ちに、再度の入札をすることができる。
第三款 落札者の決定等
(落札者の決定)
第八十三条 落札となるべき同価の入札をした者が二人以上あるときは、契約担当官等は、直ちに、当該入札者にくじを引かせて落札者を定めなければならない。
2 前項の場合において、当該入札者のうちくじを引かない者があるときは、これに代わつて入札事務に関係のない職員にくじを引かせることができる。
(最低価格の入札者を落札者としないことができる契約)
第八十四条 会計法第二十九条の六第一項ただし書に規定する国の支払の原因となる契約のうち政令で定めるものは、予定価格が一千万円(各省各庁の長が財務大臣と協議して一千万円を超える金額を定めたときは、当該金額)を超える工事又は製造その他についての請負契約とする。
(契約内容に適合した履行がされないおそれがあるため最低価格の入札者を落札者としない場合の手続)
第八十五条 各省各庁の長は、会計法第二十九条の六第一項ただし書の規定により、必要があるときは、前条に規定する契約について、相手方となるべき者の申込みに係る価格によつては、その者により当該契約の内容に適合した履行がされないこととなるおそれがあると認められる場合の基準を作成するものとする。
第八十六条 契約担当官等は、第八十四条に規定する契約に係る競争を行なつた場合において、契約の相手方となるべき者の申込みに係る価格が、前条の基準に該当することとなつたときは、その者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあるかどうかについて調査しなければならない。
2 契約担当官等は、前項の調査の結果、その者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認めたときは、その調査の結果及び自己の意見を記載し、又は記録した書面を契約審査委員に提出し、その意見を求めなければならない。
第八十七条 契約審査委員は、前条第二項の規定により、契約担当官等から意見を求められたときは、必要な審査をし、書面によつて意見を表示しなければならない。
第八十八条 契約担当官等は、前条の規定により表示された契約審査委員の意見のうちの多数が自己の意見と同一であつた場合においては、予定価格の制限の範囲内で最低の価格をもつて申込みをした者を落札者とせず、予定価格の制限の範囲内の価格をもつて申込みをした他の者のうち最低の価格をもつて申込みをした者(以下「次順位者」という。)を落札者とするものとする。
2 契約担当官等は、契約審査委員の意見のうちの多数が自己の意見と異なる場合においても、当該契約の相手方となるべき者により当該契約の内容に適合した履行がされないおそれがあると認めたことについて合理的な理由があるときは、次順位者を落札者とすることができる。
(公正な取引の秩序を乱すこととなるおそれがあるため最低価格の入札者を落札者としない場合の手続)
第八十九条 契約担当官等は、第八十四条に規定する契約に係る競争を行なつた場合において、契約の相手方となるべき者と契約を締結することが公正な取引の秩序を乱すこととなるおそれがあつて著しく不適当であると認めたときは、その理由及び自己の意見を記載し、又は記録した書面を当該各省各庁の長に提出し、その者を落札者としないことについて承認を求めなければならない。
2 契約担当官等は、前項の承認があつたときは、次順位者を落札者とするものとする。
(最低入札者を落札者としなかつた場合の書面の提出)
第九十条 契約担当官等は、次の各号に掲げる場合においては、遅滞なく、当該競争に関する調書を作成し、当該各号に掲げる書面の写しを添え、これを当該各省各庁の長を経由して財務大臣及び会計検査院に提出しなければならない。
一 第八十八条の規定により次順位者を落札者としたとき。 第八十六条第二項に規定する調査の結果及び自己の意見を記載し、又は記録した書面並びに第八十七条に規定する契約審査委員の意見を記載し、又は記録した書面
二 前条の規定により次順位者を落札者としたとき。 同条に規定する理由及び自己の意見を記載し、又は記録した書面並びに当該各省各庁の長の承認があつたことを証する書面
(交換等についての契約を競争に付して行なう場合の落札者の決定)
第九十一条 契約担当官等は、会計法第二十九条の六第二項の規定により、国の所有に属する財産と国以外の者の所有する財産との交換に関する契約については、それぞれの財産の見積価格の差額が国にとつて最も有利な申込みをした者を落札者とすることができる。
2 契約担当官等は、会計法第二十九条の六第二項の規定により、その性質又は目的から同条第一項の規定により難い契約で前項に規定するもの以外のものについては、各省各庁の長が財務大臣に協議して定めるところにより、価格その他の条件が国にとつて最も有利なものをもつて申込みをした者を落札者とすることができる。
(再度公告入札の公告期間)
第九十二条 契約担当官等は、入札者若しくは落札者がない場合又は落札者が契約を結ばない場合において、さらに入札に付そうとするときは、第七十四条の公告の期間を五日までに短縮することができる。
(せり売り)
第九十三条 契約担当官等は、動産の売払いについて特に必要があると認めるときは、本節の規定に準じ、せり売りに付することができる。
第三節 指名競争契約
(指名競争に付することができる場合)
第九十四条 会計法第二十九条の三第五項の規定により指名競争に付することができる場合は、次に掲げる場合とする。
一 予定価格が五百万円を超えない工事又は製造をさせるとき。
二 予定価格が三百万円を超えない財産を買い入れるとき。
三 予定賃借料の年額又は総額が百六十万円を超えない物件を借り入れるとき。
四 予定価格が百万円を超えない財産を売り払うとき。
五 予定賃貸料の年額又は総額が五十万円を超えない物件を貸し付けるとき。
六 工事又は製造の請負、財産の売買及び物件の貸借以外の契約でその予定価格が二百万円を超えないものをするとき。
2 随意契約によることができる場合においては、指名競争に付することを妨げない。
(指名競争参加者の資格)
第九十五条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、工事、製造、物件の買入れその他についての契約の種類ごとに、その金額等に応じ、第七十二条第一項に規定する事項について、指名競争に参加する者に必要な資格を定めなければならない。
2 第七十二条第二項及び第三項の規定は、各省各庁の長又はその委任を受けた職員が前項の規定により資格を定めた場合に準用する。
3 前項の場合において、第一項の資格が第七十二条第一項の資格と同一である等のため、前項において準用する同条第二項及び第三項の規定による資格の審査及び名簿の作成を要しないと認められるときは、当該資格の審査及び名簿の作成は、行なわず、同条第二項及び第三項の規定による資格の審査及び名簿の作成をもつて代えるものとする。
4 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、年間の契約の件数が僅少であることその他特別の事情がある契約担当官等に係る指名競争については、当該競争に参加する者に必要な資格及びその審査に関し第一項及び第二項に定めるところと異なる定めをし、又は当該競争に参加する資格を有する者の名簿を作成しないことができる。
(指名基準)
第九十六条 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、契約担当官等が前条の資格を有する者のうちから競争に参加する者を指名する場合の基準を定めなければならない。
2 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、前項の基準を定めたときは、財務大臣に通知しなければならない。
(競争参加者の指名)
第九十七条 契約担当官等は、指名競争に付するときは、第九十五条の資格を有する者のうちから、前条第一項の基準により、競争に参加する者をなるべく十人以上指名しなければならない。
2 前項の場合においては、第七十五条第一号及び第三号から第五号までに掲げる事項をその指名する者に通知しなければならない。
(一般競争に関する規定の準用)
第九十八条 第七十条、第七十一条及び第七十六条から第九十一条までの規定は、指名競争の場合に準用する。
第四節 随意契約
(随意契約によることができる場合)
第九十九条 会計法第二十九条の三第五項の規定により随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。
一 国の行為を秘密にする必要があるとき。
二 予定価格が二百五十万円を超えない工事又は製造をさせるとき。
三 予定価格が百六十万円を超えない財産を買い入れるとき。
四 予定賃借料の年額又は総額が八十万円を超えない物件を借り入れるとき。
五 予定価格が五十万円を超えない財産を売り払うとき。
六 予定賃貸料の年額又は総額が三十万円を超えない物件を貸し付けるとき。
七 工事又は製造の請負、財産の売買及び物件の貸借以外の契約でその予定価格が百万円を超えないものをするとき。
八 運送又は保管をさせるとき
九 沖縄振興開発金融公庫その他特別の法律により特別の設立行為をもつて設立された法人のうち財務大臣の指定するものとの間で契約をするとき。
十 農場、工場、学校、試験所、刑務所その他これらに準ずるものの生産に係る物品を売り払うとき。
十一 国の需要する物品の製造、修理、加工又は納入に使用させるため必要な物品を売り払うとき。
十二 法律の規定により財産の譲与又は無償貸付けをすることができる者にその財産を売り払い又は有償で貸し付けるとき。
十三 非常災害による罹災者に国の生産に係る建築材料を売り払うとき。
十四 罹災者又はその救護を行なう者に災害の救助に必要な物件を売り払い又は貸し付けるとき。
十五 外国で契約をするとき。
十六 都道府県及び市町村その他の公法人、公益法人、農業協同組合又は農業協同組合連合会から直接に物件を買い入れ又は借り入れるとき。
十六の二 慈善のため設立した救済施設から直接に物件を買い入れ若しくは借り入れ又は慈善のため設立した救済施設から役務の提供を受けるとき。
十七 開拓地域内における土木工事をその入植者の共同請負に付するとき。
十八 事業協同組合、事業協同小組合若しくは協同組合連合会又は商工組合若しくは商工組合連合会の保護育成のためこれらの者から直接に物件を買い入れるとき。
十九 学術又は技芸の保護奨励のため必要な物件を売り払い又は貸し付けるとき。
二十 産業又は開拓事業の保護奨励のため、必要な物件を売り払い若しくは貸し付け、又は生産者から直接にその生産に係る物品を買い入れるとき。
二十一 公共用、公用又は公益事業の用に供するため必要な物件を直接に公共団体又は事業者に売り払い、貸し付け又は信託するとき。
二十二 土地、建物又は林野若しくはその産物を特別の縁故がある者に売り払い又は貸し付けるとき。
二十三 事業経営上の特別の必要に基づき、物品を買い入れ若しくは製造させ、造林をさせ又は土地若しくは建物を借り入れるとき。
二十四 法律又は政令の規定により問屋業者に販売を委託し又は販売させるとき。
二十五 国が国以外の者に委託した試験研究の成果に係る特許権及び実用新案権の一部を当該試験研究を受託した者に売り払うとき。
第九十九条の二 契約担当官等は、競争に付しても入札者がないとき、又は再度の入札をしても落札者がないときは、随意契約によることができる。この場合においては、契約保証金及び履行期限を除くほか、最初競争に付するときに定めた予定価格その他の条件を変更することができない。
第九十九条の三 契約担当官等は、落札者が契約を結ばないときは、その落札金額の制限内で随意契約によることができる。この場合においては、履行期限を除くほか、最初競争に付するときに定めた条件を変更することができない。
(分割契約)
第九十九条の四 前二条の場合においては、予定価格又は落札金額を分割して計算することができる場合に限り、当該価格又は金額の制限内で数人に分割して契約をすることができる。
(予定価格の決定)
第九十九条の五 契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、あらかじめ第八十条の規定に準じて予定価格を定めなければならない。
(見積書の徴取)
第九十九条の六 契約担当官等は、随意契約によろうとするときは、なるべく二人以上の者から見積書を徴さなければならない。
第五節 契約の締結
(契約書の記載事項)
第百条 会計法第二十九条の八第一項本文の規定により契約担当官等が作成すべき契約書には、契約の目的、契約金額、履行期限及び契約保証金に関する事項のほか、次に掲げる事項を記載しなければならない。ただし、契約の性質又は目的により該当のない事項については、この限りでない。
一 契約履行の場所
二 契約代金の支払又は受領の時期及び方法
三 監督及び検査
四 履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
五 危険負担
六 かし担保責任
七 契約に関する紛争の解決方法
八 その他必要な事項
2 前項に定めるもののほか、契約書の記載その他その作成に関する細目は、財務大臣の定めるところによる。
(契約書の作成を省略することができる場合)
第百条の二 会計法第二十九条の八第一項ただし書の規定により契約書の作成を省略することができる場合は、次に掲げる場合とする。
一 第七十二条第一項の資格を有する者による一般競争契約又は指名競争契約若しくは随意契約で、契約金額が百五十万円(外国で契約するときは、二百万円)を超えないものをするとき。
二 せり売りに付するとき。
三 物品を売り払う場合において、買受人が代金を即納してその物品を引き取るとき。
四 第一号に規定するもの以外の随意契約について各省各庁の長が契約書を作成する必要がないと認めるとき。
2 各省各庁の長は、前項第四号の規定による認定をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
3 財務大臣は、前項の協議が整つたときは、会計検査院に通知しなければならない。
(契約保証金の納付の免除)
第百条の三 契約担当官等は、会計法第二十九条の九第一項ただし書の規定により、次に掲げる場合においては、契約保証金の全部又は一部を納めさせないことができる。
一 契約の相手方が保険会社との間に国を被保険者とする履行保証保険契約を結んだとき。
二 契約の相手方から委託を受けた保険会社、銀行、農林中央金庫その他財務大臣の指定する金融機関と工事履行保証契約を結んだとき。
三 第七十二条第一項の資格を有する者による一般競争に付し、若しくは指名競争若しくはせり売りに付し、又は随意契約による場合において、その必要がないと認められるとき。
(契約保証金に代わる担保)
第百条の四 第七十八条の規定は、契約担当官等が契約保証金の納付に代えて担保を提供させる場合に準用する。
第六節 契約の履行
(売払代金の完納時期)
第百一条 国の所有に属する財産の売払代金は、法律又は政令に特別の規定がある場合を除くほか、その引渡しの時まで又は移転の登記若しくは登録の時までに、完納させなければならない。
(貸付料の納付時期)
第百一条の二 財産の貸付料は、法律又は政令に特別の規定がある場合を除くほか、前納させなければならない。ただし、貸付期間が六月以上にわたるものについては、分割して定期に前納させることができる。
(監督の方法)
第百一条の三 会計法第二十九条の十一第一項に規定する工事又は製造その他についての請負契約の適正な履行を確保するため必要な監督(以下本節において「監督」という。)は、契約担当官等が、自ら又は補助者に命じて、立会い、指示その他の適切な方法によつて行なうものとする。
(検査の方法)
第百一条の四 会計法第二十九条の十一第二項に規定する工事若しくは製造その他についての請負契約又は物件の買入れその他の契約についての給付の完了の確認(給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行なう工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分の確認を含む。)をするため必要な検査(以下本節において「検査」という。)は、契約担当官等が、自ら又は補助者に命じて、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類に基づいて行なうものとする。
(検査の一部省略)
第百一条の五 会計法第二十九条の十一第三項に規定する特約により給付の内容が担保されると認められる契約のうち財務大臣の定める物件の買入れに係るものについては、数量以外のものの検査を省略することができる。
(監督及び検査を契約担当官等及びその補助者以外の職員に行なわせる場合の手続等)
第百一条の六 第六十八条第一項の規定は、各省各庁の長が会計法第二十九条の十一第四項の規定により当該契約に係る契約担当官等及びその補助者以外の当該各省各庁所属の職員に監督又は検査を行なわせる場合に、第二十六条第三項の規定は、各省各庁の長が同法第二十九条の十一第四項の規定により他の各省各庁所属の職員に監督又は検査を行なわせる場合に、それぞれ準用する。
2 前項に規定する場合において、各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、当該各省各庁又は他の各省各庁に置かれた官職を指定することにより、その官職にある者に監督又は検査を行なわせることができる。この場合においては、同項において準用する第二十六条第三項の規定による同意は、その指定しようとする官職及び行なわせようとする事務の範囲についてあれば足りる。
3 各省各庁の長又はその委任を受けた職員は、監督又は検査を当該契約に係る契約担当官等及びその補助者以外の当該各省各庁所属の職員又は他の各省各庁所属の職員に行なわせることとしたときは、当該契約担当官等にその旨並びに当該監督又は検査を行なわせることとした職員の官職及び氏名を、当該監督又は検査を行なわせることとした職員に関係の契約担当官等の官職及び氏名おそれぞれ通知しなければならない。
(監督の職務と検査の職務の兼職禁止)
第百一条の七 契約担当官等から検査を命ぜられた補助者及び各省各庁の長又はその委任を受けた職員から検査を命ぜられた職員の職務は、特別の必要がある場合を除き、契約担当官等から監督を命ぜられた補助者及び各省各庁の長又はその委任を受けた職員から監督を命ぜられた職員の職務と兼ねることができない。
(監督及び検査の委託)
第百一条の八 契約担当官等は、会計法第二十九条の十一第五項の規定により、特に専門的な知識又は技能を必要とすることその他の理由により国の職員によつて監督又は検査を行なうことが困難であり又は適当でないと認められる場合においては、国の職員以外の者に委託して当該監督又は検査を行なわせることができる。
(検査調書の作成)
第百一条の九 契約担当官等、契約担当官等から検査を命ぜられた補助者及び各省各庁の長又はその委任を受けた職員から検査を命ぜられた職員は、検査を完了した場合においては、財務大臣の定める場合を除くほか、検査調書を作成しなければならない。
2 前項の規定により検査調書を作成すべき場合においては、当該検査調書に基づかなければ、支払をすることができない。
(部分払の限度額)
第百一条の十 契約により、工事若しくは製造その他についての請負契約に係る既済部分又は物件の買入契約に係る既納部分に対し、その完済前又は完納前に代価の一部を支払う必要がある場合における当該支払金額は、工事又は製造その他についての請負契約にあつてはその既済部分に対する代価の十分の九、物件の買入契約にあつてはその既納部分に対する代価をこえることができない。ただし、性質上可分の工事又は製造その他についての請負契約に係る完済部分にあつては、その代価の全額までを支払うことができる。
第七節 雑則
(競争に参加させないことができる者についての報告等)
第百二条 契約担当官等は、その取扱いに係る契約に関し、第七十一条の規定に該当すると認められる者があつたときは、財務大臣の定めるところにより、その事実を詳細に記載し、又は記録した書面により当該各省各庁の長に報告しなければならない。
2 各省各庁の長は、前項の報告を受けた場合において、その報告に係る者が第七十一条の規定に該当すると認めたときは、その事実を記載し、又は記録した書面を財務大臣に送付しなければならない。
3 財務大臣は、前項の書面の送付を受けたときは、これを取りまとめて関係の各省各庁の長に送付するものとする。
(長期継続契約ができるもの)
第百二条の二 契約担当官等は、会計法第二十九条の十二の規定により、翌年度以降にわたり、次に掲げる電気、ガス若しくは水又は電気通信役務について、その供給又は提供を受ける契約を締結することができる。
一 電気事業法第二条第一項第十号に規定する電気事業者が供給する電気
二 ガス事業法第二条第十一項に規定するガス事業者が供給するガス
三 水道法第三条第五項に規定する水道事業者又は工業用水道事業法第二条第五項に規定する工業用水道事業者が供給する水
四 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第五号に規定する電気通信事業者が提供する電気通信役務(財務大臣の定めるものを除く。)
(競争参加者の資格等を定めようとする場合の財務大臣への協議)
第百二条の三 各省各庁の長は、第七十二条第一項の一般競争に参加する者に必要な資格、第八十五条の基準若しくは第九十五条第一項の指名競争に参加する者に必要な資格を定めようとするとき、又は同条第四項の規定による定めをしようとするときは、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。この場合において、その定めようとする事項が競争に参加する者に必要な資格であるときは、当該協議は、その資格の基本となるべき事項についてあれば足りる。
(指名競争に付し又は随意契約によろうとする場合の財務大臣への協議)
第百二条の四 各省各庁の長は、契約担当官等が指名競争に付し又は随意契約によろうとする場合においては、あらかじめ、財務大臣に協議しなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一 契約の性質又は目的により競争に加わるべき者が少数で一般競争に付する必要がない場合において、指名競争に付そうとするとき。
二 一般競争に付することを不利と認めて指名競争に付そうとする場合において、その不利と認める理由が次のイからハまでの一に該当するとき。
イ 関係業者が通謀して一般競争の公正な執行を妨げることとなるおそれがあること。
ロ 特殊の構造の建築物等の工事若しくは製造又は特殊の品質の物件等の買入れであつて検査が著しく困難であること。
ハ 契約上の義務違反があるときは国の事業に著しく支障をきたすおそれがあること。
三 契約の性質若しくは目的が競争を許さない場合又は緊急の必要により競争に付することができない場合において、随意契約によろうとするとき。
四 競争に付することを不利と認めて随意契約によろうとする場合において、その不利と認める理由が次のイからニまでの一に該当するとき。
イ 現に契約履行中の工事、製造又は物品の買入れに直接関連する契約を現に履行中の契約者以外の者に履行させることが不利であること。
ロ 随意契約によるときは、時価に比べて著しく有利な価格をもつて契約をすることができる見込みがあること。
ハ 買入れを必要とする物品が多量であつて、分割して買い入れなければ売惜しみその他の理由により価格を騰貴させるおそれがあること。
ニ 急速に契約をしなければ、契約をする機会を失い、又は著しく不利な価格をもつて契約をしなければならないこととなるおそれがあること。
五 第九十四条第一項各号に掲げる場合において、指名競争に付そうとするとき。
六 第九十四条第二項の規定により、随意契約によることができる場合において、指名競争に付そうとするとき。
七 第九十九条第一号から第十八号まで、第九十九条の二又は第九十九条の三の規定により随意契約によろうとするとき。
(各省各庁の組織相互間の契約に準ずる行為)
第百二条の五 各省各庁の組織相互の間において行なう契約に準ずる行為については、契約の例により取り扱うものとする。ただし、次に掲げる行為は、行なわないことができる。
一 第七十二条第二項(第九十五条第二項において準用する場合を含む。)の規定による競争に参加する者に必要な資格の審査
二 入札保証金又は契約保証金の納付
三 契約書の作成
四 競争に付すること。