会社法(第五編第六編第七編第八編)
平成十七年七月二十六日法律第八十六号
第五編 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転
第一章 組織変更
第一節 通則
(組織変更計画の作成)
第七百四十三条 会社は、組織変更をすることができる。この場合においては、組織変更計画を作成しなければならない。
第二節 株式会社の組織変更
(株式会社の組織変更計画)
第七百四十四条 株式会社が組織変更をする場合には、当該株式会社は、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後の持分会社(以下この編において「組織変更後持分会社」という。)が合名会社、合資会社又は合同会社のいずれであるかの別
二 組織変更後持分会社の目的、商号及び本店の所在地
三 組織変更後持分会社の社員についての次に掲げる事項
イ 当該社員の氏名又は名称及び住所
ロ 当該社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
ハ 当該社員の出資の価額
四 前二号に掲げるもののほか、組織変更後持分会社の定款で定める事項
五 組織変更後持分会社が組織変更に際して組織変更をする株式会社の株主に対してその株式に代わる金銭等(組織変更後持分会社の持分を除く。以下この号及び次号において同じ。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が組織変更後持分会社の社債であるときは、当該社債の種類(第百七条第二項第二号ロに規定する社債の種類をいう。以下この編において同じ。)及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該金銭等が組織変更後持分会社の社債以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
六 前号に規定する場合には、組織変更をする株式会社の株主(組織変更をする株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
七 組織変更をする株式会社が新株予約権を発行しているときは、組織変更後持分会社が組織変更に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる金銭の額又はその算定方法
八 前号に規定する場合には、組織変更をする株式会社の新株予約権の新株予約権者に対する同号の金銭の割当てに関する事項
九 組織変更がその効力を生ずる日(以下この章において「効力発生日」という。)
2 組織変更後持分会社が合名会社であるときは、前項第三号ロに掲げる事項として、その社員の全部を無限責任社員とする旨を定めなければならない。
3 組織変更後持分会社が合資会社であるときは、第一項第三号ロに掲げる事項として、その社員の一部を無限責任社員とし、その他の社員を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
4 組織変更後持分会社が合同会社であるときは、第一項第三号ロに掲げる事項として、その社員の全部を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
(株式会社の組織変更の効力の発生等)
第七百四十五条 組織変更をする株式会社は、効力発生日に、持分会社となる。
2 組織変更をする株式会社は、効力発生日に、前条第一項第二号から第四号までに掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。
3 組織変更をする株式会社の株主は、効力発生日に、前条第一項第三号に掲げる事項についての定めに従い、組織変更後持分会社の社員となる。
4 前条第一項第五号イに掲げる事項についての定めがある場合には、組織変更をする株式会社の株主は、効力発生日に、同項第六号に掲げる事項についての定めに従い、同項第五号イの社債の社債権者となる。
5 組織変更をする株式会社の新株予約権は、効力発生日に、消滅する。
6 前各項の規定は、第七百七十九条の規定による手続が終了していない場合又は組織変更を中止した場合には、適用しない。
第三節 持分会社の組織変更
(持分会社の組織変更計画)
第七百四十六条 持分会社が組織変更をする場合には、当該持分会社は、組織変更計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 組織変更後の株式会社(以下この条において「組織変更後株式会社」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
二 前号に掲げるもののほか、組織変更後株式会社の定款で定める事項
三 組織変更後株式会社の取締役の氏名
四 次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 組織変更後株式会社が会計参与設置会社である場合 組織変更後株式会社の会計参与の氏名又は名称
ロ 組織変更後株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 組織変更後株式会社の監査役の氏名
ハ 組織変更後株式会社が会計監査人設置会社である場合 組織変更後株式会社の会計監査人の氏名又は名称
五 組織変更をする持分会社の社員が組織変更に際して取得する組織変更後株式会社の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法
六 組織変更をする持分会社の社員に対する前号の株式の割当てに関する事項
七 組織変更後株式会社が組織変更に際して組織変更をする持分会社の社員に対してその持分に代わる金銭等(組織変更後株式会社の株式を除く。以下この号及び次号において同じ。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が組織変更後株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該金銭等が組織変更後株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 当該金銭等が組織変更後株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのイに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのロに規定する事項
ニ 当該金銭等が組織変更後株式会社の社債等(社債及び新株予約権をいう。以下この編において同じ。)以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
八 前号に規定する場合には、組織変更をする持分会社の社員に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
九 効力発生日
2 組織変更後株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項第三号に掲げる事項は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別して定めなければならない。
(持分会社の組織変更の効力の発生等)
第七百四十七条 組織変更をする持分会社は、効力発生日に、株式会社となる。
2 組織変更をする持分会社は、効力発生日に、前条第一項第一号及び第二号に掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。
3 組織変更をする持分会社の社員は、効力発生日に、前条第一項第六号に掲げる事項についての定めに従い、同項第五号の株式の株主となる。
4 次の各号に掲げる場合には、組織変更をする持分会社の社員は、効力発生日に、前条第一項第八号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第七号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの社債の社債権者
二 前条第一項第七号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの新株予約権の新株予約権者
三 前条第一項第七号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
5 前各項の規定は、第七百八十一条第二項において準用する第七百七十九条(第二項第二号を除く。)の規定による手続が終了していない場合又は組織変更を中止した場合には、適用しない。
第二章 合併
第一節 通則
(合併契約の締結)
第七百四十八条 会社は、他の会社と合併をすることができる。この場合においては、合併をする会社は、合併契約を締結しなければならない。
第二節 吸収合併
第一款 株式会社が存続する吸収合併
(株式会社が存続する吸収合併契約)
第七百四十九条 会社が吸収合併をする場合において、吸収合併後存続する会社(以下この編において「吸収合併存続会社」という。)が株式会社であるときは、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式会社である吸収合併存続会社(以下この編において「吸収合併存続株式会社」という。)及び吸収合併により消滅する会社(以下この編において「吸収合併消滅会社」という。)の商号及び住所
二 吸収合併存続株式会社が吸収合併に際して株式会社である吸収合併消滅会社(以下この編において「吸収合併消滅株式会社」という。)の株主又は持分会社である吸収合併消滅会社(以下この編において「吸収合併消滅持分会社」という。)の社員に対してその株式又は持分に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該吸収合併存続株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ニ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
ホ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
三 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社を除く。)又は吸収合併消滅持分会社の社員(吸収合併存続株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
四 吸収合併消滅株式会社が新株予約権を発行しているときは、吸収合併存続株式会社が吸収合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる当該吸収合併存続株式会社の新株予約権又は金銭についての次に掲げる事項
イ 当該吸収合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して吸収合併存続株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ロ イに規定する場合において、イの吸収合併消滅株式会社の新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、吸収合併存続株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該吸収合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して金銭を交付するときは、当該金銭の額又はその算定方法
五 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対する同号の吸収合併存続株式会社の新株予約権又は金銭の割当てに関する事項
六 吸収合併がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)
2 前項に規定する場合において、吸収合併消滅株式会社が種類株式発行会社であるときは、吸収合併存続株式会社及び吸収合併消滅株式会社は、吸収合併消滅株式会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第三号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して金銭等の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、金銭等の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3 第一項に規定する場合には、同項第三号に掲げる事項についての定めは、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社並びに前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて金銭等を交付することを内容とするものでなければならない。
(株式会社が存続する吸収合併の効力の発生等)
第七百五十条 吸収合併存続株式会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する。
2 吸収合併消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
3 次の各号に掲げる場合には、吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員は、効力発生日に、前条第一項第三号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第二号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの株式の株主
二 前条第一項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの社債の社債権者
三 前条第一項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権の新株予約権者
四 前条第一項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
4 吸収合併消滅株式会社の新株予約権は、効力発生日に、消滅する。
5 前条第一項第四号イに規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者は、効力発生日に、同項第五号に掲げる事項についての定めに従い、同項第四号イの吸収合併存続株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
6 前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第七百九十九条の規定による手続が終了していない場合又は吸収合併を中止した場合には、適用しない。
第二款 持分会社が存続する吸収合併
(持分会社が存続する吸収合併契約)
第七百五十一条 会社が吸収合併をする場合において、吸収合併存続会社が持分会社であるときは、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 持分会社である吸収合併存続会社(以下この節において「吸収合併存続持分会社」という。)及び吸収合併消滅会社の商号及び住所
二 吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員が吸収合併に際して吸収合併存続持分会社の社員となるときは、次のイからハまでに掲げる吸収合併存続持分会社の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 合名会社 当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額
ロ 合資会社 当該社員の氏名又は名称及び住所、当該社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別並びに当該社員の出資の価額
ハ 合同会社 当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額
三 吸収合併存続持分会社が吸収合併に際して吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員に対してその株式又は持分に代わる金銭等(吸収合併存続持分会社の持分を除く。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が吸収合併存続持分会社の社債であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該金銭等が吸収合併存続持分会社の社債以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
四 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続持分会社を除く。)又は吸収合併消滅持分会社の社員(吸収合併存続持分会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
五 吸収合併消滅株式会社が新株予約権を発行しているときは、吸収合併存続持分会社が吸収合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる金銭の額又はその算定方法
六 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対する同号の金銭の割当てに関する事項
七 効力発生日
2 前項に規定する場合において、吸収合併消滅株式会社が種類株式発行会社であるときは、吸収合併存続持分会社及び吸収合併消滅株式会社は、吸収合併消滅株式会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第四号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して金銭等の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、金銭等の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3 第一項に規定する場合には、同項第四号に掲げる事項についての定めは、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続持分会社並びに前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて金銭等を交付することを内容とするものでなければならない。
(持分会社が存続する吸収合併の効力の発生等)
第七百五十二条 吸収合併存続持分会社は、効力発生日に、吸収合併消滅会社の権利義務を承継する。
2 吸収合併消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、これをもって第三者に対抗することができない。
3 前条第一項第二号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員は、効力発生日に、同号に掲げる事項についての定めに従い、吸収合併存続持分会社の社員となる。この場合においては、吸収合併存続持分会社は、効力発生日に、同号の社員に係る定款の変更をしたものとみなす。
4 前条第一項第三号イに掲げる事項についての定めがある場合には、吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員は、効力発生日に、同項第四号に掲げる事項についての定めに従い、同項第三号イの社債の社債権者となる。
5 吸収合併消滅株式会社の新株予約権は、効力発生日に、消滅する。
6 前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第八百二条第二項において準用する第七百九十九条(第二項第三号を除く。)の規定による手続が終了していない場合又は吸収合併を中止した場合には、適用しない。
第三節 新設合併
第一款 株式会社を設立する新設合併
(株式会社を設立する新設合併契約)
第七百五十三条 二以上の会社が新設合併をする場合において、新設合併により設立する会社(以下この編において「新設合併設立会社」という。)が株式会社であるときは、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新設合併により消滅する会社(以下この編において「新設合併消滅会社」という。)の商号及び住所
二 株式会社である新設合併設立会社(以下この編において「新設合併設立株式会社」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
三 前号に掲げるもののほか、新設合併設立株式会社の定款で定める事項
四 新設合併設立株式会社の設立時取締役の氏名
五 次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 新設合併設立株式会社が会計参与設置会社である場合 新設合併設立株式会社の設立時会計参与の氏名又は名称
ロ 新設合併設立株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 新設合併設立株式会社の設立時監査役の氏名
ハ 新設合併設立株式会社が会計監査人設置会社である場合 新設合併設立株式会社の設立時会計監査人の氏名又は名称
六 新設合併設立株式会社が新設合併に際して株式会社である新設合併消滅会社(以下この編において「新設合併消滅株式会社」という。)の株主又は持分会社である新設合併消滅会社(以下この編において「新設合併消滅持分会社」という。)の社員に対して交付するその株式又は持分に代わる当該新設合併設立株式会社の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該新設合併設立株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
七 新設合併消滅株式会社の株主(新設合併消滅株式会社を除く。)又は新設合併消滅持分会社の社員に対する前号の株式の割当てに関する事項
八 新設合併設立株式会社が新設合併に際して新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員に対してその株式又は持分に代わる当該新設合併設立株式会社の社債等を交付するときは、当該社債等についての次に掲げる事項
イ 当該社債等が新設合併設立株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該社債等が新設合併設立株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 当該社債等が新設合併設立株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのイに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのロに規定する事項
九 前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の株主(新設合併消滅株式会社を除く。)又は新設合併消滅持分会社の社員に対する同号の社債等の割当てに関する事項
十 新設合併消滅株式会社が新株予約権を発行しているときは、新設合併設立株式会社が新設合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる当該新設合併設立株式会社の新株予約権又は金銭についての次に掲げる事項
イ 当該新設合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して新設合併設立株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ロ イに規定する場合において、イの新設合併消滅株式会社の新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、新設合併設立株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該新設合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して金銭を交付するときは、当該金銭の額又はその算定方法
十一 前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対する同号の新設合併設立株式会社の新株予約権又は金銭の割当てに関する事項
2 新設合併設立株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項第四号に掲げる事項は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別して定めなければならない。
3 第一項に規定する場合において、新設合併消滅株式会社の全部又は一部が種類株式発行会社であるときは、新設合併消滅会社は、新設合併消滅株式会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第七号に掲げる事項(新設合併消滅株式会社の株主に係る事項に限る。次項において同じ。)として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して新設合併設立株式会社の株式の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、新設合併設立株式会社の株式の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
4 第一項に規定する場合には、同項第七号に掲げる事項についての定めは、新設合併消滅株式会社の株主(新設合併消滅会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて新設合併設立株式会社の株式を交付することを内容とするものでなければならない。
5 前二項の規定は、第一項第九号に掲げる事項について準用する。この場合において、前二項中「新設合併設立株式会社の株式」とあるのは、「新設合併設立株式会社の社債等」と読み替えるものとする。
(株式会社を設立する新設合併の効力の発生等)
第七百五十四条 新設合併設立株式会社は、その成立の日に、新設合併消滅会社の権利義務を承継する。
2 前条第一項に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員は、新設合併設立株式会社の成立の日に、同項第七号に掲げる事項についての定めに従い、同項第六号の株式の株主となる。
3 次の各号に掲げる場合には、新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員は、新設合併設立株式会社の成立の日に、前条第一項第九号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第八号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの社債の社債権者
二 前条第一項第八号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの新株予約権の新株予約権者
三 前条第一項第八号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
4 新設合併消滅株式会社の新株予約権は、新設合併設立株式会社の成立の日に、消滅する。
5 前条第一項第十号イに規定する場合には、新設合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者は、新設合併設立株式会社の成立の日に、同項第十一号に掲げる事項についての定めに従い、同項第十号イの新設合併設立株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
第二款 持分会社を設立する新設合併
(持分会社を設立する新設合併契約)
第七百五十五条 二以上の会社が新設合併をする場合において、新設合併設立会社が持分会社であるときは、新設合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 新設合併消滅会社の商号及び住所
二 持分会社である新設合併設立会社(以下この編において「新設合併設立持分会社」という。)が合名会社、合資会社又は合同会社のいずれであるかの別
三 新設合併設立持分会社の目的、商号及び本店の所在地
四 新設合併設立持分会社の社員についての次に掲げる事項
イ 当該社員の氏名又は名称及び住所
ロ 当該社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
ハ 当該社員の出資の価額
五 前二号に掲げるもののほか、新設合併設立持分会社の定款で定める事項
六 新設合併設立持分会社が新設合併に際して新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員に対してその株式又は持分に代わる当該新設合併設立持分会社の社債を交付するときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
七 前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の株主(新設合併消滅株式会社を除く。)又は新設合併消滅持分会社の社員に対する同号の社債の割当てに関する事項
八 新設合併消滅株式会社が新株予約権を発行しているときは、新設合併設立持分会社が新設合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる金銭の額又はその算定方法
九 前号に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の新株予約権の新株予約権者に対する同号の金銭の割当てに関する事項
2 新設合併設立持分会社が合名会社であるときは、前項第四号ロに掲げる事項として、その社員の全部を無限責任社員とする旨を定めなければならない。
3 新設合併設立持分会社が合資会社であるときは、第一項第四号ロに掲げる事項として、その社員の一部を無限責任社員とし、その他の社員を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
4 新設合併設立持分会社が合同会社であるときは、第一項第四号ロに掲げる事項として、その社員の全部を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
(持分会社を設立する新設合併の効力の発生等)
第七百五十六条 新設合併設立持分会社は、その成立の日に、新設合併消滅会社の権利義務を承継する。
2 前条第一項に規定する場合には、新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員は、新設合併設立持分会社の成立の日に、同項第四号に掲げる事項についての定めに従い、当該新設合併設立持分会社の社員となる。
3 前条第一項第六号に掲げる事項についての定めがある場合には、新設合併消滅株式会社の株主又は新設合併消滅持分会社の社員は、新設合併設立持分会社の成立の日に、同項第七号に掲げる事項についての定めに従い、同項第六号の社債の社債権者となる。
4 新設合併消滅株式会社の新株予約権は、新設合併設立持分会社の成立の日に、消滅する。
第三章 会社分割
第一節 吸収分割
第一款 通則
(吸収分割契約の締結)
第七百五十七条 会社(株式会社又は合同会社に限る。)は、吸収分割をすることができる。この場合においては、当該会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社(以下この編において「吸収分割承継会社」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。
第二款 株式会社に権利義務を承継させる吸収分割
(株式会社に権利義務を承継させる吸収分割契約)
第七百五十八条 会社が吸収分割をする場合において、吸収分割承継会社が株式会社であるときは、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 吸収分割をする会社(以下この編において「吸収分割会社」という。)及び株式会社である吸収分割承継会社(以下この編において「吸収分割承継株式会社」という。)の商号及び住所
二 吸収分割承継株式会社が吸収分割により吸収分割会社から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務(株式会社である吸収分割会社(以下この編において「吸収分割株式会社」という。)及び吸収分割承継株式会社の株式並びに吸収分割株式会社の新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
三 吸収分割により吸収分割株式会社又は吸収分割承継株式会社の株式を吸収分割承継株式会社に承継させるときは、当該株式に関する事項
四 吸収分割承継株式会社が吸収分割に際して吸収分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が吸収分割承継株式会社の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該吸収分割承継株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ 当該金銭等が吸収分割承継株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該金銭等が吸収分割承継株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ニ 当該金銭等が吸収分割承継株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
ホ 当該金銭等が吸収分割承継株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
五 吸収分割承継株式会社が吸収分割に際して吸収分割株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
イ 当該吸収分割承継株式会社の新株予約権の交付を受ける吸収分割株式会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下この編において「吸収分割契約新株予約権」という。)の内容
ロ 吸収分割契約新株予約権の新株予約権者に対して交付する吸収分割承継株式会社の新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 吸収分割契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、吸収分割承継株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
六 前号に規定する場合には、吸収分割契約新株予約権の新株予約権者に対する同号の吸収分割承継株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
七 吸収分割がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)
八 吸収分割株式会社が効力発生日に次に掲げる行為をするときは、その旨
イ 第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が吸収分割承継株式会社の株式(吸収分割株式会社が吸収分割をする前から有するものを除き、吸収分割承継株式会社の株式に準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
ロ 剰余金の配当(配当財産が吸収分割承継株式会社の株式のみであるものに限る。)
(株式会社に権利義務を承継させる吸収分割の効力の発生等)
第七百五十九条 吸収分割承継株式会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割会社の権利義務を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、第七百八十九条第二項(第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第七百八十九条第三項(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割会社に対して、吸収分割会社が効力発生日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割承継株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4 第一項の規定にかかわらず、吸収分割会社が吸収分割承継株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って吸収分割をした場合には、残存債権者は、吸収分割承継株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。ただし、吸収分割承継株式会社が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害すべき事実を知らなかったときは、この限りでない。
5 前項の規定は、前条第八号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6 吸収分割承継株式会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、吸収分割会社が残存債権者を害することを知って吸収分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。効力発生日から二十年を経過したときも、同様とする。
7 吸収分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、吸収分割承継株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8 次の各号に掲げる場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第四号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの株式の株主
二 前条第四号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの社債の社債権者
三 前条第四号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権の新株予約権者
四 前条第四号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
9 前条第五号に規定する場合には、効力発生日に、吸収分割契約新株予約権は、消滅し、当該吸収分割契約新株予約権の新株予約権者は、同条第六号に掲げる事項についての定めに従い、同条第五号ロの吸収分割承継株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
10 前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第七百九十九条の規定による手続が終了していない場合又は吸収分割を中止した場合には、適用しない。
第三款 持分会社に権利義務を承継させる吸収分割
(持分会社に権利義務を承継させる吸収分割契約)
第七百六十条 会社が吸収分割をする場合において、吸収分割承継会社が持分会社であるときは、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 吸収分割会社及び持分会社である吸収分割承継会社(以下この節において「吸収分割承継持分会社」という。)の商号及び住所
二 吸収分割承継持分会社が吸収分割により吸収分割会社から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務(吸収分割株式会社の株式及び新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
三 吸収分割により吸収分割株式会社の株式を吸収分割承継持分会社に承継させるときは、当該株式に関する事項
四 吸収分割会社が吸収分割に際して吸収分割承継持分会社の社員となるときは、次のイからハまでに掲げる吸収分割承継持分会社の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 合名会社 当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額
ロ 合資会社 当該社員の氏名又は名称及び住所、当該社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別並びに当該社員の出資の価額
ハ 合同会社 当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額
五 吸収分割承継持分会社が吸収分割に際して吸収分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる金銭等(吸収分割承継持分会社の持分を除く。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が吸収分割承継持分会社の社債であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該金銭等が吸収分割承継持分会社の社債以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
六 効力発生日
七 吸収分割株式会社が効力発生日に次に掲げる行為をするときは、その旨
イ 第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が吸収分割承継持分会社の持分(吸収分割株式会社が吸収分割をする前から有するものを除き、吸収分割承継持分会社の持分に準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
ロ 剰余金の配当(配当財産が吸収分割承継持分会社の持分のみであるものに限る。)
(持分会社に権利義務を承継させる吸収分割の効力の発生等)
第七百六十一条 吸収分割承継持分会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割会社の権利義務を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、第七百八十九条第二項(第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第七百八十九条第三項(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割会社に対して、吸収分割会社が効力発生日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継持分会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割承継持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4 第一項の規定にかかわらず、吸収分割会社が吸収分割承継持分会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って吸収分割をした場合には、残存債権者は、吸収分割承継持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。ただし、吸収分割承継持分会社が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害すべき事実を知らなかったときは、この限りでない。
5 前項の規定は、前条第七号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6 吸収分割承継持分会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、吸収分割会社が残存債権者を害することを知って吸収分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。効力発生日から二十年を経過したときも、同様とする。
7 吸収分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、吸収分割承継持分会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8 前条第四号に規定する場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、同号に掲げる事項についての定めに従い、吸収分割承継持分会社の社員となる。この場合においては、吸収分割承継持分会社は、効力発生日に、同号の社員に係る定款の変更をしたものとみなす。
9 前条第五号イに掲げる事項についての定めがある場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、同号イの社債の社債権者となる。
10 前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第八百二条第二項において準用する第七百九十九条(第二項第三号を除く。)の規定による手続が終了していない場合又は吸収分割を中止した場合には、適用しない。
第二節 新設分割
第一款 通則
(新設分割計画の作成)
第七百六十二条 一又は二以上の株式会社又は合同会社は、新設分割をすることができる。この場合においては、新設分割計画を作成しなければならない。
2 二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合には、当該二以上の株式会社又は合同会社は、共同して新設分割計画を作成しなければならない。
第二款 株式会社を設立する新設分割
(株式会社を設立する新設分割計画)
第七百六十三条 一又は二以上の株式会社又は合同会社が新設分割をする場合において、新設分割により設立する会社(以下この編において「新設分割設立会社」という。)が株式会社であるときは、新設分割計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式会社である新設分割設立会社(以下この編において「新設分割設立株式会社」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
二 前号に掲げるもののほか、新設分割設立株式会社の定款で定める事項
三 新設分割設立株式会社の設立時取締役の氏名
四 次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 新設分割設立株式会社が会計参与設置会社である場合 新設分割設立株式会社の設立時会計参与の氏名又は名称
ロ 新設分割設立株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 新設分割設立株式会社の設立時監査役の氏名
ハ 新設分割設立株式会社が会計監査人設置会社である場合 新設分割設立株式会社の設立時会計監査人の氏名又は名称
五 新設分割設立株式会社が新設分割により新設分割をする会社(以下この編において「新設分割会社」という。)から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務(株式会社である新設分割会社(以下この編において「新設分割株式会社」という。)の株式及び新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
六 新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割会社に対して交付するその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる当該新設分割設立株式会社の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該新設分割設立株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
七 二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をするときは、新設分割会社に対する前号の株式の割当てに関する事項
八 新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる当該新設分割設立株式会社の社債等を交付するときは、当該社債等についての次に掲げる事項
イ 当該社債等が新設分割設立株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該社債等が新設分割設立株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 当該社債等が新設分割設立株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのイに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのロに規定する事項
九 前号に規定する場合において、二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をするときは、新設分割会社に対する同号の社債等の割当てに関する事項
十 新設分割設立株式会社が新設分割に際して新設分割株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該新設分割設立株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
イ 当該新設分割設立株式会社の新株予約権の交付を受ける新設分割株式会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下この編において「新設分割計画新株予約権」という。)の内容
ロ 新設分割計画新株予約権の新株予約権者に対して交付する新設分割設立株式会社の新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 新設分割計画新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、新設分割設立株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
十一 前号に規定する場合には、新設分割計画新株予約権の新株予約権者に対する同号の新設分割設立株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
十二 新設分割株式会社が新設分割設立株式会社の成立の日に次に掲げる行為をするときは、その旨
イ 第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が新設分割設立株式会社の株式(これに準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
ロ 剰余金の配当(配当財産が新設分割設立株式会社の株式のみであるものに限る。)
2 新設分割設立株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項第三号に掲げる事項は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別して定めなければならない。
(株式会社を設立する新設分割の効力の発生等)
第七百六十四条 新設分割設立株式会社は、その成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割会社の権利義務を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、第八百十条第二項(第三号を除き、第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第八百十条第三項(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、新設分割計画において新設分割後に新設分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割会社に対して、新設分割会社が新設分割設立株式会社の成立の日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4 第一項の規定にかかわらず、新設分割会社が新設分割設立株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って新設分割をした場合には、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
5 前項の規定は、前条第一項第十二号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6 新設分割設立株式会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。新設分割設立株式会社の成立の日から二十年を経過したときも、同様とする。
7 新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8 前条第一項に規定する場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、同項第六号の株式の株主となる。
9 次の各号に掲げる場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第八号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの社債の社債権者
二 前条第一項第八号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの新株予約権の新株予約権者
三 前条第一項第八号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
10 二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合における前二項の規定の適用については、第八項中「新設分割計画の定め」とあるのは「同項第七号に掲げる事項についての定め」と、前項中「新設分割計画の定め」とあるのは「前条第一項第九号に掲げる事項についての定め」とする。
11 前条第一項第十号に規定する場合には、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画新株予約権は、消滅し、当該新設分割計画新株予約権の新株予約権者は、同項第十一号に掲げる事項についての定めに従い、同項第十号ロの新設分割設立株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
第三款 持分会社を設立する新設分割
(持分会社を設立する新設分割計画)
第七百六十五条 一又は二以上の株式会社又は合同会社が新設分割をする場合において、新設分割設立会社が持分会社であるときは、新設分割計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 持分会社である新設分割設立会社(以下この編において「新設分割設立持分会社」という。)が合名会社、合資会社又は合同会社のいずれであるかの別
二 新設分割設立持分会社の目的、商号及び本店の所在地
三 新設分割設立持分会社の社員についての次に掲げる事項
イ 当該社員の名称及び住所
ロ 当該社員が無限責任社員又は有限責任社員のいずれであるかの別
ハ 当該社員の出資の価額
四 前二号に掲げるもののほか、新設分割設立持分会社の定款で定める事項
五 新設分割設立持分会社が新設分割により新設分割会社から承継する資産、債務、雇用契約その他の権利義務(新設分割株式会社の株式及び新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
六 新設分割設立持分会社が新設分割に際して新設分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部又は一部に代わる当該新設分割設立持分会社の社債を交付するときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
七 前号に規定する場合において、二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をするときは、新設分割会社に対する同号の社債の割当てに関する事項
八 新設分割株式会社が新設分割設立持分会社の成立の日に次に掲げる行為をするときは、その旨
イ 第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が新設分割設立持分会社の持分(これに準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
ロ 剰余金の配当(配当財産が新設分割設立持分会社の持分のみであるものに限る。)
2 新設分割設立持分会社が合名会社であるときは、前項第三号ロに掲げる事項として、その社員の全部を無限責任社員とする旨を定めなければならない。
3 新設分割設立持分会社が合資会社であるときは、第一項第三号ロに掲げる事項として、その社員の一部を無限責任社員とし、その他の社員を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
4 新設分割設立持分会社が合同会社であるときは、第一項第三号ロに掲げる事項として、その社員の全部を有限責任社員とする旨を定めなければならない。
(持分会社を設立する新設分割の効力の発生等)
第七百六十六条 新設分割設立持分会社は、その成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割会社の権利義務を承継する。
2 前項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、第八百十条第二項(第三号を除き、第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第八百十条第三項(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、新設分割計画において新設分割後に新設分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割会社に対して、新設分割会社が新設分割設立持分会社の成立の日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3 第一項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立持分会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割設立持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4 第一項の規定にかかわらず、新設分割会社が新設分割設立持分会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って新設分割をした場合には、残存債権者は、新設分割設立持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
5 前項の規定は、前条第一項第八号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6 新設分割設立持分会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。新設分割設立持分会社の成立の日から二十年を経過したときも、同様とする。
7 新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、新設分割設立持分会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8 前条第一項に規定する場合には、新設分割会社は、新設分割設立持分会社の成立の日に、同項第三号に掲げる事項についての定めに従い、当該新設分割設立持分会社の社員となる。
9 前条第一項第六号に掲げる事項についての定めがある場合には、新設分割会社は、新設分割設立持分会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、同号の社債の社債権者となる。
10 二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合における前項の規定の適用については、同項中「新設分割計画の定めに従い、同号」とあるのは、「同項第七号に掲げる事項についての定めに従い、同項第六号」とする。
第四章 株式交換及び株式移転
第一節 株式交換
第一款 通則
(株式交換契約の締結)
第七百六十七条 株式会社は、株式交換をすることができる。この場合においては、当該株式会社の発行済株式の全部を取得する会社(株式会社又は合同会社に限る。以下この編において「株式交換完全親会社」という。)との間で、株式交換契約を締結しなければならない。
第二款 株式会社に発行済株式を取得させる株式交換
(株式会社に発行済株式を取得させる株式交換契約)
第七百六十八条 株式会社が株式交換をする場合において、株式交換完全親会社が株式会社であるときは、株式交換契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式交換をする株式会社(以下この編において「株式交換完全子会社」という。)及び株式会社である株式交換完全親会社(以下この編において「株式交換完全親株式会社」という。)の商号及び住所
二 株式交換完全親株式会社が株式交換に際して株式交換完全子会社の株主に対してその株式に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が株式交換完全親株式会社の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該株式交換完全親株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ 当該金銭等が株式交換完全親株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ 当該金銭等が株式交換完全親株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ニ 当該金銭等が株式交換完全親株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
ホ 当該金銭等が株式交換完全親株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
三 前号に規定する場合には、株式交換完全子会社の株主(株式交換完全親株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
四 株式交換完全親株式会社が株式交換に際して株式交換完全子会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
イ 当該株式交換完全親株式会社の新株予約権の交付を受ける株式交換完全子会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下この編において「株式交換契約新株予約権」という。)の内容
ロ 株式交換契約新株予約権の新株予約権者に対して交付する株式交換完全親株式会社の新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 株式交換契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、株式交換完全親株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
五 前号に規定する場合には、株式交換契約新株予約権の新株予約権者に対する同号の株式交換完全親株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
六 株式交換がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)
2 前項に規定する場合において、株式交換完全子会社が種類株式発行会社であるときは、株式交換完全子会社及び株式交換完全親株式会社は、株式交換完全子会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第三号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して金銭等の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、金銭等の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3 第一項に規定する場合には、同項第三号に掲げる事項についての定めは、株式交換完全子会社の株主(株式交換完全親株式会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて金銭等を交付することを内容とするものでなければならない。
(株式会社に発行済株式を取得させる株式交換の効力の発生等)
第七百六十九条 株式交換完全親株式会社は、効力発生日に、株式交換完全子会社の発行済株式(株式交換完全親株式会社の有する株式交換完全子会社の株式を除く。)の全部を取得する。
2 前項の場合には、株式交換完全親株式会社が株式交換完全子会社の株式(譲渡制限株式に限り、当該株式交換完全親株式会社が効力発生日前から有するものを除く。)を取得したことについて、当該株式交換完全子会社が第百三十七条第一項の承認をしたものとみなす。
3 次の各号に掲げる場合には、株式交換完全子会社の株主は、効力発生日に、前条第一項第三号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第二号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの株式の株主
二 前条第一項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの社債の社債権者
三 前条第一項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権の新株予約権者
四 前条第一項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合 同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
4 前条第一項第四号に規定する場合には、効力発生日に、株式交換契約新株予約権は、消滅し、当該株式交換契約新株予約権の新株予約権者は、同項第五号に掲げる事項についての定めに従い、同項第四号ロの株式交換完全親株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
5 前条第一項第四号ハに規定する場合には、株式交換完全親株式会社は、効力発生日に、同号ハの新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する。
6 前各項の規定は、第七百八十九条若しくは第七百九十九条の規定による手続が終了していない場合又は株式交換を中止した場合には、適用しない。
第三款 合同会社に発行済株式を取得させる株式交換
(合同会社に発行済株式を取得させる株式交換契約)
第七百七十条 株式会社が株式交換をする場合において、株式交換完全親会社が合同会社であるときは、株式交換契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式交換完全子会社及び合同会社である株式交換完全親会社(以下この編において「株式交換完全親合同会社」という。)の商号及び住所
二 株式交換完全子会社の株主が株式交換に際して株式交換完全親合同会社の社員となるときは、当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額
三 株式交換完全親合同会社が株式交換に際して株式交換完全子会社の株主に対してその株式に代わる金銭等(株式交換完全親合同会社の持分を除く。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が当該株式交換完全親合同会社の社債であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該金銭等が当該株式交換完全親合同会社の社債以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
四 前号に規定する場合には、株式交換完全子会社の株主(株式交換完全親合同会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
五 効力発生日
2 前項に規定する場合において、株式交換完全子会社が種類株式発行会社であるときは、株式交換完全子会社及び株式交換完全親合同会社は、株式交換完全子会社の発行する種類の株式の内容に応じ、同項第四号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して金銭等の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、金銭等の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
3 第一項に規定する場合には、同項第四号に掲げる事項についての定めは、株式交換完全子会社の株主(株式交換完全親合同会社及び前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて金銭等を交付することを内容とするものでなければならない。
(合同会社に発行済株式を取得させる株式交換の効力の発生等)
第七百七十一条 株式交換完全親合同会社は、効力発生日に、株式交換完全子会社の発行済株式(株式交換完全親合同会社の有する株式交換完全子会社の株式を除く。)の全部を取得する。
2 前項の場合には、株式交換完全親合同会社が株式交換完全子会社の株式(譲渡制限株式に限り、当該株式交換完全親合同会社が効力発生日前から有するものを除く。)を取得したことについて、当該株式交換完全子会社が第百三十七条第一項の承認をしたものとみなす。
3 前条第一項第二号に規定する場合には、株式交換完全子会社の株主は、効力発生日に、同号に掲げる事項についての定めに従い、株式交換完全親合同会社の社員となる。この場合においては、株式交換完全親合同会社は、効力発生日に、同号の社員に係る定款の変更をしたものとみなす。
4 前条第一項第三号イに掲げる事項についての定めがある場合には、株式交換完全子会社の株主は、効力発生日に、同項第四号に掲げる事項についての定めに従い、同項第三号イの社債の社債権者となる。
5 前各項の規定は、第八百二条第二項において準用する第七百九十九条(第二項第三号を除く。)の規定による手続が終了していない場合又は株式交換を中止した場合には、適用しない。
第二節 株式移転
(株式移転計画の作成)
第七百七十二条 一又は二以上の株式会社は、株式移転をすることができる。この場合においては、株式移転計画を作成しなければならない。
2 二以上の株式会社が共同して株式移転をする場合には、当該二以上の株式会社は、共同して株式移転計画を作成しなければならない。
(株式移転計画)
第七百七十三条 一又は二以上の株式会社が株式移転をする場合には、株式移転計画において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株式移転により設立する株式会社(以下この編において「株式移転設立完全親会社」という。)の目的、商号、本店の所在地及び発行可能株式総数
二 前号に掲げるもののほか、株式移転設立完全親会社の定款で定める事項
三 株式移転設立完全親会社の設立時取締役の氏名
四 次のイからハまでに掲げる場合の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
イ 株式移転設立完全親会社が会計参与設置会社である場合 株式移転設立完全親会社の設立時会計参与の氏名又は名称
ロ 株式移転設立完全親会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 株式移転設立完全親会社の設立時監査役の氏名
ハ 株式移転設立完全親会社が会計監査人設置会社である場合 株式移転設立完全親会社の設立時会計監査人の氏名又は名称
五 株式移転設立完全親会社が株式移転に際して株式移転をする株式会社(以下この編において「株式移転完全子会社」という。)の株主に対して交付するその株式に代わる当該株式移転設立完全親会社の株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)又はその数の算定方法並びに当該株式移転設立完全親会社の資本金及び準備金の額に関する事項
六 株式移転完全子会社の株主に対する前号の株式の割当てに関する事項
七 株式移転設立完全親会社が株式移転に際して株式移転完全子会社の株主に対してその株式に代わる当該株式移転設立完全親会社の社債等を交付するときは、当該社債等についての次に掲げる事項
イ 当該社債等が株式移転設立完全親会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ロ 当該社債等が株式移転設立完全親会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 当該社債等が株式移転設立完全親会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのイに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのロに規定する事項
八 前号に規定する場合には、株式移転完全子会社の株主に対する同号の社債等の割当てに関する事項
九 株式移転設立完全親会社が株式移転に際して株式移転完全子会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該株式移転設立完全親会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
イ 当該株式移転設立完全親会社の新株予約権の交付を受ける株式移転完全子会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下この編において「株式移転計画新株予約権」という。)の内容
ロ 株式移転計画新株予約権の新株予約権者に対して交付する株式移転設立完全親会社の新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ハ 株式移転計画新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、株式移転設立完全親会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
十 前号に規定する場合には、株式移転計画新株予約権の新株予約権者に対する同号の株式移転設立完全親会社の新株予約権の割当てに関する事項
2 株式移転設立完全親会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項第三号に掲げる事項は、設立時監査等委員である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別して定めなければならない。
3 第一項に規定する場合において、株式移転完全子会社が種類株式発行会社であるときは、株式移転完全子会社は、その発行する種類の株式の内容に応じ、同項第六号に掲げる事項として次に掲げる事項を定めることができる。
一 ある種類の株式の株主に対して株式移転設立完全親会社の株式の割当てをしないこととするときは、その旨及び当該株式の種類
二 前号に掲げる事項のほか、株式移転設立完全親会社の株式の割当てについて株式の種類ごとに異なる取扱いを行うこととするときは、その旨及び当該異なる取扱いの内容
4 第一項に規定する場合には、同項第六号に掲げる事項についての定めは、株式移転完全子会社の株主(前項第一号の種類の株式の株主を除く。)の有する株式の数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、各種類の株式の数)に応じて株式移転設立完全親会社の株式を交付することを内容とするものでなければならない。
5 前二項の規定は、第一項第八号に掲げる事項について準用する。この場合において、前二項中「株式移転設立完全親会社の株式」とあるのは、「株式移転設立完全親会社の社債等」と読み替えるものとする。
(株式移転の効力の発生等)
第七百七十四条 株式移転設立完全親会社は、その成立の日に、株式移転完全子会社の発行済株式の全部を取得する。
2 株式移転完全子会社の株主は、株式移転設立完全親会社の成立の日に、前条第一項第六号に掲げる事項についての定めに従い、同項第五号の株式の株主となる。
3 次の各号に掲げる場合には、株式移転完全子会社の株主は、株式移転設立完全親会社の成立の日に、前条第一項第八号に掲げる事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。
一 前条第一項第七号イに掲げる事項についての定めがある場合 同号イの社債の社債権者
二 前条第一項第七号ロに掲げる事項についての定めがある場合 同号ロの新株予約権の新株予約権者
三 前条第一項第七号ハに掲げる事項についての定めがある場合 同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
4 前条第一項第九号に規定する場合には、株式移転設立完全親会社の成立の日に、株式移転計画新株予約権は、消滅し、当該株式移転計画新株予約権の新株予約権者は、同項第十号に掲げる事項についての定めに従い、同項第九号ロの株式移転設立完全親会社の新株予約権の新株予約権者となる。
5 前条第一項第九号ハに規定する場合には、株式移転設立完全親会社は、その成立の日に、同号ハの新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する。
第五章 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転の手続
第一節 組織変更の手続
第一款 株式会社の手続
(組織変更計画に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第七百七十五条 組織変更をする株式会社は、組織変更計画備置開始日から組織変更がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)までの間、組織変更計画の内容その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
2 前項に規定する「組織変更計画備置開始日」とは、次に掲げる日のいずれか早い日をいう。
一 組織変更計画について組織変更をする株式会社の総株主の同意を得た日
二 組織変更をする株式会社が新株予約権を発行しているときは、第七百七十七条第三項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
三 第七百七十九条第二項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
3 組織変更をする株式会社の株主及び債権者は、当該株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一 第一項の書面の閲覧の請求
二 第一項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第一項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 第一項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
(株式会社の組織変更計画の承認等)
第七百七十六条 組織変更をする株式会社は、効力発生日の前日までに、組織変更計画について当該株式会社の総株主の同意を得なければならない。
2 組織変更をする株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その登録株式質権者及び登録新株予約権質権者に対し、組織変更をする旨を通知しなければならない。
3 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
(新株予約権買取請求)
第七百七十七条 株式会社が組織変更をする場合には、組織変更をする株式会社の新株予約権の新株予約権者は、当該株式会社に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
2 新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者は、前項の規定による請求(以下この款において「新株予約権買取請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債を買い取ることを請求しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
3 組織変更をしようとする株式会社は、効力発生日の二十日前までに、その新株予約権の新株予約権者に対し、組織変更をする旨を通知しなければならない。
4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5 新株予約権買取請求は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の内容及び数を明らかにしてしなければならない。
6 新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、組織変更をする株式会社に対し、その新株予約権証券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権証券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
7 新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、組織変更をする株式会社に対し、その新株予約権付社債券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
8 新株予約権買取請求をした新株予約権者は、組織変更をする株式会社の承諾を得た場合に限り、その新株予約権買取請求を撤回することができる。
9 組織変更を中止したときは、新株予約権買取請求は、その効力を失う。
10 第二百六十条の規定は、新株予約権買取請求に係る新株予約権については、適用しない。
(新株予約権の価格の決定等)
第七百七十八条 新株予約権買取請求があった場合において、新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合において、当該新株予約権付社債についての社債の買取りの請求があったときは、当該社債を含む。以下この条において同じ。)の価格の決定について、新株予約権者と組織変更をする株式会社(効力発生日後にあっては、組織変更後持分会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、当該株式会社は、効力発生日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 新株予約権の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、新株予約権者又は組織変更後持分会社は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第八項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、新株予約権者は、いつでも、新株予約権買取請求を撤回することができる。
4 組織変更後持分会社は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 組織変更をする株式会社は、新株予約権の価格の決定があるまでは、新株予約権者に対し、当該株式会社が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 新株予約権買取請求に係る新株予約権の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
7 組織変更をする株式会社は、新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権証券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
8 組織変更をする株式会社は、新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権付社債券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
(債権者の異議)
第七百七十九条 組織変更をする株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、組織変更について異議を述べることができる。
2 組織変更をする株式会社は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
一 組織変更をする旨
二 組織変更をする株式会社の計算書類(第四百三十五条第二項に規定する計算書類をいう。以下この章において同じ。)に関する事項として法務省令で定めるもの
三 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、組織変更をする株式会社が同項の規定による公告を、官報のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4 債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、組織変更をする株式会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(組織変更の効力発生日の変更)
第七百八十条 組織変更をする株式会社は、効力発生日を変更することができる。
2 前項の場合には、組織変更をする株式会社は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあっては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
3 第一項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この款及び第七百四十五条の規定を適用する。
第二款 持分会社の手続
第七百八十一条 組織変更をする持分会社は、効力発生日の前日までに、組織変更計画について当該持分会社の総社員の同意を得なければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
2 第七百七十九条(第二項第二号を除く。)及び前条の規定は、組織変更をする持分会社について準用する。この場合において、第七百七十九条第三項中「組織変更をする株式会社」とあるのは「組織変更をする持分会社(合同会社に限る。)」と、前条第三項中「及び第七百四十五条」とあるのは「並びに第七百四十七条及び次条第一項」と読み替えるものとする。
第二節 吸収合併等の手続
第一款 吸収合併消滅会社、吸収分割会社及び株式交換完全子会社の手続
第一目 株式会社の手続
(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第七百八十二条 次の各号に掲げる株式会社(以下この目において「消滅株式会社等」という。)は、吸収合併契約等備置開始日から吸収合併、吸収分割又は株式交換(以下この節において「吸収合併等」という。)がその効力を生ずる日(以下この節において「効力発生日」という。)後六箇月を経過する日(吸収合併消滅株式会社にあっては、効力発生日)までの間、当該各号に定めるもの(以下この節において「吸収合併契約等」という。)の内容その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
一 吸収合併消滅株式会社 吸収合併契約
二 吸収分割株式会社 吸収分割契約
三 株式交換完全子会社 株式交換契約
2 前項に規定する「吸収合併契約等備置開始日」とは、次に掲げる日のいずれか早い日をいう。
一 吸収合併契約等について株主総会(種類株主総会を含む。)の決議によってその承認を受けなければならないときは、当該株主総会の日の二週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)
二 第七百八十五条第三項の規定による通知を受けるべき株主があるときは、同項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
三 第七百八十七条第三項の規定による通知を受けるべき新株予約権者があるときは、同項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
四 第七百八十九条の規定による手続をしなければならないときは、同条第二項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
五 前各号に規定する場合以外の場合には、吸収分割契約又は株式交換契約の締結の日から二週間を経過した日
3 消滅株式会社等の株主及び債権者(株式交換完全子会社にあっては、株主及び新株予約権者)は、消滅株式会社等に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該消滅株式会社等の定めた費用を支払わなければならない。
一 第一項の書面の閲覧の請求
二 第一項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第一項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 第一項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって消滅株式会社等の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
(吸収合併契約等の承認等)
第七百八十三条 消滅株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社でない場合において、吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等(以下この条及び次条第一項において「合併対価等」という。)の全部又は一部が持分等(持分会社の持分その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)であるときは、吸収合併契約又は株式交換契約について吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社の総株主の同意を得なければならない。
3 吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等(譲渡制限株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
4 吸収合併消滅株式会社又は株式交換完全子会社が種類株式発行会社である場合において、合併対価等の全部又は一部が持分等であるときは、吸収合併又は株式交換は、当該持分等の割当てを受ける種類の株主の全員の同意がなければ、その効力を生じない。
5 消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その登録株式質権者(次条第二項に規定する場合における登録株式質権者を除く。)及び第七百八十七条第三項各号に定める新株予約権の登録新株予約権質権者に対し、吸収合併等をする旨を通知しなければならない。
6 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
(吸収合併契約等の承認を要しない場合)
第七百八十四条 前条第一項の規定は、吸収合併存続会社、吸収分割承継会社又は株式交換完全親会社(以下この目において「存続会社等」という。)が消滅株式会社等の特別支配会社である場合には、適用しない。ただし、吸収合併又は株式交換における合併対価等の全部又は一部が譲渡制限株式等である場合であって、消滅株式会社等が公開会社であり、かつ、種類株式発行会社でないときは、この限りでない。
2 前条の規定は、吸収分割により吸収分割承継会社に承継させる資産の帳簿価額の合計額が吸収分割株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を吸収分割株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合には、適用しない。
(吸収合併等をやめることの請求)
第七百八十四条の二 次に掲げる場合において、消滅株式会社等の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、消滅株式会社等の株主は、消滅株式会社等に対し、吸収合併等をやめることを請求することができる。ただし、前条第二項に規定する場合は、この限りでない。
一 当該吸収合併等が法令又は定款に違反する場合
二 前条第一項本文に規定する場合において、第七百四十九条第一項第二号若しくは第三号、第七百五十一条第一項第三号若しくは第四号、第七百五十八条第四号、第七百六十条第四号若しくは第五号、第七百六十八条第一項第二号若しくは第三号又は第七百七十条第一項第三号若しくは第四号に掲げる事項が消滅株式会社等又は存続会社等の財産の状況その他の事情に照らして著しく不当であるとき。
(反対株主の株式買取請求)
第七百八十五条 吸収合併等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、消滅株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 第七百八十三条第二項に規定する場合
二 第七百八十四条第二項に規定する場合
2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主を除く。)をいう。
一 吸収合併等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
3 消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その株主(第七百八十三条第四項に規定する場合における同項に規定する持分等の割当てを受ける株主及び第七百八十四条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所を通知しなければならない。ただし、第一項各号に掲げる場合は、この限りでない。
4 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 消滅株式会社等が公開会社である場合
二 消滅株式会社等が第七百八十三条第一項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合
5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、消滅株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7 株式買取請求をした株主は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8 吸収合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
(株式の価格の決定等)
第七百八十六条 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と消滅株式会社等(吸収合併をする場合における効力発生日後にあっては、吸収合併存続会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、消滅株式会社等は、効力発生日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 株式の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、株主又は消滅株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第七項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。
4 消滅株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 消滅株式会社等は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該消滅株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
7 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
(新株予約権買取請求)
第七百八十七条 次の各号に掲げる行為をする場合には、当該各号に定める消滅株式会社等の新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 吸収合併 第七百四十九条第一項第四号又は第五号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号イに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
二 吸収分割(吸収分割承継会社が株式会社である場合に限る。) 次に掲げる新株予約権のうち、第七百五十八条第五号又は第六号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ロに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 吸収分割契約新株予約権
ロ 吸収分割契約新株予約権以外の新株予約権であって、吸収分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式交換(株式交換完全親会社が株式会社である場合に限る。) 次に掲げる新株予約権のうち、第七百六十八条第一項第四号又は第五号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ニに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 株式交換契約新株予約権
ロ 株式交換契約新株予約権以外の新株予約権であって、株式交換をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
2 新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者は、前項の規定による請求(以下この目において「新株予約権買取請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債を買い取ることを請求しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
3 次の各号に掲げる消滅株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、当該各号に定める新株予約権の新株予約権者に対し、吸収合併等をする旨並びに存続会社等の商号及び住所を通知しなければならない。
一 吸収合併消滅株式会社 全部の新株予約権
二 吸収分割承継会社が株式会社である場合における吸収分割株式会社 次に掲げる新株予約権
イ 吸収分割契約新株予約権
ロ 吸収分割契約新株予約権以外の新株予約権であって、吸収分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式交換完全親会社が株式会社である場合における株式交換完全子会社 次に掲げる新株予約権
イ 株式交換契約新株予約権
ロ 株式交換契約新株予約権以外の新株予約権であって、株式交換をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式交換完全親株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5 新株予約権買取請求は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の内容及び数を明らかにしてしなければならない。
6 新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権証券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権証券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
7 新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権付社債券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
8 新株予約権買取請求をした新株予約権者は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その新株予約権買取請求を撤回することができる。
9 吸収合併等を中止したときは、新株予約権買取請求は、その効力を失う。
10 第二百六十条の規定は、新株予約権買取請求に係る新株予約権については、適用しない。
(新株予約権の価格の決定等)
第七百八十八条 新株予約権買取請求があった場合において、新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合において、当該新株予約権付社債についての社債の買取りの請求があったときは、当該社債を含む。以下この条において同じ。)の価格の決定について、新株予約権者と消滅株式会社等(吸収合併をする場合における効力発生日後にあっては、吸収合併存続会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、消滅株式会社等は、効力発生日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 新株予約権の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、新株予約権者又は消滅株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第八項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、新株予約権者は、いつでも、新株予約権買取請求を撤回することができる。
4 消滅株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 消滅株式会社等は、新株予約権の価格の決定があるまでは、新株予約権者に対し、当該消滅株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 新株予約権買取請求に係る新株予約権の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
7 消滅株式会社等は、新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権証券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
8 消滅株式会社等は、新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権付社債券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
(債権者の異議)
第七百八十九条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める債権者は、消滅株式会社等に対し、吸収合併等について異議を述べることができる。
一 吸収合併をする場合 吸収合併消滅株式会社の債権者
二 吸収分割をする場合 吸収分割後吸収分割株式会社に対して債務の履行(当該債務の保証人として吸収分割承継会社と連帯して負担する保証債務の履行を含む。)を請求することができない吸収分割株式会社の債権者(第七百五十八条第八号又は第七百六十条第七号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、吸収分割株式会社の債権者)
三 株式交換契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権である場合 当該新株予約権付社債についての社債権者
2 前項の規定により消滅株式会社等の債権者の全部又は一部が異議を述べることができる場合には、消滅株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者(同項の規定により異議を述べることができるものに限る。)には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第四号の期間は、一箇月を下ることができない。
一 吸収合併等をする旨
二 存続会社等の商号及び住所
三 消滅株式会社等及び存続会社等(株式会社に限る。)の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
四 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、消滅株式会社等が同項の規定による公告を、官報のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告(吸収分割をする場合における不法行為によって生じた吸収分割株式会社の債務の債権者に対するものを除く。)は、することを要しない。
4 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該吸収合併等について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べたときは、消滅株式会社等は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該吸収合併等をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(吸収合併等の効力発生日の変更)
第七百九十条 消滅株式会社等は、存続会社等との合意により、効力発生日を変更することができる。
2 前項の場合には、消滅株式会社等は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあっては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
3 第一項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この節並びに第七百五十条、第七百五十二条、第七百五十九条、第七百六十一条、第七百六十九条及び第七百七十一条の規定を適用する。
(吸収分割又は株式交換に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第七百九十一条 吸収分割株式会社又は株式交換完全子会社は、効力発生日後遅滞なく、吸収分割承継会社又は株式交換完全親会社と共同して、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるものを作成しなければならない。
一 吸収分割株式会社 吸収分割により吸収分割承継会社が承継した吸収分割株式会社の権利義務その他の吸収分割に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
二 株式交換完全子会社 株式交換により株式交換完全親会社が取得した株式交換完全子会社の株式の数その他の株式交換に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
2 吸収分割株式会社又は株式交換完全子会社は、効力発生日から六箇月間、前項各号の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3 吸収分割株式会社の株主、債権者その他の利害関係人は、吸収分割株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収分割株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって吸収分割株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4 前項の規定は、株式交換完全子会社について準用する。この場合において、同項中「吸収分割株式会社の株主、債権者その他の利害関係人」とあるのは、「効力発生日に株式交換完全子会社の株主又は新株予約権者であった者」と読み替えるものとする。
(剰余金の配当等に関する特則)
第七百九十二条 第四百四十五条第四項、第四百五十八条及び第二編第五章第六節の規定は、次に掲げる行為については、適用しない。
一 第七百五十八条第八号イ又は第七百六十条第七号イの株式の取得
二 第七百五十八条第八号ロ又は第七百六十条第七号ロの剰余金の配当
第二目 持分会社の手続
第七百九十三条 次に掲げる行為をする持分会社は、効力発生日の前日までに、吸収合併契約等について当該持分会社の総社員の同意を得なければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
一 吸収合併(吸収合併により当該持分会社が消滅する場合に限る。)
二 吸収分割(当該持分会社(合同会社に限る。)がその事業に関して有する権利義務の全部を他の会社に承継させる場合に限る。)
2 第七百八十九条(第一項第三号及び第二項第三号を除く。)及び第七百九十条の規定は、吸収合併消滅持分会社又は合同会社である吸収分割会社(以下この節において「吸収分割合同会社」という。)について準用する。この場合において、第七百八十九条第一項第二号中「債権者(第七百五十八条第八号又は第七百六十条第七号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、吸収分割株式会社の債権者)」とあるのは「債権者」と、同条第三項中「消滅株式会社等」とあるのは「吸収合併消滅持分会社(吸収合併存続会社が株式会社又は合同会社である場合にあっては、合同会社に限る。)又は吸収分割合同会社」と読み替えるものとする。
第二款 吸収合併存続会社、吸収分割承継会社及び株式交換完全親会社の手続
第一目 株式会社の手続
(吸収合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第七百九十四条 吸収合併存続株式会社、吸収分割承継株式会社又は株式交換完全親株式会社(以下この目において「存続株式会社等」という。)は、吸収合併契約等備置開始日から効力発生日後六箇月を経過する日までの間、吸収合併契約等の内容その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
2 前項に規定する「吸収合併契約等備置開始日」とは、次に掲げる日のいずれか早い日をいう。
一 吸収合併契約等について株主総会(種類株主総会を含む。)の決議によってその承認を受けなければならないときは、当該株主総会の日の二週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)
二 第七百九十七条第三項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
三 第七百九十九条の規定による手続をしなければならないときは、同条第二項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
3 存続株式会社等の株主及び債権者(株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるもののみである場合(第七百六十八条第一項第四号ハに規定する場合を除く。)にあっては、株主)は、存続株式会社等に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該存続株式会社等の定めた費用を支払わなければならない。
一 第一項の書面の閲覧の請求
二 第一項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第一項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 第一項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって存続株式会社等の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
(吸収合併契約等の承認等)
第七百九十五条 存続株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
2 次に掲げる場合には、取締役は、前項の株主総会において、その旨を説明しなければならない。
一 吸収合併存続株式会社又は吸収分割承継株式会社が承継する吸収合併消滅会社又は吸収分割会社の債務の額として法務省令で定める額(次号において「承継債務額」という。)が吸収合併存続株式会社又は吸収分割承継株式会社が承継する吸収合併消滅会社又は吸収分割会社の資産の額として法務省令で定める額(同号において「承継資産額」という。)を超える場合
二 吸収合併存続株式会社又は吸収分割承継株式会社が吸収合併消滅株式会社の株主、吸収合併消滅持分会社の社員又は吸収分割会社に対して交付する金銭等(吸収合併存続株式会社又は吸収分割承継株式会社の株式等を除く。)の帳簿価額が承継資産額から承継債務額を控除して得た額を超える場合
三 株式交換完全親株式会社が株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等(株式交換完全親株式会社の株式等を除く。)の帳簿価額が株式交換完全親株式会社が取得する株式交換完全子会社の株式の額として法務省令で定める額を超える場合
3 承継する吸収合併消滅会社又は吸収分割会社の資産に吸収合併存続株式会社又は吸収分割承継株式会社の株式が含まれる場合には、取締役は、第一項の株主総会において、当該株式に関する事項を説明しなければならない。
4 存続株式会社等が種類株式発行会社である場合において、次の各号に掲げる場合には、吸収合併等は、当該各号に定める種類の株式(譲渡制限株式であって、第百九十九条第四項の定款の定めがないものに限る。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
一 吸収合併消滅株式会社の株主又は吸収合併消滅持分会社の社員に対して交付する金銭等が吸収合併存続株式会社の株式である場合 第七百四十九条第一項第二号イの種類の株式
二 吸収分割会社に対して交付する金銭等が吸収分割承継株式会社の株式である場合 第七百五十八条第四号イの種類の株式
三 株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式である場合 第七百六十八条第一項第二号イの種類の株式
(吸収合併契約等の承認を要しない場合等)
第七百九十六条 前条第一項から第三項までの規定は、吸収合併消滅会社、吸収分割会社又は株式交換完全子会社(以下この目において「消滅会社等」という。)が存続株式会社等の特別支配会社である場合には、適用しない。ただし、吸収合併消滅株式会社若しくは株式交換完全子会社の株主、吸収合併消滅持分会社の社員又は吸収分割会社に対して交付する金銭等の全部又は一部が存続株式会社等の譲渡制限株式である場合であって、存続株式会社等が公開会社でないときは、この限りでない。
2 前条第一項から第三項までの規定は、第一号に掲げる額の第二号に掲げる額に対する割合が五分の一(これを下回る割合を存続株式会社等の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合には、適用しない。ただし、同条第二項各号に掲げる場合又は前項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
一 次に掲げる額の合計額
イ 吸収合併消滅株式会社若しくは株式交換完全子会社の株主、吸収合併消滅持分会社の社員又は吸収分割会社(以下この号において「消滅会社等の株主等」という。)に対して交付する存続株式会社等の株式の数に一株当たり純資産額を乗じて得た額
ロ 消滅会社等の株主等に対して交付する存続株式会社等の社債、新株予約権又は新株予約権付社債の帳簿価額の合計額
ハ 消滅会社等の株主等に対して交付する存続株式会社等の株式等以外の財産の帳簿価額の合計額
二 存続株式会社等の純資産額として法務省令で定める方法により算定される額
3 前項本文に規定する場合において、法務省令で定める数の株式(前条第一項の株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)を有する株主が第七百九十七条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告の日から二週間以内に吸収合併等に反対する旨を存続株式会社等に対し通知したときは、当該存続株式会社等は、効力発生日の前日までに、株主総会の決議によって、吸収合併契約等の承認を受けなければならない。
(吸収合併等をやめることの請求)
第七百九十六条の二 次に掲げる場合において、存続株式会社等の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、存続株式会社等の株主は、存続株式会社等に対し、吸収合併等をやめることを請求することができる。ただし、前条第二項本文に規定する場合(第七百九十五条第二項各号に掲げる場合及び前条第一項ただし書又は第三項に規定する場合を除く。)は、この限りでない。
一 当該吸収合併等が法令又は定款に違反する場合
二 前条第一項本文に規定する場合において、第七百四十九条第一項第二号若しくは第三号、第七百五十八条第四号又は第七百六十八条第一項第二号若しくは第三号に掲げる事項が存続株式会社等又は消滅会社等の財産の状況その他の事情に照らして著しく不当であるとき。
(反対株主の株式買取請求)
第七百九十七条 吸収合併等をする場合には、反対株主は、存続株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。ただし、第七百九十六条第二項本文に規定する場合(第七百九十五条第二項各号に掲げる場合及び第七百九十六条第一項ただし書又は第三項に規定する場合を除く。)は、この限りでない。
2 前項に規定する「反対株主」とは、次の各号に掲げる場合における当該各号に定める株主をいう。
一 吸収合併等をするために株主総会(種類株主総会を含む。)の決議を要する場合 次に掲げる株主
イ 当該株主総会に先立って当該吸収合併等に反対する旨を当該存続株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該吸収合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
ロ 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
二 前号に規定する場合以外の場合 全ての株主(第七百九十六条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)
3 存続株式会社等は、効力発生日の二十日前までに、その株主(第七百九十六条第一項本文に規定する場合における当該特別支配会社を除く。)に対し、吸収合併等をする旨並びに消滅会社等の商号及び住所(第七百九十五条第三項に規定する場合にあっては、吸収合併等をする旨、消滅会社等の商号及び住所並びに同項の株式に関する事項)を通知しなければならない。
4 次に掲げる場合には、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
一 存続株式会社等が公開会社である場合
二 存続株式会社等が第七百九十五条第一項の株主総会の決議によって吸収合併契約等の承認を受けた場合
5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、存続株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7 株式買取請求をした株主は、存続株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8 吸収合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
(株式の価格の決定等)
第七百九十八条 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と存続株式会社等との間に協議が調ったときは、存続株式会社等は、効力発生日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 株式の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、株主又は存続株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第七項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。
4 存続株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 存続株式会社等は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該存続株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。
7 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
(債権者の異議)
第七百九十九条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める債権者は、存続株式会社等に対し、吸収合併等について異議を述べることができる。
一 吸収合併をする場合 吸収合併存続株式会社の債権者
二 吸収分割をする場合 吸収分割承継株式会社の債権者
三 株式交換をする場合において、株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるもののみである場合以外の場合又は第七百六十八条第一項第四号ハに規定する場合 株式交換完全親株式会社の債権者
2 前項の規定により存続株式会社等の債権者が異議を述べることができる場合には、存続株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第四号の期間は、一箇月を下ることができない。
一 吸収合併等をする旨
二 消滅会社等の商号及び住所
三 存続株式会社等及び消滅会社等(株式会社に限る。)の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
四 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、存続株式会社等が同項の規定による公告を、官報のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該吸収合併等について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べたときは、存続株式会社等は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該吸収合併等をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(消滅会社等の株主等に対して交付する金銭等が存続株式会社等の親会社株式である場合の特則)
第八百条 第百三十五条第一項の規定にかかわらず、吸収合併消滅株式会社若しくは株式交換完全子会社の株主、吸収合併消滅持分会社の社員又は吸収分割会社(以下この項において「消滅会社等の株主等」という。)に対して交付する金銭等の全部又は一部が存続株式会社等の親会社株式(同条第一項に規定する親会社株式をいう。以下この条において同じ。)である場合には、当該存続株式会社等は、吸収合併等に際して消滅会社等の株主等に対して交付する当該親会社株式の総数を超えない範囲において当該親会社株式を取得することができる。
2 第百三十五条第三項の規定にかかわらず、前項の存続株式会社等は、効力発生日までの間は、存続株式会社等の親会社株式を保有することができる。ただし、吸収合併等を中止したときは、この限りでない。
(吸収合併等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第八百一条 吸収合併存続株式会社は、効力発生日後遅滞なく、吸収合併により吸収合併存続株式会社が承継した吸収合併消滅会社の権利義務その他の吸収合併に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2 吸収分割承継株式会社(合同会社が吸収分割をする場合における当該吸収分割承継株式会社に限る。)は、効力発生日後遅滞なく、吸収分割合同会社と共同して、吸収分割により吸収分割承継株式会社が承継した吸収分割合同会社の権利義務その他の吸収分割に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
3 次の各号に掲げる存続株式会社等は、効力発生日から六箇月間、当該各号に定めるものをその本店に備え置かなければならない。
一 吸収合併存続株式会社 第一項の書面又は電磁的記録
二 吸収分割承継株式会社 前項又は第七百九十一条第一項第一号の書面又は電磁的記録
三 株式交換完全親株式会社 第七百九十一条第一項第二号の書面又は電磁的記録
4 吸収合併存続株式会社の株主及び債権者は、吸収合併存続株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該吸収合併存続株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項第一号の書面の閲覧の請求
二 前項第一号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項第一号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項第一号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって吸収合併存続株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
5 前項の規定は、吸収分割承継株式会社について準用する。この場合において、同項中「株主及び債権者」とあるのは「株主、債権者その他の利害関係人」と、同項各号中「前項第一号」とあるのは「前項第二号」と読み替えるものとする。
6 第四項の規定は、株式交換完全親株式会社について準用する。この場合において、同項中「株主及び債権者」とあるのは「株主及び債権者(株式交換完全子会社の株主に対して交付する金銭等が株式交換完全親株式会社の株式その他これに準ずるものとして法務省令で定めるもののみである場合(第七百六十八条第一項第四号ハに規定する場合を除く。)にあっては、株式交換完全親株式会社の株主)」と、同項各号中「前項第一号」とあるのは「前項第三号」と読み替えるものとする。
第二目 持分会社の手続
第八百二条 次の各号に掲げる行為をする持分会社(以下この条において「存続持分会社等」という。)は、当該各号に定める場合には、効力発生日の前日までに、吸収合併契約等について存続持分会社等の総社員の同意を得なければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
一 吸収合併(吸収合併により当該持分会社が存続する場合に限る。) 第七百五十一条第一項第二号に規定する場合
二 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継 第七百六十条第四号に規定する場合
三 株式交換による株式会社の発行済株式の全部の取得 第七百七十条第一項第二号に規定する場合
2 第七百九十九条(第二項第三号を除く。)及び第八百条の規定は、存続持分会社等について準用する。この場合において、第七百九十九条第一項第三号中「株式交換完全親株式会社の株式」とあるのは「株式交換完全親合同会社の持分」と、「場合又は第七百六十八条第一項第四号ハに規定する場合」とあるのは「場合」と読み替えるものとする。
第三節 新設合併等の手続
第一款 新設合併消滅会社、新設分割会社及び株式移転完全子会社の手続
第一目 株式会社の手続
(新設合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第八百三条 次の各号に掲げる株式会社(以下この目において「消滅株式会社等」という。)は、新設合併契約等備置開始日から新設合併設立会社、新設分割設立会社又は株式移転設立完全親会社(以下この目において「設立会社」という。)の成立の日後六箇月を経過する日(新設合併消滅株式会社にあっては、新設合併設立会社の成立の日)までの間、当該各号に定めるもの(以下この節において「新設合併契約等」という。)の内容その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
一 新設合併消滅株式会社 新設合併契約
二 新設分割株式会社 新設分割計画
三 株式移転完全子会社 株式移転計画
2 前項に規定する「新設合併契約等備置開始日」とは、次に掲げる日のいずれか早い日をいう。
一 新設合併契約等について株主総会(種類株主総会を含む。)の決議によってその承認を受けなければならないときは、当該株主総会の日の二週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)
二 第八百六条第三項の規定による通知を受けるべき株主があるときは、同項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
三 第八百八条第三項の規定による通知を受けるべき新株予約権者があるときは、同項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日のいずれか早い日
四 第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、同条第二項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日
五 前各号に規定する場合以外の場合には、新設分割計画の作成の日から二週間を経過した日
3 消滅株式会社等の株主及び債権者(株式移転完全子会社にあっては、株主及び新株予約権者)は、消滅株式会社等に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該消滅株式会社等の定めた費用を支払わなければならない。
一 第一項の書面の閲覧の請求
二 第一項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 第一項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 第一項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって消滅株式会社等の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
(新設合併契約等の承認)
第八百四条 消滅株式会社等は、株主総会の決議によって、新設合併契約等の承認を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、新設合併設立会社が持分会社である場合には、新設合併契約について新設合併消滅株式会社の総株主の同意を得なければならない。
3 新設合併消滅株式会社又は株式移転完全子会社が種類株式発行会社である場合において、新設合併消滅株式会社又は株式移転完全子会社の株主に対して交付する新設合併設立株式会社又は株式移転設立完全親会社の株式等の全部又は一部が譲渡制限株式等であるときは、当該新設合併又は株式移転は、当該譲渡制限株式等の割当てを受ける種類の株式(譲渡制限株式を除く。)の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主が存しない場合は、この限りでない。
4 消滅株式会社等は、第一項の株主総会の決議の日(第二項に規定する場合にあっては、同項の総株主の同意を得た日)から二週間以内に、その登録株式質権者(次条に規定する場合における登録株式質権者を除く。)及び第八百八条第三項各号に定める新株予約権の登録新株予約権質権者に対し、新設合併、新設分割又は株式移転(以下この節において「新設合併等」という。)をする旨を通知しなければならない。
5 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
(新設分割計画の承認を要しない場合)
第八百五条 前条第一項の規定は、新設分割により新設分割設立会社に承継させる資産の帳簿価額の合計額が新設分割株式会社の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を新設分割株式会社の定款で定めた場合にあっては、その割合)を超えない場合には、適用しない。
(新設合併等をやめることの請求)
第八百五条の二 新設合併等が法令又は定款に違反する場合において、消滅株式会社等の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、消滅株式会社等の株主は、消滅株式会社等に対し、当該新設合併等をやめることを請求することができる。ただし、前条に規定する場合は、この限りでない。
(反対株主の株式買取請求)
第八百六条 新設合併等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、消滅株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 第八百四条第二項に規定する場合
二 第八百五条に規定する場合
2 前項に規定する「反対株主」とは、次に掲げる株主をいう。
一 第八百四条第一項の株主総会(新設合併等をするために種類株主総会の決議を要する場合にあっては、当該種類株主総会を含む。)に先立って当該新設合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該新設合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
二 当該株主総会において議決権を行使することができない株主
3 消滅株式会社等は、第八百四条第一項の株主総会の決議の日から二週間以内に、その株主に対し、新設合併等をする旨並びに他の新設合併消滅会社、新設分割会社又は株式移転完全子会社(以下この節において「消滅会社等」という。)及び設立会社の商号及び住所を通知しなければならない。ただし、第一項各号に掲げる場合は、この限りでない。
4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5 第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、第三項の規定による通知又は前項の公告をした日から二十日以内に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6 株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、消滅株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7 株式買取請求をした株主は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8 新設合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9 第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
(株式の価格の決定等)
第八百七条 株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と消滅株式会社等(新設合併をする場合における新設合併設立会社の成立の日後にあっては、新設合併設立会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、消滅株式会社等は、設立会社の成立の日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 株式の価格の決定について、設立会社の成立の日から三十日以内に協議が調わないときは、株主又は消滅株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第七項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、設立会社の成立の日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。
4 消滅株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 消滅株式会社等は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該消滅株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 株式買取請求に係る株式の買取りは、設立会社の成立の日に、その効力を生ずる。
7 株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
(新株予約権買取請求)
第八百八条 次の各号に掲げる行為をする場合には、当該各号に定める消滅株式会社等の新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
一 新設合併 第七百五十三条第一項第十号又は第十一号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号イに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
二 新設分割(新設分割設立会社が株式会社である場合に限る。) 次に掲げる新株予約権のうち、第七百六十三条第一項第十号又は第十一号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ハに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 新設分割計画新株予約権
ロ 新設分割計画新株予約権以外の新株予約権であって、新設分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に新設分割設立株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式移転 次に掲げる新株予約権のうち、第七百七十三条第一項第九号又は第十号に掲げる事項についての定めが第二百三十六条第一項第八号の条件(同号ホに関するものに限る。)に合致する新株予約権以外の新株予約権
イ 株式移転計画新株予約権
ロ 株式移転計画新株予約権以外の新株予約権であって、株式移転をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式移転設立完全親会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
2 新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者は、前項の規定による請求(以下この目において「新株予約権買取請求」という。)をするときは、併せて、新株予約権付社債についての社債を買い取ることを請求しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権について別段の定めがある場合は、この限りでない。
3 次の各号に掲げる消滅株式会社等は、第八百四条第一項の株主総会の決議の日(同条第二項に規定する場合にあっては同項の総株主の同意を得た日、第八百五条に規定する場合にあっては新設分割計画の作成の日)から二週間以内に、当該各号に定める新株予約権の新株予約権者に対し、新設合併等をする旨並びに他の消滅会社等及び設立会社の商号及び住所を通知しなければならない。
一 新設合併消滅株式会社 全部の新株予約権
二 新設分割設立会社が株式会社である場合における新設分割株式会社 次に掲げる新株予約権
イ 新設分割計画新株予約権
ロ 新設分割計画新株予約権以外の新株予約権であって、新設分割をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に新設分割設立株式会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
三 株式移転完全子会社 次に掲げる新株予約権
イ 株式移転計画新株予約権
ロ 株式移転計画新株予約権以外の新株予約権であって、株式移転をする場合において当該新株予約権の新株予約権者に株式移転設立完全親会社の新株予約権を交付することとする旨の定めがあるもの
4 前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5 新株予約権買取請求は、第三項の規定による通知又は前項の公告をした日から二十日以内に、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の内容及び数を明らかにしてしなければならない。
6 新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権証券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権証券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
7 新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求をしようとするときは、当該新株予約権の新株予約権者は、消滅株式会社等に対し、その新株予約権付社債券を提出しなければならない。ただし、当該新株予約権付社債券について非訟事件手続法第百十四条に規定する公示催告の申立てをした者については、この限りでない。
8 新株予約権買取請求をした新株予約権者は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その新株予約権買取請求を撤回することができる。
9 新設合併等を中止したときは、新株予約権買取請求は、その効力を失う。
10 第二百六十条の規定は、新株予約権買取請求に係る新株予約権については、適用しない。
(新株予約権の価格の決定等)
第八百九条 新株予約権買取請求があった場合において、新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合において、当該新株予約権付社債についての社債の買取りの請求があったときは、当該社債を含む。以下この条において同じ。)の価格の決定について、新株予約権者と消滅株式会社等(新設合併をする場合における新設合併設立会社の成立の日後にあっては、新設合併設立会社。以下この条において同じ。)との間に協議が調ったときは、消滅株式会社等は、設立会社の成立の日から六十日以内にその支払をしなければならない。
2 新株予約権の価格の決定について、設立会社の成立の日から三十日以内に協議が調わないときは、新株予約権者又は消滅株式会社等は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3 前条第八項の規定にかかわらず、前項に規定する場合において、設立会社の成立の日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、新株予約権者は、いつでも、新株予約権買取請求を撤回することができる。
4 消滅株式会社等は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の年六分の利率により算定した利息をも支払わなければならない。
5 消滅株式会社等は、新株予約権の価格の決定があるまでは、新株予約権者に対し、当該消滅株式会社等が公正な価格と認める額を支払うことができる。
6 新株予約権買取請求に係る新株予約権の買取りは、設立会社の成立の日に、その効力を生ずる。
7 消滅株式会社等は、新株予約権証券が発行されている新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権証券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
8 消滅株式会社等は、新株予約権付社債券が発行されている新株予約権付社債に付された新株予約権について新株予約権買取請求があったときは、新株予約権付社債券と引換えに、その新株予約権買取請求に係る新株予約権の代金を支払わなければならない。
(債権者の異議)
第八百十条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める債権者は、消滅株式会社等に対し、新設合併等について異議を述べることができる。
一 新設合併をする場合 新設合併消滅株式会社の債権者
二 新設分割をする場合 新設分割後新設分割株式会社に対して債務の履行(当該債務の保証人として新設分割設立会社と連帯して負担する保証債務の履行を含む。)を請求することができない新設分割株式会社の債権者(第七百六十三条第一項第十二号又は第七百六十五条第一項第八号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、新設分割株式会社の債権者)
三 株式移転計画新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権である場合 当該新株予約権付社債についての社債権者
2 前項の規定により消滅株式会社等の債権者の全部又は一部が異議を述べることができる場合には、消滅株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者(同項の規定により異議を述べることができるものに限る。)には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第四号の期間は、一箇月を下ることができない。
一 新設合併等をする旨
二 他の消滅会社等及び設立会社の商号及び住所
三 消滅株式会社等の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
四 債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3 前項の規定にかかわらず、消滅株式会社等が同項の規定による公告を、官報のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告(新設分割をする場合における不法行為によって生じた新設分割株式会社の債務の債権者に対するものを除く。)は、することを要しない。
4 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該新設合併等について承認をしたものとみなす。
5 債権者が第二項第四号の期間内に異議を述べたときは、消滅株式会社等は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該新設合併等をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
(新設分割又は株式移転に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第八百十一条 新設分割株式会社又は株式移転完全子会社は、新設分割設立会社又は株式移転設立完全親会社の成立の日後遅滞なく、新設分割設立会社又は株式移転設立完全親会社と共同して、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるものを作成しなければならない。
一 新設分割株式会社 新設分割により新設分割設立会社が承継した新設分割株式会社の権利義務その他の新設分割に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
二 株式移転完全子会社 株式移転により株式移転設立完全親会社が取得した株式移転完全子会社の株式の数その他の株式移転に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
2 新設分割株式会社又は株式移転完全子会社は、新設分割設立会社又は株式移転設立完全親会社の成立の日から六箇月間、前項各号の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。
3 新設分割株式会社の株主、債権者その他の利害関係人は、新設分割株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設分割株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項の書面の閲覧の請求
二 前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって新設分割株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
4 前項の規定は、株式移転完全子会社について準用する。この場合において、同項中「新設分割株式会社の株主、債権者その他の利害関係人」とあるのは、「株式移転設立完全親会社の成立の日に株式移転完全子会社の株主又は新株予約権者であった者」と読み替えるものとする。
(剰余金の配当等に関する特則)
第八百十二条 第四百四十五条第四項、第四百五十八条及び第二編第五章第六節の規定は、次に掲げる行為については、適用しない。
一 第七百六十三条第一項第十二号イ又は第七百六十五条第一項第八号イの株式の取得
二 第七百六十三条第一項第十二号ロ又は第七百六十五条第一項第八号ロの剰余金の配当
第二目 持分会社の手続
第八百十三条 次に掲げる行為をする持分会社は、新設合併契約等について当該持分会社の総社員の同意を得なければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
一 新設合併
二 新設分割(当該持分会社(合同会社に限る。)がその事業に関して有する権利義務の全部を他の会社に承継させる場合に限る。)
2 第八百十条(第一項第三号及び第二項第三号を除く。)の規定は、新設合併消滅持分会社又は合同会社である新設分割会社(以下この節において「新設分割合同会社」という。)について準用する。この場合において、同条第一項第二号中「債権者(第七百六十三条第一項第十二号又は第七百六十五条第一項第八号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、新設分割株式会社の債権者)」とあるのは「債権者」と、同条第三項中「消滅株式会社等」とあるのは「新設合併消滅持分会社(新設合併設立会社が株式会社又は合同会社である場合にあっては、合同会社に限る。)又は新設分割合同会社」と読み替えるものとする。
第二款 新設合併設立会社、新設分割設立会社及び株式移転設立完全親会社の手続
第一目 株式会社の手続
(株式会社の設立の特則)
第八百十四条 第二編第一章(第二十七条(第四号及び第五号を除く。)、第二十九条、第三十一条、第三十七条第三項、第三十九条、第六節及び第四十九条を除く。)の規定は、新設合併設立株式会社、新設分割設立株式会社又は株式移転設立完全親会社(以下この目において「設立株式会社」という。)の設立については、適用しない。
2 設立株式会社の定款は、消滅会社等が作成する。
(新設合併契約等に関する書面等の備置き及び閲覧等)
第八百十五条 新設合併設立株式会社は、その成立の日後遅滞なく、新設合併により新設合併設立株式会社が承継した新設合併消滅会社の権利義務その他の新設合併に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
2 新設分割設立株式会社(一又は二以上の合同会社のみが新設分割をする場合における当該新設分割設立株式会社に限る。)は、その成立の日後遅滞なく、新設分割合同会社と共同して、新設分割により新設分割設立株式会社が承継した新設分割合同会社の権利義務その他の新設分割に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。
3 次の各号に掲げる設立株式会社は、その成立の日から六箇月間、当該各号に定めるものをその本店に備え置かなければならない。
一 新設合併設立株式会社 第一項の書面又は電磁的記録及び新設合併契約の内容その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録
二 新設分割設立株式会社 前項又は第八百十一条第一項第一号の書面又は電磁的記録
三 株式移転設立完全親会社 第八百十一条第一項第二号の書面又は電磁的記録
4 新設合併設立株式会社の株主及び債権者は、新設合併設立株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該新設合併設立株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一 前項第一号の書面の閲覧の請求
二 前項第一号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 前項第一号の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四 前項第一号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって新設合併設立株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
5 前項の規定は、新設分割設立株式会社について準用する。この場合において、同項中「株主及び債権者」とあるのは「株主、債権者その他の利害関係人」と、同項各号中「前項第一号」とあるのは「前項第二号」と読み替えるものとする。
6 第四項の規定は、株式移転設立完全親会社について準用する。この場合において、同項中「株主及び債権者」とあるのは「株主及び新株予約権者」と、同項各号中「前項第一号」とあるのは「前項第三号」と読み替えるものとする。
第二目 持分会社の手続
(持分会社の設立の特則)
第八百十六条 第五百七十五条及び第五百七十八条の規定は、新設合併設立持分会社又は新設分割設立持分会社(次項において「設立持分会社」という。)の設立については、適用しない。
2 設立持分会社の定款は、消滅会社等が作成する。
第六編 外国会社
(外国会社の日本における代表者)
第八百十七条 外国会社は、日本において取引を継続してしようとするときは、日本における代表者を定めなければならない。この場合において、その日本における代表者のうち一人以上は、日本に住所を有する者でなければならない。
2 外国会社の日本における代表者は、当該外国会社の日本における業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する。
3 前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
4 外国会社は、その日本における代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
(登記前の継続取引の禁止等)
第八百十八条 外国会社は、外国会社の登記をするまでは、日本において取引を継続してすることができない。
2 前項の規定に違反して取引をした者は、相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。
(貸借対照表に相当するものの公告)
第八百十九条 外国会社の登記をした外国会社(日本における同種の会社又は最も類似する会社が株式会社であるものに限る。)は、法務省令で定めるところにより、第四百三十八条第二項の承認と同種の手続又はこれに類似する手続の終結後遅滞なく、貸借対照表に相当するものを日本において公告しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、その公告方法が第九百三十九条第一項第一号又は第二号に掲げる方法である外国会社は、前項に規定する貸借対照表に相当するものの要旨を公告することで足りる。
3 前項の外国会社は、法務省令で定めるところにより、第一項の手続の終結後遅滞なく、同項に規定する貸借対照表に相当するものの内容である情報を、当該手続の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により日本において不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。この場合においては、前二項の規定は、適用しない。
4 金融商品取引法第二十四条第一項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない外国会社については、前三項の規定は、適用しない。
(日本に住所を有する日本における代表者の退任)
第八百二十条 外国会社の登記をした外国会社は、日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の全員が退任しようとするときは、当該外国会社の債権者に対し異議があれば一定の期間内にこれを述べることができる旨を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
2 債権者が前項の期間内に異議を述べたときは、同項の外国会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、同項の退任をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
3 第一項の退任は、前二項の手続が終了した後にその登記をすることによって、その効力を生ずる。
(擬似外国会社)
第八百二十一条 日本に本店を置き、又は日本において事業を行うことを主たる目的とする外国会社は、日本において取引を継続してすることができない。
2 前項の規定に違反して取引をした者は、相手方に対し、外国会社と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う。
(日本にある外国会社の財産についての清算)
第八百二十二条 裁判所は、次に掲げる場合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、日本にある外国会社の財産の全部について清算の開始を命ずることができる。
一 外国会社が第八百二十七条第一項の規定による命令を受けた場合
二 外国会社が日本において取引を継続してすることをやめた場合
2 前項の場合には、裁判所は、清算人を選任する。
3 第四百七十六条、第二編第九章第一節第二款、第四百九十二条、同節第四款及び第五百八条の規定並びに同章第二節(第五百十条、第五百十一条及び第五百十四条を除く。)の規定は、その性質上許されないものを除き、第一項の規定による日本にある外国会社の財産についての清算について準用する。
4 第八百二十条の規定は、外国会社が第一項の清算の開始を命じられた場合において、当該外国会社の日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の全員が退任しようとするときは、適用しない。
(他の法律の適用関係)
第八百二十三条 外国会社は、他の法律の適用については、日本における同種の会社又は最も類似する会社とみなす。ただし、他の法律に別段の定めがあるときは、この限りでない。
第七編 雑則
第一章 会社の解散命令等
第一節 会社の解散命令
(会社の解散命令)
第八百二十四条 裁判所は、次に掲げる場合において、公益を確保するため会社の存立を許すことができないと認めるときは、法務大臣又は株主、社員、債権者その他の利害関係人の申立てにより、会社の解散を命ずることができる。
一 会社の設立が不法な目的に基づいてされたとき。
二 会社が正当な理由がないのにその成立の日から一年以内にその事業を開始せず、又は引き続き一年以上その事業を休止したとき。
三 業務執行取締役、執行役又は業務を執行する社員が、法令若しくは定款で定める会社の権限を逸脱し若しくは濫用する行為又は刑罰法令に触れる行為をした場合において、法務大臣から書面による警告を受けたにもかかわらず、なお継続的に又は反覆して当該行為をしたとき。
2 株主、社員、債権者その他の利害関係人が前項の申立てをしたときは、裁判所は、会社の申立てにより、同項の申立てをした者に対し、相当の担保を立てるべきことを命ずることができる。
3 会社は、前項の規定による申立てをするには、第一項の申立てが悪意によるものであることを疎明しなければならない。
4 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第七十五条第五項及び第七項並びに第七十六条から第八十条までの規定は、第二項の規定により第一項の申立てについて立てるべき担保について準用する。
(会社の財産に関する保全処分)
第八百二十五条 裁判所は、前条第一項の申立てがあった場合には、法務大臣若しくは株主、社員、債権者その他の利害関係人の申立てにより又は職権で、同項の申立てにつき決定があるまでの間、会社の財産に関し、管理人による管理を命ずる処分(次項において「管理命令」という。)その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2 裁判所は、管理命令をする場合には、当該管理命令において、管理人を選任しなければならない。
3 裁判所は、法務大臣若しくは株主、社員、債権者その他の利害関係人の申立てにより又は職権で、前項の管理人を解任することができる。
4 裁判所は、第二項の管理人を選任した場合には、会社が当該管理人に対して支払う報酬の額を定めることができる。
5 第二項の管理人は、裁判所が監督する。
6 裁判所は、第二項の管理人に対し、会社の財産の状況の報告をし、かつ、その管理の計算をすることを命ずることができる。
7 民法第六百四十四条、第六百四十六条、第六百四十七条及び第六百五十条の規定は、第二項の管理人について準用する。この場合において、同法第六百四十六条、第六百四十七条及び第六百五十条中「委任者」とあるのは、「会社」と読み替えるものとする。
(官庁等の法務大臣に対する通知義務)
第八百二十六条 裁判所その他の官庁、検察官又は吏員は、その職務上第八百二十四条第一項の申立て又は同項第三号の警告をすべき事由があることを知ったときは、法務大臣にその旨を通知しなければならない。
第二節 外国会社の取引継続禁止又は営業所閉鎖の命令
第八百二十七条 裁判所は、次に掲げる場合には、法務大臣又は株主、社員、債権者その他の利害関係人の申立てにより、外国会社が日本において取引を継続してすることの禁止又はその日本に設けられた営業所の閉鎖を命ずることができる。
一 外国会社の事業が不法な目的に基づいて行われたとき。
二 外国会社が正当な理由がないのに外国会社の登記の日から一年以内にその事業を開始せず、又は引き続き一年以上その事業を休止したとき。
三 外国会社が正当な理由がないのに支払を停止したとき。
四 外国会社の日本における代表者その他その業務を執行する者が、法令で定める外国会社の権限を逸脱し若しくは濫用する行為又は刑罰法令に触れる行為をした場合において、法務大臣から書面による警告を受けたにもかかわらず、なお継続的に又は反覆して当該行為をしたとき。
2 第八百二十四条第二項から第四項まで及び前二条の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第八百二十四条第二項中「前項」とあり、同条第三項及び第四項中「第一項」とあり、並びに第八百二十五条第一項中「前条第一項」とあるのは「第八百二十七条第一項」と、前条中「第八百二十四条第一項」とあるのは「次条第一項」と、「同項第三号」とあるのは「同項第四号」と読み替えるものとする。
第二章 訴訟
第一節 会社の組織に関する訴え
(会社の組織に関する行為の無効の訴え)
第八百二十八条 次の各号に掲げる行為の無効は、当該各号に定める期間に、訴えをもってのみ主張することができる。
一 会社の設立 会社の成立の日から二年以内
二 株式会社の成立後における株式の発行 株式の発行の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)
三 自己株式の処分 自己株式の処分の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、自己株式の処分の効力が生じた日から一年以内)
四 新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債についての社債を含む。以下この章において同じ。)の発行 新株予約権の発行の効力が生じた日から六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、新株予約権の発行の効力が生じた日から一年以内)
五 株式会社における資本金の額の減少 資本金の額の減少の効力が生じた日から六箇月以内
六 会社の組織変更 組織変更の効力が生じた日から六箇月以内
七 会社の吸収合併 吸収合併の効力が生じた日から六箇月以内
八 会社の新設合併 新設合併の効力が生じた日から六箇月以内
九 会社の吸収分割 吸収分割の効力が生じた日から六箇月以内
十 会社の新設分割 新設分割の効力が生じた日から六箇月以内
十一 株式会社の株式交換 株式交換の効力が生じた日から六箇月以内
十二 株式会社の株式移転 株式移転の効力が生じた日から六箇月以内
2 次の各号に掲げる行為の無効の訴えは、当該各号に定める者に限り、提起することができる。
一 前項第一号に掲げる行為 設立する株式会社の株主等(株主、取締役又は清算人(監査役設置会社にあっては株主、取締役、監査役又は清算人、指名委員会等設置会社にあっては株主、取締役、執行役又は清算人)をいう。以下この節において同じ。)又は設立する持分会社の社員等(社員又は清算人をいう。以下この項において同じ。)
二 前項第二号に掲げる行為 当該株式会社の株主等
三 前項第三号に掲げる行為 当該株式会社の株主等
四 前項第四号に掲げる行為 当該株式会社の株主等又は新株予約権者
五 前項第五号に掲げる行為 当該株式会社の株主等、破産管財人又は資本金の額の減少について承認をしなかった債権者
六 前項第六号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において組織変更をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は組織変更後の会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは組織変更について承認をしなかった債権者
七 前項第七号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において吸収合併をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は吸収合併後存続する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは吸収合併について承認をしなかった債権者
八 前項第八号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において新設合併をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は新設合併により設立する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは新設合併について承認をしなかった債権者
九 前項第九号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において吸収分割契約をした会社の株主等若しくは社員等であった者又は吸収分割契約をした会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは吸収分割について承認をしなかった債権者
十 前項第十号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において新設分割をする会社の株主等若しくは社員等であった者又は新設分割をする会社若しくは新設分割により設立する会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは新設分割について承認をしなかった債権者
十一 前項第十一号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において株式交換契約をした会社の株主等若しくは社員等であった者又は株式交換契約をした会社の株主等、社員等、破産管財人若しくは株式交換について承認をしなかった債権者
十二 前項第十二号に掲げる行為 当該行為の効力が生じた日において株式移転をする株式会社の株主等であった者又は株式移転により設立する株式会社の株主等、破産管財人若しくは株式移転について承認をしなかった債権者
(新株発行等の不存在の確認の訴え)
第八百二十九条 次に掲げる行為については、当該行為が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
一 株式会社の成立後における株式の発行
二 自己株式の処分
三 新株予約権の発行
(株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え)
第八百三十条 株主総会若しくは種類株主総会又は創立総会若しくは種類創立総会(以下この節及び第九百三十七条第一項第一号トにおいて「株主総会等」という。)の決議については、決議が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
2 株主総会等の決議については、決議の内容が法令に違反することを理由として、決議が無効であることの確認を、訴えをもって請求することができる。
(株主総会等の決議の取消しの訴え)
第八百三十一条 次の各号に掲げる場合には、株主等(当該各号の株主総会等が創立総会又は種類創立総会である場合にあっては、株主等、設立時株主、設立時取締役又は設立時監査役)は、株主総会等の決議の日から三箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。当該決議の取消しにより株主(当該決議が創立総会の決議である場合にあっては、設立時株主)又は取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役。以下この項において同じ。)、監査役若しくは清算人(当該決議が株主総会又は種類株主総会の決議である場合にあっては第三百四十六条第一項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)の規定により取締役、監査役又は清算人としての権利義務を有する者を含み、当該決議が創立総会又は種類創立総会の決議である場合にあっては設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役)又は設立時監査役を含む。)となる者も、同様とする。
一 株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。
二 株主総会等の決議の内容が定款に違反するとき。
三 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
2 前項の訴えの提起があった場合において、株主総会等の招集の手続又は決議の方法が法令又は定款に違反するときであっても、裁判所は、その違反する事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないものであると認めるときは、同項の規定による請求を棄却することができる。
(持分会社の設立の取消しの訴え)
第八百三十二条 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める者は、持分会社の成立の日から二年以内に、訴えをもって持分会社の設立の取消しを請求することができる。
一 社員が民法その他の法律の規定により設立に係る意思表示を取り消すことができるとき 当該社員
二 社員がその債権者を害することを知って持分会社を設立したとき 当該債権者
(会社の解散の訴え)
第八百三十三条 次に掲げる場合において、やむを得ない事由があるときは、総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は発行済株式(自己株式を除く。)の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主は、訴えをもって株式会社の解散を請求することができる。
一 株式会社が業務の執行において著しく困難な状況に至り、当該株式会社に回復することができない損害が生じ、又は生ずるおそれがあるとき。
二 株式会社の財産の管理又は処分が著しく失当で、当該株式会社の存立を危うくするとき。
2 やむを得ない事由がある場合には、持分会社の社員は、訴えをもって持分会社の解散を請求することができる。
(被告)
第八百三十四条 次の各号に掲げる訴え(以下この節において「会社の組織に関する訴え」と総称する。)については、当該各号に定める者を被告とする。
一 会社の設立の無効の訴え 設立する会社
二 株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴え(第八百四十条第一項において「新株発行の無効の訴え」という。) 株式の発行をした株式会社
三 自己株式の処分の無効の訴え 自己株式の処分をした株式会社
四 新株予約権の発行の無効の訴え 新株予約権の発行をした株式会社
五 株式会社における資本金の額の減少の無効の訴え 当該株式会社
六 会社の組織変更の無効の訴え 組織変更後の会社
七 会社の吸収合併の無効の訴え 吸収合併後存続する会社
八 会社の新設合併の無効の訴え 新設合併により設立する会社
九 会社の吸収分割の無効の訴え 吸収分割契約をした会社
十 会社の新設分割の無効の訴え 新設分割をする会社及び新設分割により設立する会社
十一 株式会社の株式交換の無効の訴え 株式交換契約をした会社
十二 株式会社の株式移転の無効の訴え 株式移転をする株式会社及び株式移転により設立する株式会社
十三 株式会社の成立後における株式の発行が存在しないことの確認の訴え 株式の発行をした株式会社
十四 自己株式の処分が存在しないことの確認の訴え 自己株式の処分をした株式会社
十五 新株予約権の発行が存在しないことの確認の訴え 新株予約権の発行をした株式会社
十六 株主総会等の決議が存在しないこと又は株主総会等の決議の内容が法令に違反することを理由として当該決議が無効であることの確認の訴え 当該株式会社
十七 株主総会等の決議の取消しの訴え 当該株式会社
十八 第八百三十二条第一号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え 当該持分会社
十九 第八百三十二条第二号の規定による持分会社の設立の取消しの訴え 当該持分会社及び同号の社員
二十 株式会社の解散の訴え 当該株式会社
二十一 持分会社の解散の訴え 当該持分会社
(訴えの管轄及び移送)
第八百三十五条 会社の組織に関する訴えは、被告となる会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
2 前条第九号から第十二号までの規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、当該各号に掲げる訴えは、先に訴えの提起があった地方裁判所が管轄する。
3 前項の場合には、裁判所は、当該訴えに係る訴訟がその管轄に属する場合においても、著しい損害又は遅滞を避けるため必要があると認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟を他の管轄裁判所に移送することができる。
(担保提供命令)
第八百三十六条 会社の組織に関する訴えであって、株主又は設立時株主が提起することができるものについては、裁判所は、被告の申立てにより、当該会社の組織に関する訴えを提起した株主又は設立時株主に対し、相当の担保を立てるべきことを命ずることができる。ただし、当該株主が取締役、監査役、執行役若しくは清算人であるとき、又は当該設立時株主が設立時取締役若しくは設立時監査役であるときは、この限りでない。
2 前項の規定は、会社の組織に関する訴えであって、債権者が提起することができるものについて準用する。
3 被告は、第一項(前項において準用する場合を含む。)の申立てをするには、原告の訴えの提起が悪意によるものであることを疎明しなければならない。
(弁論等の必要的併合)
第八百三十七条 同一の請求を目的とする会社の組織に関する訴えに係る訴訟が数個同時に係属するときは、その弁論及び裁判は、併合してしなければならない。
(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
第八百三十八条 会社の組織に関する訴えに係る請求を認容する確定判決は、第三者に対してもその効力を有する。
(無効又は取消しの判決の効力)
第八百三十九条 会社の組織に関する訴え(第八百三十四条第一号から第十二号まで、第十八号及び第十九号に掲げる訴えに限る。)に係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされ、又は取り消された行為(当該行為によって会社が設立された場合にあっては当該設立を含み、当該行為に際して株式又は新株予約権が交付された場合にあっては当該株式又は新株予約権を含む。)は、将来に向かってその効力を失う。
(新株発行の無効判決の効力)
第八百四十条 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該株式に係る株主に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該株式会社が株券発行会社であるときは、当該株式会社は、当該株主に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、当該株式に係る旧株券(前条の規定により効力を失った株式に係る株券をいう。以下この節において同じ。)を返還することを請求することができる。
2 前項の金銭の金額が同項の判決が確定した時における会社財産の状況に照らして著しく不相当であるときは、裁判所は、同項前段の株式会社又は株主の申立てにより、当該金額の増減を命ずることができる。
3 前項の申立ては、同項の判決が確定した日から六箇月以内にしなければならない。
4 第一項前段に規定する場合には、同項前段の株式を目的とする質権は、同項の金銭について存在する。
5 第一項前段に規定する場合には、前項の質権の登録株式質権者は、第一項前段の株式会社から同項の金銭を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。
6 前項の債権の弁済期が到来していないときは、同項の登録株式質権者は、第一項前段の株式会社に同項の金銭に相当する金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。
(自己株式の処分の無効判決の効力)
第八百四十一条 自己株式の処分の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該自己株式に係る株主に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該株式会社が株券発行会社であるときは、当該株式会社は、当該株主に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、当該自己株式に係る旧株券を返還することを請求することができる。
2 前条第二項から第六項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第四項中「株式」とあるのは、「自己株式」と読み替えるものとする。
(新株予約権発行の無効判決の効力)
第八百四十二条 新株予約権の発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該株式会社は、当該判決の確定時における当該新株予約権に係る新株予約権者に対し、払込みを受けた金額又は給付を受けた財産の給付の時における価額に相当する金銭を支払わなければならない。この場合において、当該新株予約権に係る新株予約権証券(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券。以下この項において同じ。)を発行しているときは、当該株式会社は、当該新株予約権者に対し、当該金銭の支払をするのと引換えに、第八百三十九条の規定により効力を失った新株予約権に係る新株予約権証券を返還することを請求することができる。
2 第八百四十条第二項から第六項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「株主」とあるのは「新株予約権者」と、同条第四項中「株式」とあるのは「新株予約権」と、同条第五項及び第六項中「登録株式質権者」とあるのは「登録新株予約権質権者」と読み替えるものとする。
(合併又は会社分割の無効判決の効力)
第八百四十三条 次の各号に掲げる行為の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該行為をした会社は、当該行為の効力が生じた日後に当該各号に定める会社が負担した債務について、連帯して弁済する責任を負う。
一 会社の吸収合併 吸収合併後存続する会社
二 会社の新設合併 新設合併により設立する会社
三 会社の吸収分割 吸収分割をする会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社
四 会社の新設分割 新設分割により設立する会社
2 前項に規定する場合には、同項各号に掲げる行為の効力が生じた日後に当該各号に定める会社が取得した財産は、当該行為をした会社の共有に属する。ただし、同項第四号に掲げる行為を一の会社がした場合には、同号に定める会社が取得した財産は、当該行為をした一の会社に属する。
3 第一項及び前項本文に規定する場合には、各会社の第一項の債務の負担部分及び前項本文の財産の共有持分は、各会社の協議によって定める。
4 各会社の第一項の債務の負担部分又は第二項本文の財産の共有持分について、前項の協議が調わないときは、裁判所は、各会社の申立てにより、第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時における各会社の財産の額その他一切の事情を考慮して、これを定める。
(株式交換又は株式移転の無効判決の効力)
第八百四十四条 株式会社の株式交換又は株式移転の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合において、株式交換又は株式移転をする株式会社(以下この条において「旧完全子会社」という。)の発行済株式の全部を取得する株式会社(以下この条において「旧完全親会社」という。)が当該株式交換又は株式移転に際して当該旧完全親会社の株式(以下この条において「旧完全親会社株式」という。)を交付したときは、当該旧完全親会社は、当該判決の確定時における当該旧完全親会社株式に係る株主に対し、当該株式交換又は株式移転の際に当該旧完全親会社株式の交付を受けた者が有していた旧完全子会社の株式(以下この条において「旧完全子会社株式」という。)を交付しなければならない。この場合において、旧完全親会社が株券発行会社であるときは、当該旧完全親会社は、当該株主に対し、当該旧完全子会社株式を交付するのと引換えに、当該旧完全親会社株式に係る旧株券を返還することを請求することができる。
2 前項前段に規定する場合には、旧完全親会社株式を目的とする質権は、旧完全子会社株式について存在する。
3 前項の質権の質権者が登録株式質権者であるときは、旧完全親会社は、第一項の判決の確定後遅滞なく、旧完全子会社に対し、当該登録株式質権者についての第百四十八条各号に掲げる事項を通知しなければならない。
4 前項の規定による通知を受けた旧完全子会社は、その株主名簿に同項の登録株式質権者の質権の目的である株式に係る株主名簿記載事項を記載し、又は記録した場合には、直ちに、当該株主名簿に当該登録株式質権者についての第百四十八条各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
5 第三項に規定する場合において、同項の旧完全子会社が株券発行会社であるときは、旧完全親会社は、登録株式質権者に対し、第二項の旧完全子会社株式に係る株券を引き渡さなければならない。ただし、第一項前段の株主が旧完全子会社株式の交付を受けるために旧完全親会社株式に係る旧株券を提出しなければならない場合において、旧株券の提出があるまでの間は、この限りでない。
(持分会社の設立の無効又は取消しの判決の効力)
第八百四十五条 持分会社の設立の無効又は取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合において、その無効又は取消しの原因が一部の社員のみにあるときは、他の社員の全員の同意によって、当該持分会社を継続することができる。この場合においては、当該原因がある社員は、退社したものとみなす。
(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)
第八百四十六条 会社の組織に関する訴えを提起した原告が敗訴した場合において、原告に悪意又は重大な過失があったときは、原告は、被告に対し、連帯して損害を賠償する責任を負う。
第一節の二 売渡株式等の取得の無効の訴え
(売渡株式等の取得の無効の訴え)
第八百四十六条の二 株式等売渡請求に係る売渡株式等の全部の取得の無効は、取得日(第百七十九条の二第一項第五号に規定する取得日をいう。以下この条において同じ。)から六箇月以内(対象会社が公開会社でない場合にあっては、当該取得日から一年以内)に、訴えをもってのみ主張することができる。
2 前項の訴え(以下この節において「売渡株式等の取得の無効の訴え」という。)は、次に掲げる者に限り、提起することができる。
一 取得日において売渡株主(株式売渡請求に併せて新株予約権売渡請求がされた場合にあっては、売渡株主又は売渡新株予約権者。第八百四十六条の五第一項において同じ。)であった者
二 取得日において対象会社の取締役(監査役設置会社にあっては取締役又は監査役、指名委員会等設置会社にあっては取締役又は執行役。以下この号において同じ。)であった者又は対象会社の取締役若しくは清算人
(被告)
第八百四十六条の三 売渡株式等の取得の無効の訴えについては、特別支配株主を被告とする。
(訴えの管轄)
第八百四十六条の四 売渡株式等の取得の無効の訴えは、対象会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
(担保提供命令)
第八百四十六条の五 売渡株式等の取得の無効の訴えについては、裁判所は、被告の申立てにより、当該売渡株式等の取得の無効の訴えを提起した売渡株主に対し、相当の担保を立てるべきことを命ずることができる。ただし、当該売渡株主が対象会社の取締役、監査役、執行役又は清算人であるときは、この限りでない。
2 被告は、前項の申立てをするには、原告の訴えの提起が悪意によるものであることを疎明しなければならない。
(弁論等の必要的併合)
第八百四十六条の六 同一の請求を目的とする売渡株式等の取得の無効の訴えに係る訴訟が数個同時に係属するときは、その弁論及び裁判は、併合してしなければならない。
(認容判決の効力が及ぶ者の範囲)
第八百四十六条の七 売渡株式等の取得の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決は、第三者に対してもその効力を有する。
(無効の判決の効力)
第八百四十六条の八 売渡株式等の取得の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定したときは、当該判決において無効とされた売渡株式等の全部の取得は、将来に向かってその効力を失う。
(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)
第八百四十六条の九 売渡株式等の取得の無効の訴えを提起した原告が敗訴した場合において、原告に悪意又は重大な過失があったときは、原告は、被告に対し、連帯して損害を賠償する責任を負う。
第二節 株式会社における責任追及等の訴え
(株主による責任追及等の訴え)
第八百四十七条 六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)は、株式会社に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、発起人、設立時取締役、設立時監査役、役員等(第四百二十三条第一項に規定する役員等をいう。)若しくは清算人(以下この節において「発起人等」という。)の責任を追及する訴え、第百二条の二第一項、第二百十二条第一項若しくは第二百八十五条第一項の規定による支払を求める訴え、第百二十条第三項の利益の返還を求める訴え又は第二百十三条の二第一項若しくは第二百八十六条の二第一項の規定による支払若しくは給付を求める訴え(以下この節において「責任追及等の訴え」という。)の提起を請求することができる。ただし、責任追及等の訴えが当該株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式会社に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
2 公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主」とあるのは、「株主」とする。
3 株式会社が第一項の規定による請求の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しないときは、当該請求をした株主は、株式会社のために、責任追及等の訴えを提起することができる。
4 株式会社は、第一項の規定による請求の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しない場合において、当該請求をした株主又は同項の発起人等から請求を受けたときは、当該請求をした者に対し、遅滞なく、責任追及等の訴えを提起しない理由を書面その他の法務省令で定める方法により通知しなければならない。
5 第一項及び第三項の規定にかかわらず、同項の期間の経過により株式会社に回復することができない損害が生ずるおそれがある場合には、第一項の株主は、株式会社のために、直ちに責任追及等の訴えを提起することができる。ただし、同項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
(旧株主による責任追及等の訴え)
第八百四十七条の二 次の各号に掲げる行為の効力が生じた日の六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から当該日まで引き続き株式会社の株主であった者(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主であった者を除く。以下この条において「旧株主」という。)は、当該株式会社の株主でなくなった場合であっても、当該各号に定めるときは、当該株式会社(第二号に定める場合にあっては、同号の吸収合併後存続する株式会社。以下この節において「株式交換等完全子会社」という。)に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、責任追及等の訴え(次の各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限る。以下この条において同じ。)の提起を請求することができる。ただし、責任追及等の訴えが当該旧株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式交換等完全子会社若しくは次の各号の完全親会社(特定の株式会社の発行済株式の全部を有する株式会社その他これと同等のものとして法務省令で定める株式会社をいう。以下この節において同じ。)に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
一 当該株式会社の株式交換又は株式移転 当該株式交換又は株式移転により当該株式会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
二 当該株式会社が吸収合併により消滅する会社となる吸収合併 当該吸収合併により、吸収合併後存続する株式会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
2 公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「次の各号に掲げる行為の効力が生じた日の六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から当該日まで引き続き」とあるのは、「次の各号に掲げる行為の効力が生じた日において」とする。
3 旧株主は、第一項各号の完全親会社の株主でなくなった場合であっても、次に掲げるときは、株式交換等完全子会社に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、責任追及等の訴えの提起を請求することができる。ただし、責任追及等の訴えが当該旧株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式交換等完全子会社若しくは次の各号の株式を発行している株式会社に損害を加えることを目的とする場合は、この限りでない。
一 当該完全親会社の株式交換又は株式移転により当該完全親会社の完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
二 当該完全親会社が合併により消滅する会社となる合併により、合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社の株式を取得し、引き続き当該株式を有するとき。
4 前項の規定は、同項第一号(この項又は次項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に掲げる場合において、旧株主が同号の株式の株主でなくなったときについて準用する。
5 第三項の規定は、同項第二号(前項又はこの項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に掲げる場合において、旧株主が同号の株式の株主でなくなったときについて準用する。この場合において、第三項(前項又はこの項において準用する場合を含む。)中「当該完全親会社」とあるのは、「合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社」と読み替えるものとする。
6 株式交換等完全子会社が第一項又は第三項(前二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による請求(以下この条において「提訴請求」という。)の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しないときは、当該提訴請求をした旧株主は、株式交換等完全子会社のために、責任追及等の訴えを提起することができる。
7 株式交換等完全子会社は、提訴請求の日から六十日以内に責任追及等の訴えを提起しない場合において、当該提訴請求をした旧株主又は当該提訴請求に係る責任追及等の訴えの被告となることとなる発起人等から請求を受けたときは、当該請求をした者に対し、遅滞なく、責任追及等の訴えを提起しない理由を書面その他の法務省令で定める方法により通知しなければならない。
8 第一項、第三項及び第六項の規定にかかわらず、同項の期間の経過により株式交換等完全子会社に回復することができない損害が生ずるおそれがある場合には、提訴請求をすることができる旧株主は、株式交換等完全子会社のために、直ちに責任追及等の訴えを提起することができる。
9 株式交換等完全子会社に係る適格旧株主(第一項本文又は第三項本文の規定によれば提訴請求をすることができることとなる旧株主をいう。以下この節において同じ。)がある場合において、第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務を免除するときにおける第五十五条、第百二条の二第二項、第百三条第三項、第百二十条第五項、第二百十三条の二第二項、第二百八十六条の二第二項、第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第四百六十二条第三項ただし書、第四百六十四条第二項及び第四百六十五条第二項の規定の適用については、これらの規定中「総株主」とあるのは、「総株主及び第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主の全員」とする。
(最終完全親会社等の株主による特定責任追及の訴え)
第八百四十七条の三 六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式会社の最終完全親会社等(当該株式会社の完全親会社等であって、その完全親会社等がないものをいう。以下この節において同じ。)の総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は当該最終完全親会社等の発行済株式(自己株式を除く。)の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を有する株主は、当該株式会社に対し、書面その他の法務省令で定める方法により、特定責任に係る責任追及等の訴え(以下この節において「特定責任追及の訴え」という。)の提起を請求することができる。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 特定責任追及の訴えが当該株主若しくは第三者の不正な利益を図り又は当該株式会社若しくは当該最終完全親会社等に損害を加えることを目的とする場合
二 当該特定責任の原因となった事実によって当該最終完全親会社等に損害が生じていない場合
2 前項に規定する「完全親会社等」とは、次に掲げる株式会社をいう。
一 完全親会社
二 株式会社の発行済株式の全部を他の株式会社及びその完全子会社等(株式会社がその株式又は持分の全部を有する法人をいう。以下この条及び第八百四十九条第三項において同じ。)又は他の株式会社の完全子会社等が有する場合における当該他の株式会社(完全親会社を除く。)
3 前項第二号の場合において、同号の他の株式会社及びその完全子会社等又は同号の他の株式会社の完全子会社等が他の法人の株式又は持分の全部を有する場合における当該他の法人は、当該他の株式会社の完全子会社等とみなす。
4 第一項に規定する「特定責任」とは、当該株式会社の発起人等の責任の原因となった事実が生じた日において最終完全親会社等及びその完全子会社等(前項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。次項及び第八百四十九条第三項において同じ。)における当該株式会社の株式の帳簿価額が当該最終完全親会社等の総資産額として法務省令で定める方法により算定される額の五分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)を超える場合における当該発起人等の責任をいう(第十項及び同条第七項において同じ。)。
5 最終完全親会社等が、発起人等の責任の原因となった事実が生じた日において最終完全親会社等であった株式会社をその完全子会社等としたものである場合には、前項の規定の適用については、当該最終完全親会社等であった株式会社を同項の最終完全親会社等とみなす。
6 公開会社でない最終完全親会社等における第一項の規定の適用については、同項中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式会社」とあるのは、「株式会社」とする。
7 株式会社が第一項の規定による請求の日から六十日以内に特定責任追及の訴えを提起しないときは、当該請求をした最終完全親会社等の株主は、株式会社のために、特定責任追及の訴えを提起することができる。
8 株式会社は、第一項の規定による請求の日から六十日以内に特定責任追及の訴えを提起しない場合において、当該請求をした最終完全親会社等の株主又は当該請求に係る特定責任追及の訴えの被告となることとなる発起人等から請求を受けたときは、当該請求をした者に対し、遅滞なく、特定責任追及の訴えを提起しない理由を書面その他の法務省令で定める方法により通知しなければならない。
9 第一項及び第七項の規定にかかわらず、同項の期間の経過により株式会社に回復することができない損害が生ずるおそれがある場合には、第一項に規定する株主は、株式会社のために、直ちに特定責任追及の訴えを提起することができる。ただし、同項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
10 株式会社に最終完全親会社等がある場合において、特定責任を免除するときにおける第五十五条、第百三条第三項、第百二十条第五項、第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第四百六十二条第三項ただし書、第四百六十四条第二項及び第四百六十五条第二項の規定の適用については、これらの規定中「総株主」とあるのは、「総株主及び株式会社の第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等の総株主」とする。
(責任追及等の訴えに係る訴訟費用等)
第八百四十七条の四 第八百四十七条第三項若しくは第五項、第八百四十七条の二第六項若しくは第八項又は前条第七項若しくは第九項の責任追及等の訴えは、訴訟の目的の価額の算定については、財産権上の請求でない請求に係る訴えとみなす。
2 株主等(株主、適格旧株主又は最終完全親会社等の株主をいう。以下この節において同じ。)が責任追及等の訴えを提起したときは、裁判所は、被告の申立てにより、当該株主等に対し、相当の担保を立てるべきことを命ずることができる。
3 被告が前項の申立てをするには、責任追及等の訴えの提起が悪意によるものであることを疎明しなければならない。
(訴えの管轄)
第八百四十八条 責任追及等の訴えは、株式会社又は株式交換等完全子会社(以下この節において「株式会社等」という。)の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
(訴訟参加)
第八百四十九条 株主等又は株式会社等は、共同訴訟人として、又は当事者の一方を補助するため、責任追及等の訴え(適格旧株主にあっては第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限り、最終完全親会社等の株主にあっては特定責任追及の訴えに限る。)に係る訴訟に参加することができる。ただし、不当に訴訟手続を遅延させることとなるとき、又は裁判所に対し過大な事務負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。
2 次の各号に掲げる者は、株式会社等の株主でない場合であっても、当事者の一方を補助するため、当該各号に定める者が提起した責任追及等の訴えに係る訴訟に参加することができる。ただし、前項ただし書に規定するときは、この限りでない。
一 株式交換等完全親会社(第八百四十七条の二第一項各号に定める場合又は同条第三項第一号(同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)若しくは第二号(同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)に掲げる場合における株式交換等完全子会社の完全親会社(同条第一項各号に掲げる行為又は同条第三項第一号の株式交換若しくは株式移転若しくは同項第二号の合併の効力が生じた時においてその完全親会社があるものを除く。)であって、当該完全親会社の株式交換若しくは株式移転又は当該完全親会社が合併により消滅する会社となる合併によりその完全親会社となった株式会社がないものをいう。以下この条において同じ。) 適格旧株主
二 最終完全親会社等 当該最終完全親会社等の株主
3 株式会社等、株式交換等完全親会社又は最終完全親会社等が、当該株式会社等、当該株式交換等完全親会社の株式交換等完全子会社又は当該最終完全親会社等の完全子会社等である株式会社の取締役(監査等委員及び監査委員を除く。)、執行役及び清算人並びにこれらの者であった者を補助するため、責任追及等の訴えに係る訴訟に参加するには、次の各号に掲げる株式会社の区分に応じ、当該各号に定める者の同意を得なければならない。
一 監査役設置会社 監査役(監査役が二人以上ある場合にあっては、各監査役)
二 監査等委員会設置会社 各監査等委員
三 指名委員会等設置会社 各監査委員
4 株主等は、責任追及等の訴えを提起したときは、遅滞なく、当該株式会社等に対し、訴訟告知をしなければならない。
5 株式会社等は、責任追及等の訴えを提起したとき、又は前項の訴訟告知を受けたときは、遅滞なく、その旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。
6 株式会社等に株式交換等完全親会社がある場合であって、前項の責任追及等の訴え又は訴訟告知が第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものであるときは、当該株式会社等は、前項の規定による公告又は通知のほか、当該株式交換等完全親会社に対し、遅滞なく、当該責任追及等の訴えを提起し、又は当該訴訟告知を受けた旨を通知しなければならない。
7 株式会社等に最終完全親会社等がある場合であって、第五項の責任追及等の訴え又は訴訟告知が特定責任に係るものであるときは、当該株式会社等は、同項の規定による公告又は通知のほか、当該最終完全親会社等に対し、遅滞なく、当該責任追及等の訴えを提起し、又は当該訴訟告知を受けた旨を通知しなければならない。
8 第六項の株式交換等完全親会社が株式交換等完全子会社の発行済株式の全部を有する場合における同項の規定及び前項の最終完全親会社等が株式会社の発行済株式の全部を有する場合における同項の規定の適用については、これらの規定中「のほか」とあるのは、「に代えて」とする。
9 公開会社でない株式会社等における第五項から第七項までの規定の適用については、第五項中「公告し、又は株主に通知し」とあるのは「株主に通知し」と、第六項及び第七項中「公告又は通知」とあるのは「通知」とする。
10 次の各号に掲げる場合には、当該各号に規定する株式会社は、遅滞なく、その旨を公告し、又は当該各号に定める者に通知しなければならない。
一 株式交換等完全親会社が第六項の規定による通知を受けた場合 適格旧株主
二 最終完全親会社等が第七項の規定による通知を受けた場合 当該最終完全親会社等の株主
11 前項各号に規定する株式会社が公開会社でない場合における同項の規定の適用については、同項中「公告し、又は当該各号に定める者に通知し」とあるのは、「当該各号に定める者に通知し」とする。
(和解)
第八百五十条 民事訴訟法第二百六十七条の規定は、株式会社等が責任追及等の訴えに係る訴訟における和解の当事者でない場合には、当該訴訟における訴訟の目的については、適用しない。ただし、当該株式会社等の承認がある場合は、この限りでない。
2 前項に規定する場合において、裁判所は、株式会社等に対し、和解の内容を通知し、かつ、当該和解に異議があるときは二週間以内に異議を述べるべき旨を催告しなければならない。
3 株式会社等が前項の期間内に書面により異議を述べなかったときは、同項の規定による通知の内容で株主等が和解をすることを承認したものとみなす。
4 第五十五条、第百二条の二第二項、第百三条第三項、第百二十条第五項、第二百十三条の二第二項、第二百八十六条の二第二項、第四百二十四条(第四百八十六条第四項において準用する場合を含む。)、第四百六十二条第三項(同項ただし書に規定する分配可能額を超えない部分について負う義務に係る部分に限る。)、第四百六十四条第二項及び第四百六十五条第二項の規定は、責任追及等の訴えに係る訴訟における和解をする場合には、適用しない。
(株主でなくなった者の訴訟追行)
第八百五十一条 責任追及等の訴えを提起した株主又は第八百四十九条第一項の規定により共同訴訟人として当該責任追及等の訴えに係る訴訟に参加した株主が当該訴訟の係属中に株主でなくなった場合であっても、次に掲げるときは、その者が、訴訟を追行することができる。
一 その者が当該株式会社の株式交換又は株式移転により当該株式会社の完全親会社の株式を取得したとき。
二 その者が当該株式会社が合併により消滅する会社となる合併により、合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社の株式を取得したとき。
2 前項の規定は、同項第一号(この項又は次項において準用する場合を含む。)に掲げる場合において、前項の株主が同項の訴訟の係属中に当該株式会社の完全親会社の株式の株主でなくなったときについて準用する。この場合において、同項(この項又は次項において準用する場合を含む。)中「当該株式会社」とあるのは、「当該完全親会社」と読み替えるものとする。
3 第一項の規定は、同項第二号(前項又はこの項において準用する場合を含む。)に掲げる場合において、第一項の株主が同項の訴訟の係属中に合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社の株式の株主でなくなったときについて準用する。この場合において、同項(前項又はこの項において準用する場合を含む。)中「当該株式会社」とあるのは、「合併により設立する株式会社又は合併後存続する株式会社若しくはその完全親会社」と読み替えるものとする。
(費用等の請求)
第八百五十二条 責任追及等の訴えを提起した株主等が勝訴(一部勝訴を含む。)した場合において、当該責任追及等の訴えに係る訴訟に関し、必要な費用(訴訟費用を除く。)を支出したとき又は弁護士若しくは弁護士法人に報酬を支払うべきときは、当該株式会社等に対し、その費用の額の範囲内又はその報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払を請求することができる。
2 責任追及等の訴えを提起した株主等が敗訴した場合であっても、悪意があったときを除き、当該株主等は、当該株式会社等に対し、これによって生じた損害を賠償する義務を負わない。
3 前二項の規定は、第八百四十九条第一項の規定により同項の訴訟に参加した株主等について準用する。
(再審の訴え)
第八百五十三条 責任追及等の訴えが提起された場合において、原告及び被告が共謀して責任追及等の訴えに係る訴訟の目的である株式会社等の権利を害する目的をもって判決をさせたときは、次の各号に掲げる者は、当該各号に定める訴えに係る確定した終局判決に対し、再審の訴えをもって、不服を申し立てることができる。
一 株主又は株式会社等 責任追及等の訴え
二 適格旧株主 責任追及等の訴え(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じた責任又は義務に係るものに限る。)
三 最終完全親会社等の株主 特定責任追及の訴え
2 前条の規定は、前項の再審の訴えについて準用する。
第三節 株式会社の役員の解任の訴え
(株式会社の役員の解任の訴え)
第八百五十四条 役員(第三百二十九条第一項に規定する役員をいう。以下この節において同じ。)の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたとき又は当該役員を解任する旨の株主総会の決議が第三百二十三条の規定によりその効力を生じないときは、次に掲げる株主は、当該株主総会の日から三十日以内に、訴えをもって当該役員の解任を請求することができる。
一 総株主(次に掲げる株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ 当該役員を解任する旨の議案について議決権を行使することができない株主
ロ 当該請求に係る役員である株主
二 発行済株式(次に掲げる株主の有する株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ 当該株式会社である株主
ロ 当該請求に係る役員である株主
2 公開会社でない株式会社における前項各号の規定の適用については、これらの規定中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
3 第百八条第一項第九号に掲げる事項(取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。)」とする。
4 第百八条第一項第九号に掲げる事項(監査役に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。)」とする。
(被告)
第八百五十五条 前条第一項の訴え(次条及び第九百三十七条第一項第一号ヌにおいて「株式会社の役員の解任の訴え」という。)については、当該株式会社及び前条第一項の役員を被告とする。
(訴えの管轄)
第八百五十六条 株式会社の役員の解任の訴えは、当該株式会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
第四節 特別清算に関する訴え
(役員等の責任の免除の取消しの訴えの管轄)
第八百五十七条 第五百四十四条第二項の訴えは、特別清算裁判所(第八百八十条第一項に規定する特別清算裁判所をいう。次条第三項において同じ。)の管轄に専属する。
(役員等責任査定決定に対する異議の訴え)
第八百五十八条 役員等責任査定決定(第五百四十五条第一項に規定する役員等責任査定決定をいう。以下この条において同じ。)に不服がある者は、第八百九十九条第四項の規定による送達を受けた日から一箇月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。
2 前項の訴えは、これを提起する者が、対象役員等(第五百四十二条第一項に規定する対象役員等をいう。以下この項において同じ。)であるときは清算株式会社を、清算株式会社であるときは対象役員等を、それぞれ被告としなければならない。
3 第一項の訴えは、特別清算裁判所の管轄に専属する。
4 第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、役員等責任査定決定を認可し、変更し、又は取り消す。
5 役員等責任査定決定を認可し、又は変更した判決は、強制執行に関しては、給付を命ずる判決と同一の効力を有する。
6 役員等責任査定決定を認可し、又は変更した判決については、受訴裁判所は、民事訴訟法第二百五十九条第一項の定めるところにより、仮執行の宣言をすることができる。
第五節 持分会社の社員の除名の訴え等
(持分会社の社員の除名の訴え)
第八百五十九条 持分会社の社員(以下この条及び第八百六十一条第一号において「対象社員」という。)について次に掲げる事由があるときは、当該持分会社は、対象社員以外の社員の過半数の決議に基づき、訴えをもって対象社員の除名を請求することができる。
一 出資の義務を履行しないこと。
二 第五百九十四条第一項(第五百九十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反したこと。
三 業務を執行するに当たって不正の行為をし、又は業務を執行する権利がないのに業務の執行に関与したこと。
四 持分会社を代表するに当たって不正の行為をし、又は代表権がないのに持分会社を代表して行為をしたこと。
五 前各号に掲げるもののほか、重要な義務を尽くさないこと。
(持分会社の業務を執行する社員の業務執行権又は代表権の消滅の訴え)
第八百六十条 持分会社の業務を執行する社員(以下この条及び次条第二号において「対象業務執行社員」という。)について次に掲げる事由があるときは、当該持分会社は、対象業務執行社員以外の社員の過半数の決議に基づき、訴えをもって対象業務執行社員の業務を執行する権利又は代表権の消滅を請求することができる。
一 前条各号に掲げる事由があるとき。
二 持分会社の業務を執行し、又は持分会社を代表することに著しく不適任なとき。
(被告)
第八百六十一条 次の各号に掲げる訴えについては、当該各号に定める者を被告とする。
一 第八百五十九条の訴え(次条及び第九百三十七条第一項第一号ルにおいて「持分会社の社員の除名の訴え」という。) 対象社員
二 前条の訴え(次条及び第九百三十七条第一項第一号ヲにおいて「持分会社の業務を執行する社員の業務執行権又は代表権の消滅の訴え」という。) 対象業務執行社員
(訴えの管轄)
第八百六十二条 持分会社の社員の除名の訴え及び持分会社の業務を執行する社員の業務執行権又は代表権の消滅の訴えは、当該持分会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
第六節 清算持分会社の財産処分の取消しの訴え
(清算持分会社の財産処分の取消しの訴え)
第八百六十三条 清算持分会社(合名会社及び合資会社に限る。以下この項において同じ。)が次の各号に掲げる行為をしたときは、当該各号に定める者は、訴えをもって当該行為の取消しを請求することができる。ただし、当該行為がその者を害しないものであるときは、この限りでない。
一 第六百七十条の規定に違反して行った清算持分会社の財産の処分 清算持分会社の債権者
二 第六百七十一条第一項の規定に違反して行った清算持分会社の財産の処分 清算持分会社の社員の持分を差し押さえた債権者
2 民法第四百二十四条第一項ただし書、第四百二十五条及び第四百二十六条の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同法第四百二十四条第一項ただし書中「その行為によって」とあるのは、「会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百六十三条第一項各号に掲げる行為によって」と読み替えるものとする。
(被告)
第八百六十四条 前条第一項の訴えについては、同項各号に掲げる行為の相手方又は転得者を被告とする。
第七節 社債発行会社の弁済等の取消しの訴え
(社債発行会社の弁済等の取消しの訴え)
第八百六十五条 社債を発行した会社が社債権者に対してした弁済、社債権者との間でした和解その他の社債権者に対してし、又は社債権者との間でした行為が著しく不公正であるときは、社債管理者は、訴えをもって当該行為の取消しを請求することができる。
2 前項の訴えは、社債管理者が同項の行為の取消しの原因となる事実を知った時から六箇月を経過したときは、提起することができない。同項の行為の時から一年を経過したときも、同様とする。
3 第一項に規定する場合において、社債権者集会の決議があるときは、代表社債権者又は決議執行者(第七百三十七条第二項に規定する決議執行者をいう。)も、訴えをもって第一項の行為の取消しを請求することができる。ただし、同項の行為の時から一年を経過したときは、この限りでない。
4 民法第四百二十四条第一項ただし書及び第四百二十五条の規定は、第一項及び前項本文の場合について準用する。この場合において、同法第四百二十四条第一項ただし書中「その行為によって」とあるのは「会社法第八百六十五条第一項に規定する行為によって」と、「債権者を害すべき事実」とあるのは「その行為が著しく不公正であること」と、同法第四百二十五条中「債権者」とあるのは「社債権者」と読み替えるものとする。
(被告)
第八百六十六条 前条第一項又は第三項の訴えについては、同条第一項の行為の相手方又は転得者を被告とする。
(訴えの管轄)
第八百六十七条 第八百六十五条第一項又は第三項の訴えは、社債を発行した会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。
第三章 非訟
第一節 総則
(非訟事件の管轄)
第八百六十八条 この法律の規定による非訟事件(次項から第六項までに規定する事件を除く。)は、会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
2 親会社社員(会社である親会社の株主又は社員に限る。)によるこの法律の規定により株式会社が作成し、又は備え置いた書面又は電磁的記録についての次に掲げる閲覧等(閲覧、謄写、謄本若しくは抄本の交付、事項の提供又は事項を記載した書面の交付をいう。第八百七十条第二項第一号において同じ。)の許可の申立てに係る事件は、当該株式会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
一 当該書面の閲覧若しくは謄写又はその謄本若しくは抄本の交付
二 当該電磁的記録に記録された事項を表示したものの閲覧若しくは謄写又は電磁的方法による当該事項の提供若しくは当該事項を記載した書面の交付
3 第百七十九条の八第一項の規定による売渡株式等の売買価格の決定の申立てに係る事件は、対象会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
4 第七百五条第四項、第七百六条第四項、第七百七条、第七百十一条第三項、第七百十三条、第七百十四条第一項及び第三項、第七百十八条第三項、第七百三十二条、第七百四十条第一項並びに第七百四十一条第一項の規定による裁判の申立てに係る事件は、社債を発行した会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
5 第八百二十二条第一項の規定による外国会社の清算に係る事件並びに第八百二十七条第一項の規定による裁判及び同条第二項において準用する第八百二十五条第一項の規定による保全処分に係る事件は、当該外国会社の日本における営業所の所在地(日本に営業所を設けていない場合にあっては、日本における代表者の住所地)を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
6 第八百四十三条第四項の申立てに係る事件は、同条第一項各号に掲げる行為の無効の訴えの第一審の受訴裁判所の管轄に属する。
(疎明)
第八百六十九条 この法律の規定による許可の申立てをする場合には、その原因となる事実を疎明しなければならない。
(陳述の聴取)
第八百七十条 裁判所は、この法律の規定(第二編第九章第二節を除く。)による非訟事件についての裁判のうち、次の各号に掲げる裁判をする場合には、当該各号に定める者の陳述を聴かなければならない。ただし、不適法又は理由がないことが明らかであるとして申立てを却下する裁判をするときは、この限りでない。
一 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項若しくは第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。第八百七十四条第一号において同じ。)、執行役若しくは代表執行役の職務を行うべき者、清算人、第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項若しくは第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者、検査役又は第八百二十五条第二項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の管理人の報酬の額の決定 当該会社(第八百二十七条第二項において準用する第八百二十五条第二項の管理人の報酬の額の決定にあっては、当該外国会社)及び報酬を受ける者
二 清算人又は社債管理者の解任についての裁判 当該清算人又は社債管理者
三 第三十三条第七項の規定による裁判 設立時取締役、第二十八条第一号の金銭以外の財産を出資する者及び同条第二号の譲渡人
四 第二百七条第七項又は第二百八十四条第七項の規定による裁判 当該株式会社及び第百九十九条第一項第三号又は第二百三十六条第一項第三号の規定により金銭以外の財産を出資する者
五 第四百五十五条第二項第二号又は第五百五条第三項第二号の規定による裁判 当該株主
六 第四百五十六条又は第五百六条の規定による裁判 当該株主
七 第七百三十二条の規定による裁判 利害関係人
八 第七百四十条第一項の規定による申立てを認容する裁判 社債を発行した会社
九 第七百四十一条第一項の許可の申立てについての裁判 社債を発行した会社
十 第八百二十四条第一項の規定による裁判 当該会社
十一 第八百二十七条第一項の規定による裁判 当該外国会社
2 裁判所は、次の各号に掲げる裁判をする場合には、審問の期日を開いて、申立人及び当該各号に定める者の陳述を聴かなければならない。ただし、不適法又は理由がないことが明らかであるとして申立てを却下する裁判をするときは、この限りでない。
一 この法律の規定により株式会社が作成し、又は備え置いた書面又は電磁的記録についての閲覧等の許可の申立てについての裁判 当該株式会社
二 第百十七条第二項、第百十九条第二項、第百八十二条の五第二項、第百九十三条第二項(第百九十四条第四項において準用する場合を含む。)、第四百七十条第二項、第七百七十八条第二項、第七百八十六条第二項、第七百八十八条第二項、第七百九十八条第二項、第八百七条第二項又は第八百九条第二項の規定による株式又は新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合において、当該新株予約権付社債についての社債の買取りの請求があったときは、当該社債を含む。)の価格の決定 価格の決定の申立てをすることができる者(申立人を除く。)
三 第百四十四条第二項(同条第七項において準用する場合を含む。)又は第百七十七条第二項の規定による株式の売買価格の決定 売買価格の決定の申立てをすることができる者(申立人を除く。)
四 第百七十二条第一項の規定による株式の価格の決定 当該株式会社
五 第百七十九条の八第一項の規定による売渡株式等の売買価格の決定 特別支配株主
六 第八百四十三条第四項の申立てについての裁判 同項に規定する行為をした会社
(申立書の写しの送付等)
第八百七十条の二 裁判所は、前条第二項各号に掲げる裁判の申立てがあったときは、当該各号に定める者に対し、申立書の写しを送付しなければならない。
2 前項の規定により申立書の写しを送付することができない場合には、裁判長は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない。申立書の写しの送付に必要な費用を予納しない場合も、同様とする。
3 前項の場合において、申立人が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、申立書を却下しなければならない。
4 前項の命令に対しては、即時抗告をすることができる。
5 裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、当該申立てについての裁判をするときは、相当の猶予期間を置いて、審理を終結する日を定め、申立人及び前条第二項各号に定める者に告知しなければならない。ただし、これらの者が立ち会うことができる期日においては、直ちに審理を終結する旨を宣言することができる。
6 裁判所は、前項の規定により審理を終結したときは、裁判をする日を定め、これを同項の者に告知しなければならない。
7 裁判所は、第一項の申立てが不適法であるとき、又は申立てに理由がないことが明らかなときは、同項及び前二項の規定にかかわらず、直ちに申立てを却下することができる。
8 前項の規定は、前条第二項各号に掲げる裁判の申立てがあった裁判所が民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)の規定に従い当該各号に定める者に対する期日の呼出しに必要な費用の予納を相当の期間を定めて申立人に命じた場合において、その予納がないときについて準用する。
(理由の付記)
第八百七十一条 この法律の規定による非訟事件についての裁判には、理由を付さなければならない。ただし、次に掲げる裁判については、この限りでない。
一 第八百七十条第一項第一号に掲げる裁判
二 第八百七十四条各号に掲げる裁判
(即時抗告)
第八百七十二条 次の各号に掲げる裁判に対しては、当該各号に定める者に限り、即時抗告をすることができる。
一 第六百九条第三項又は第八百二十五条第一項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分についての裁判 利害関係人
二 第八百四十条第二項(第八百四十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定による申立てについての裁判 申立人、株主及び株式会社
三 第八百四十二条第二項において準用する第八百四十条第二項の規定による申立てについての裁判 申立人、新株予約権者及び株式会社
四 第八百七十条第一項各号に掲げる裁判 申立人及び当該各号に定める者(同項第一号、第三号及び第四号に掲げる裁判にあっては、当該各号に定める者)
五 第八百七十条第二項各号に掲げる裁判 申立人及び当該各号に定める者
(抗告状の写しの送付等)
第八百七十二条の二 裁判所は、第八百七十条第二項各号に掲げる裁判に対する即時抗告があったときは、申立人及び当該各号に定める者(抗告人を除く。)に対し、抗告状の写しを送付しなければならない。この場合においては、第八百七十条の二第二項及び第三項の規定を準用する。
2 第八百七十条の二第五項から第八項までの規定は、前項の即時抗告があった場合について準用する。
(原裁判の執行停止)
第八百七十三条 第八百七十二条の即時抗告は、執行停止の効力を有する。ただし、第八百七十条第一項第一号から第四号まで及び第八号に掲げる裁判に対するものについては、この限りでない。
(不服申立ての制限)
第八百七十四条 次に掲げる裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
一 第八百七十条第一項第一号に規定する一時取締役、会計参与、監査役、代表取締役、委員、執行役若しくは代表執行役の職務を行うべき者、清算人、代表清算人、清算持分会社を代表する清算人、同号に規定する一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者、検査役、第五百一条第一項(第八百二十二条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第六百六十二条第一項の鑑定人、第五百八条第二項(第八百二十二条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第六百七十二条第三項の帳簿資料の保存をする者、社債管理者の特別代理人又は第七百十四条第三項の事務を承継する社債管理者の選任又は選定の裁判
二 第八百二十五条第二項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の管理人の選任又は解任についての裁判
三 第八百二十五条第六項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による裁判
四 この法律の規定による許可の申立てを認容する裁判(第八百七十条第一項第九号及び第二項第一号に掲げる裁判を除く。)
非訟事件手続法の規定の適用除外)
第八百七十五条 この法律の規定による非訟事件については、非訟事件手続法第四十条及び第五十七条第二項第二号の規定は、適用しない。
(最高裁判所規則)
第八百七十六条 この法律に定めるもののほか、この法律の規定による非訟事件の手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
第二節 新株発行の無効判決後の払戻金増減の手続に関する特則
(審問等の必要的併合)
第八百七十七条 第八百四十条第二項(第八百四十一条第二項及び第八百四十二条第二項において準用する場合を含む。)の申立てに係る事件が数個同時に係属するときは、審問及び裁判は、併合してしなければならない。
(裁判の効力)
第八百七十八条 第八百四十条第二項(第八百四十一条第二項において準用する場合を含む。)の申立てについての裁判は、総株主に対してその効力を生ずる。
2 第八百四十二条第二項において準用する第八百四十条第二項の申立てについての裁判は、総新株予約権者に対してその効力を生ずる。
第三節 特別清算の手続に関する特則
第一款 通則
(特別清算事件の管轄)
第八百七十九条 第八百六十八条第一項の規定にかかわらず、法人が株式会社の総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。次項において同じ。)の議決権の過半数を有する場合には、当該法人(以下この条において「親法人」という。)について特別清算事件、破産事件、再生事件又は更生事件(以下この条において「特別清算事件等」という。)が係属しているときにおける当該株式会社についての特別清算開始の申立ては、親法人の特別清算事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。
2 前項に規定する株式会社又は親法人及び同項に規定する株式会社が他の株式会社の総株主の議決権の過半数を有する場合には、当該他の株式会社についての特別清算開始の申立ては、親法人の特別清算事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。
3 前二項の規定の適用については、第三百八条第一項の法務省令で定める株主は、その有する株式について、議決権を有するものとみなす。
4 第八百六十八条第一項の規定にかかわらず、株式会社が最終事業年度について第四百四十四条の規定により当該株式会社及び他の株式会社に係る連結計算書類を作成し、かつ、当該株式会社の定時株主総会においてその内容が報告された場合には、当該株式会社について特別清算事件等が係属しているときにおける当該他の株式会社についての特別清算開始の申立ては、当該株式会社の特別清算事件等が係属している地方裁判所にもすることができる。
(特別清算開始後の通常清算事件の管轄及び移送)
第八百八十条 第八百六十八条第一項の規定にかかわらず、清算株式会社について特別清算開始の命令があったときは、当該清算株式会社についての第二編第九章第一節(第五百八条を除く。)の規定による申立てに係る事件(次項において「通常清算事件」という。)は、当該清算株式会社の特別清算事件が係属する地方裁判所(以下この節において「特別清算裁判所」という。)が管轄する。
2 通常清算事件が係属する地方裁判所以外の地方裁判所に同一の清算株式会社について特別清算事件が係属し、かつ、特別清算開始の命令があった場合において、当該通常清算事件を処理するために相当と認めるときは、裁判所(通常清算事件を取り扱う一人の裁判官又は裁判官の合議体をいう。)は、職権で、当該通常清算事件を特別清算裁判所に移送することができる。
(疎明)
第八百八十一条 第二編第九章第二節(第五百四十七条第三項を除く。)の規定による許可の申立てについては、第八百六十九条の規定は、適用しない。
(理由の付記)
第八百八十二条 特別清算の手続に関する決定で即時抗告をすることができるものには、理由を付さなければならない。ただし、第五百二十六条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)及び第五百三十二条第一項(第五百三十四条において準用する場合を含む。)の規定による決定については、この限りでない。
2 特別清算の手続に関する決定については、第八百七十一条の規定は、適用しない。
(裁判書の送達)
第八百八十三条 この節の規定による裁判書の送達については、民事訴訟法第一編第五章第四節(第百四条を除く。)の規定を準用する。
(不服申立て)
第八百八十四条 特別清算の手続に関する裁判につき利害関係を有する者は、この節に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。
2 前項の即時抗告は、この節に特別の定めがある場合を除き、執行停止の効力を有する。
(公告)
第八百八十五条 この節の規定による公告は、官報に掲載してする。
2 前項の公告は、掲載があった日の翌日に、その効力を生ずる。
(事件に関する文書の閲覧等)
第八百八十六条 利害関係人は、裁判所書記官に対し、第二編第九章第二節若しくはこの節又は非訟事件手続法第二編(特別清算開始の命令があった場合にあっては、同章第一節若しくは第二節若しくは第一節(同章第一節の規定による申立てに係る事件に係る部分に限る。)若しくはこの節又は非訟事件手続法第二編)の規定(これらの規定において準用するこの法律その他の法律の規定を含む。)に基づき、裁判所に提出され、又は裁判所が作成した文書その他の物件(以下この条及び次条第一項において「文書等」という。)の閲覧を請求することができる。
2 利害関係人は、裁判所書記官に対し、文書等の謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請求することができる。
3 前項の規定は、文書等のうち録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、これらの物について利害関係人の請求があるときは、裁判所書記官は、その複製を許さなければならない。
4 前三項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる者は、当該各号に定める命令、保全処分、処分又は裁判のいずれかがあるまでの間は、前三項の規定による請求をすることができない。ただし、当該者が特別清算開始の申立人である場合は、この限りでない。
一 清算株式会社以外の利害関係人 第五百十二条の規定による中止の命令、第五百四十条第二項の規定による保全処分、第五百四十一条第二項の規定による処分又は特別清算開始の申立てについての裁判
二 清算株式会社 特別清算開始の申立てに関する清算株式会社を呼び出す審問の期日の指定の裁判又は前号に定める命令、保全処分、処分若しくは裁判
5 非訟事件手続法第三十二条第一項から第四項までの規定は、特別清算の手続には、適用しない。
(支障部分の閲覧等の制限)
第八百八十七条 次に掲げる文書等について、利害関係人がその閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はその複製(以下この条において「閲覧等」という。)を行うことにより、清算株式会社の清算の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある部分(以下この条において「支障部分」という。)があることにつき疎明があった場合には、裁判所は、当該文書等を提出した清算株式会社又は調査委員の申立てにより、支障部分の閲覧等の請求をすることができる者を、当該申立てをした者及び清算株式会社に限ることができる。
一 第五百二十条の規定による報告又は第五百二十二条第一項に規定する調査の結果の報告に係る文書等
二 第五百三十五条第一項又は第五百三十六条第一項の許可を得るために裁判所に提出された文書等
2 前項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、利害関係人(同項の申立てをした者及び清算株式会社を除く。次項において同じ。)は、支障部分の閲覧等の請求をすることができない。
3 支障部分の閲覧等の請求をしようとする利害関係人は、特別清算裁判所に対し、第一項に規定する要件を欠くこと又はこれを欠くに至ったことを理由として、同項の規定による決定の取消しの申立てをすることができる。
4 第一項の申立てを却下する決定及び前項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
5 第一項の規定による決定を取り消す決定は、確定しなければその効力を生じない。
第二款 特別清算の開始の手続に関する特則
(特別清算開始の申立て)
第八百八十八条 債権者又は株主が特別清算開始の申立てをするときは、特別清算開始の原因となる事由を疎明しなければならない。
2 債権者が特別清算開始の申立てをするときは、その有する債権の存在をも疎明しなければならない。
3 特別清算開始の申立てをするときは、申立人は、第五百十四条第一号に規定する特別清算の手続の費用として裁判所の定める金額を予納しなければならない。
4 前項の費用の予納に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(他の手続の中止命令)
第八百八十九条 裁判所は、第五百十二条の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
2 前項の中止の命令及び同項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
4 第二項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
(特別清算開始の命令)
第八百九十条 裁判所は、特別清算開始の命令をしたときは、直ちに、その旨を公告し、かつ、特別清算開始の命令の裁判書を清算株式会社に送達しなければならない。
2 特別清算開始の命令は、清算株式会社に対する裁判書の送達がされた時から、効力を生ずる。
3 特別清算開始の命令があったときは、特別清算の手続の費用は、清算株式会社の負担とする。
4 特別清算開始の命令に対しては、清算株式会社に限り、即時抗告をすることができる。
5 特別清算開始の申立てを却下した裁判に対しては、申立人に限り、即時抗告をすることができる。
6 特別清算開始の命令をした裁判所は、第四項の即時抗告があった場合において、当該命令を取り消す決定が確定したときは、直ちに、その旨を公告しなければならない。
(担保権の実行の手続等の中止命令)
第八百九十一条 裁判所は、第五百十六条の規定による中止の命令を発する場合には、同条に規定する担保権の実行の手続等の申立人の陳述を聴かなければならない。
2 裁判所は、前項の中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
3 第一項の中止の命令及び前項の規定による変更の決定に対しては、第一項の申立人に限り、即時抗告をすることができる。
4 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
5 第三項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
第三款 特別清算の実行の手続に関する特則
(調査命令)
第八百九十二条 裁判所は、調査命令(第五百二十二条第一項に規定する調査命令をいう。次項において同じ。)を変更し、又は取り消すことができる。
2 調査命令及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
4 第二項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
(清算人の解任及び報酬等)
第八百九十三条 裁判所は、第五百二十四条第一項の規定により清算人を解任する場合には、当該清算人の陳述を聴かなければならない。
2 第五百二十四条第一項の規定による解任の裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
4 第五百二十六条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(監督委員の解任及び報酬等)
第八百九十四条 裁判所は、監督委員を解任する場合には、当該監督委員の陳述を聴かなければならない。
2 第五百三十二条第一項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(調査委員の解任及び報酬等)
第八百九十五条 前条の規定は、調査委員について準用する。
(事業の譲渡の許可の申立て)
第八百九十六条 清算人は、第五百三十六条第一項の許可の申立てをする場合には、知れている債権者の意見を聴き、その内容を裁判所に報告しなければならない。
2 裁判所は、第五百三十六条第一項の許可をする場合には、労働組合等(清算株式会社の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、清算株式会社の使用人その他の従業者の過半数で組織する労働組合がないときは清算株式会社の使用人その他の従業者の過半数を代表する者をいう。)の意見を聴かなければならない。
(担保権者が処分をすべき期間の指定)
第八百九十七条 第五百三十九条第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
2 前項の裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
(清算株式会社の財産に関する保全処分等)
第八百九十八条 裁判所は、次に掲げる裁判を変更し、又は取り消すことができる。
一 第五百四十条第一項又は第二項の規定による保全処分
二 第五百四十一条第一項又は第二項の規定による処分
三 第五百四十二条第一項又は第二項の規定による保全処分
四 第五百四十三条の規定による処分
2 前項各号に掲げる裁判及び同項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3 前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
4 第二項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
5 裁判所は、第一項第二号に掲げる裁判をしたときは、直ちに、その旨を公告しなければならない。当該裁判を変更し、又は取り消す決定があったときも、同様とする。
(役員等責任査定決定)
第八百九十九条 清算株式会社は、第五百四十五条第一項の申立てをするときは、その原因となる事実を疎明しなければならない。
2 役員等責任査定決定(第五百四十五条第一項に規定する役員等責任査定決定をいう。以下この条において同じ。)及び前項の申立てを却下する決定には、理由を付さなければならない。
3 裁判所は、前項に規定する裁判をする場合には、対象役員等(第五百四十二条第一項に規定する対象役員等をいう。)の陳述を聴かなければならない。
4 役員等責任査定決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
5 第八百五十八条第一項の訴えが、同項の期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときは、役員等責任査定決定は、給付を命ずる確定判決と同一の効力を有する。
(債権者集会の招集の許可の申立てについての裁判)
第九百条 第五百四十七条第三項の許可の申立てを却下する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
(協定の認可又は不認可の決定)
第九百一条 利害関係人は、第五百六十八条の申立てに係る協定を認可すべきかどうかについて、意見を述べることができる。
2 共助対象外国租税の請求権について、協定において減免その他権利に影響を及ぼす定めをする場合には、徴収の権限を有する者の意見を聴かなければならない。
3 第五百六十九条第一項の協定の認可の決定をしたときは、裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
4 第五百六十八条の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。この場合において、前項の協定の認可の決定に対する即時抗告の期間は、同項の規定による公告が効力を生じた日から起算して二週間とする。
5 前各項の規定は、第五百七十二条の規定により協定の内容を変更する場合について準用する。
第四款 特別清算の終了の手続に関する特則
(特別清算終結の申立てについての裁判)
第九百二条 特別清算終結の決定をしたときは、裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
2 特別清算終結の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。この場合において、特別清算終結の決定に対する即時抗告の期間は、前項の規定による公告が効力を生じた日から起算して二週間とする。
3 特別清算終結の決定は、確定しなければその効力を生じない。
4 特別清算終結の決定をした裁判所は、第二項の即時抗告があった場合において、当該決定を取り消す決定が確定したときは、直ちに、その旨を公告しなければならない。
第四節 外国会社の清算の手続に関する特則
(特別清算の手続に関する規定の準用)
第九百三条 前節の規定は、その性質上許されないものを除き、第八百二十二条第一項の規定による日本にある外国会社の財産についての清算について準用する。
第五節 会社の解散命令等の手続に関する特則
(法務大臣の関与)
第九百四条 裁判所は、第八百二十四条第一項又は第八百二十七条第一項の申立てについての裁判をする場合には、法務大臣に対し、意見を求めなければならない。
2 法務大臣は、裁判所が前項の申立てに係る事件について審問をするときは、当該審問に立ち会うことができる。
3 裁判所は、法務大臣に対し、第一項の申立てに係る事件が係属したこと及び前項の審問の期日を通知しなければならない。
4 第一項の申立てを却下する裁判に対しては、第八百七十二条第四号に定める者のほか、法務大臣も、即時抗告をすることができる。
(会社の財産に関する保全処分についての特則)
第九百五条 裁判所が第八百二十五条第一項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の保全処分をした場合には、非訟事件の手続の費用は、会社又は外国会社の負担とする。当該保全処分について必要な費用も、同様とする。
2 前項の保全処分又は第八百二十五条第一項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の規定による申立てを却下する裁判に対して即時抗告があった場合において、抗告裁判所が当該即時抗告を理由があると認めて原裁判を取り消したときは、その抗告審における手続に要する裁判費用及び抗告人が負担した前審における手続に要する裁判費用は、会社又は外国会社の負担とする。
第九百六条 利害関係人は、裁判所書記官に対し、第八百二十五条第六項(第八百二十七条第二項において準用する場合を含む。)の報告又は計算に関する資料の閲覧を請求することができる。
2 利害関係人は、裁判所書記官に対し、前項の資料の謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付を請求することができる。
3 前項の規定は、第一項の資料のうち録音テープ又はビデオテープ(これらに準ずる方法により一定の事項を記録した物を含む。)に関しては、適用しない。この場合において、これらの物について利害関係人の請求があるときは、裁判所書記官は、その複製を許さなければならない。
4 法務大臣は、裁判所書記官に対し、第一項の資料の閲覧を請求することができる。
5 民事訴訟法第九十一条第五項の規定は、第一項の資料について準用する。
第四章 登記
第一節 総則
(通則)
第九百七条 この法律の規定により登記すべき事項(第九百三十八条第三項の保全処分の登記に係る事項を除く。)は、当事者の申請又は裁判所書記官の嘱託により、商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)の定めるところに従い、商業登記簿にこれを登記する。
(登記の効力)
第九百八条 この法律の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。登記の後であっても、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときは、同様とする。
2 故意又は過失によって不実の事項を登記した者は、その事項が不実であることをもって善意の第三者に対抗することができない。
(変更の登記及び消滅の登記)
第九百九条 この法律の規定により登記した事項に変更が生じ、又はその事項が消滅したときは、当事者は、遅滞なく、変更の登記又は消滅の登記をしなければならない。
(登記の期間)
第九百十条 この法律の規定により登記すべき事項のうち官庁の許可を要するものの登記の期間については、その許可書の到達した日から起算する。
第二節 会社の登記
第一款 本店の所在地における登記
(株式会社の設立の登記)
第九百十一条 株式会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 第四十六条第一項の規定による調査が終了した日(設立しようとする株式会社が指名委員会等設置会社である場合にあっては、設立時代表執行役が同条第三項の規定による通知を受けた日)
二 発起人が定めた日
2 前項の規定にかかわらず、第五十七条第一項の募集をする場合には、前項の登記は、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内にしなければならない。
一 創立総会の終結の日
二 第八十四条の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
三 第九十七条の創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から二週間を経過した日
四 第百条第一項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日から二週間を経過した日
五 第百一条第一項の種類創立総会の決議をしたときは、当該決議の日
3 第一項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 株式会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
五 資本金の額
六 発行可能株式総数
七 発行する株式の内容(種類株式発行会社にあっては、発行可能種類株式総数及び発行する各種類の株式の内容)
八 単元株式数についての定款の定めがあるときは、その単元株式数
九 発行済株式の総数並びにその種類及び種類ごとの数
十 株券発行会社であるときは、その旨
十一 株主名簿管理人を置いたときは、その氏名又は名称及び住所並びに営業所
十二 新株予約権を発行したときは、次に掲げる事項
イ 新株予約権の数
ロ 第二百三十六条第一項第一号から第四号までに掲げる事項
ハ ロに掲げる事項のほか、新株予約権の行使の条件を定めたときは、その条件
ニ 第二百三十六条第一項第七号並びに第二百三十八条第一項第二号及び第三号に掲げる事項
十三 取締役(監査等委員会設置会社の取締役を除く。)の氏名
十四 代表取締役の氏名及び住所(第二十三号に規定する場合を除く。)
十五 取締役会設置会社であるときは、その旨
十六 会計参与設置会社であるときは、その旨並びに会計参与の氏名又は名称及び第三百七十八条第一項の場所
十七 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)であるときは、その旨及び次に掲げる事項
イ 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社であるときは、その旨
ロ 監査役の氏名
十八 監査役会設置会社であるときは、その旨及び監査役のうち社外監査役であるものについて社外監査役である旨
十九 会計監査人設置会社であるときは、その旨及び会計監査人の氏名又は名称
二十 第三百四十六条第四項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行うべき者を置いたときは、その氏名又は名称
二十一 第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがあるときは、次に掲げる事項
イ 第三百七十三条第一項の規定による特別取締役による議決の定めがある旨
ロ 特別取締役の氏名
ハ 取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨
二十二 監査等委員会設置会社であるときは、その旨及び次に掲げる事項
イ 監査等委員である取締役及びそれ以外の取締役の氏名
ロ 取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨
ハ 第三百九十九条の十三第六項の規定による重要な業務執行の決定の取締役への委任についての定款の定めがあるときは、その旨
二十三 指名委員会等設置会社であるときは、その旨及び次に掲げる事項
イ 取締役のうち社外取締役であるものについて、社外取締役である旨
ロ 各委員会の委員及び執行役の氏名
ハ 代表執行役の氏名及び住所
二十四 第四百二十六条第一項の規定による取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人の責任の免除についての定款の定めがあるときは、その定め
二十五 第四百二十七条第一項の規定による非業務執行取締役等が負う責任の限度に関する契約の締結についての定款の定めがあるときは、その定め
二十六 第四百四十条第三項の規定による措置をとることとするときは、同条第一項に規定する貸借対照表の内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
二十七 第九百三十九条第一項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
二十八 前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
二十九 第二十七号の定款の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
(合名会社の設立の登記)
第九百十二条 合名会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる事項を登記してしなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 合名会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
五 社員の氏名又は名称及び住所
六 合名会社を代表する社員の氏名又は名称(合名会社を代表しない社員がある場合に限る。)
七 合名会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所
八 第九百三十九条第一項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
九 前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
十 第八号の定款の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
(合資会社の設立の登記)
第九百十三条 合資会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる事項を登記してしなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 合資会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
五 社員の氏名又は名称及び住所
六 社員が有限責任社員又は無限責任社員のいずれであるかの別
七 有限責任社員の出資の目的及びその価額並びに既に履行した出資の価額
八 合資会社を代表する社員の氏名又は名称(合資会社を代表しない社員がある場合に限る。)
九 合資会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所
十 第九百三十九条第一項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
十一 前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
十二 第十号の定款の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
(合同会社の設立の登記)
第九百十四条 合同会社の設立の登記は、その本店の所在地において、次に掲げる事項を登記してしなければならない。
一 目的
二 商号
三 本店及び支店の所在場所
四 合同会社の存続期間又は解散の事由についての定款の定めがあるときは、その定め
五 資本金の額
六 合同会社の業務を執行する社員の氏名又は名称
七 合同会社を代表する社員の氏名又は名称及び住所
八 合同会社を代表する社員が法人であるときは、当該社員の職務を行うべき者の氏名及び住所
九 第九百三十九条第一項の規定による公告方法についての定款の定めがあるときは、その定め
十 前号の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め
十一 第九号の定款の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
(変更の登記)
第九百十五条 会社において第九百十一条第三項各号又は前三条各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、変更の登記をしなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、第百九十九条第一項第四号の期間を定めた場合における株式の発行による変更の登記は、当該期間の末日現在により、当該末日から二週間以内にすれば足りる。
3 第一項の規定にかかわらず、次に掲げる事由による変更の登記は、毎月末日現在により、当該末日から二週間以内にすれば足りる。
一 新株予約権の行使
二 第百六十六条第一項の規定による請求(株式の内容として第百七条第二項第二号ハ若しくはニ又は第百八条第二項第五号ロに掲げる事項についての定めがある場合に限る。)
(他の登記所の管轄区域内への本店の移転の登記)
第九百十六条 会社がその本店を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、二週間以内に、旧所在地においては移転の登記をし、新所在地においては次の各号に掲げる会社の区分に応じ当該各号に定める事項を登記しなければならない。
一 株式会社 第九百十一条第三項各号に掲げる事項
二 合名会社 第九百十二条各号に掲げる事項
三 合資会社 第九百十三条各号に掲げる事項
四 合同会社 第九百十四条各号に掲げる事項
(職務執行停止の仮処分等の登記)
第九百十七条 次の各号に掲げる会社の区分に応じ、当該各号に定める者の職務の執行を停止し、若しくはその職務を代行する者を選任する仮処分命令又はその仮処分命令を変更し、若しくは取り消す決定がされたときは、その本店の所在地において、その登記をしなければならない。
一 株式会社 取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役
二 合名会社 社員
三 合資会社 社員
四 合同会社 業務を執行する社員
(支配人の登記)
第九百十八条 会社が支配人を選任し、又はその代理権が消滅したときは、その本店の所在地において、その登記をしなければならない。
(持分会社の種類の変更の登記)
第九百十九条 持分会社が第六百三十八条の規定により他の種類の持分会社となったときは、同条に規定する定款の変更の効力が生じた日から二週間以内に、その本店の所在地において、種類の変更前の持分会社については解散の登記をし、種類の変更後の持分会社については設立の登記をしなければならない。
(組織変更の登記)
第九百二十条 会社が組織変更をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その本店の所在地において、組織変更前の会社については解散の登記をし、組織変更後の会社については設立の登記をしなければならない。
(吸収合併の登記)
第九百二十一条 会社が吸収合併をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その本店の所在地において、吸収合併により消滅する会社については解散の登記をし、吸収合併後存続する会社については変更の登記をしなければならない。
(新設合併の登記)
第九百二十二条 二以上の会社が新設合併をする場合において、新設合併により設立する会社が株式会社であるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、新設合併により消滅する会社については解散の登記をし、新設合併により設立する会社については設立の登記をしなければならない。
一 新設合併により消滅する会社が株式会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百四条第一項の株主総会の決議の日
ロ 新設合併をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
ハ 第八百六条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ニ 新設合併により消滅する会社が新株予約権を発行しているときは、第八百八条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ホ 第八百十条の規定による手続が終了した日
ヘ 新設合併により消滅する会社が合意により定めた日
二 新設合併により消滅する会社が持分会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百十三条第一項の総社員の同意を得た日(同項ただし書に規定する場合にあっては、定款の定めによる手続を終了した日)
ロ 第八百十三条第二項において準用する第八百十条の規定による手続が終了した日
ハ 新設合併により消滅する会社が合意により定めた日
三 新設合併により消滅する会社が株式会社及び持分会社である場合 前二号に定める日のいずれか遅い日
2 二以上の会社が新設合併をする場合において、新設合併により設立する会社が持分会社であるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、新設合併により消滅する会社については解散の登記をし、新設合併により設立する会社については設立の登記をしなければならない。
一 新設合併により消滅する会社が株式会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百四条第二項の総株主の同意を得た日
ロ 新設合併により消滅する会社が新株予約権を発行しているときは、第八百八条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ハ 第八百十条の規定による手続が終了した日
ニ 新設合併により消滅する会社が合意により定めた日
二 新設合併により消滅する会社が持分会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百十三条第一項の総社員の同意を得た日(同項ただし書に規定する場合にあっては、定款の定めによる手続を終了した日)
ロ 第八百十三条第二項において準用する第八百十条の規定による手続が終了した日
ハ 新設合併により消滅する会社が合意により定めた日
三 新設合併により消滅する会社が株式会社及び持分会社である場合 前二号に定める日のいずれか遅い日
(吸収分割の登記)
第九百二十三条 会社が吸収分割をしたときは、その効力が生じた日から二週間以内に、その本店の所在地において、吸収分割をする会社及び当該会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社についての変更の登記をしなければならない。
(新設分割の登記)
第九百二十四条 一又は二以上の株式会社又は合同会社が新設分割をする場合において、新設分割により設立する会社が株式会社であるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、新設分割をする会社については変更の登記をし、新設分割により設立する会社については設立の登記をしなければならない。
一 新設分割をする会社が株式会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百五条に規定する場合以外の場合には、第八百四条第一項の株主総会の決議の日
ロ 新設分割をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
ハ 第八百五条に規定する場合以外の場合には、第八百六条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ニ 第八百八条第三項の規定による通知を受けるべき新株予約権者があるときは、同項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ホ 第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、当該手続が終了した日
ヘ 新設分割をする株式会社が定めた日(二以上の株式会社が共同して新設分割をする場合にあっては、当該二以上の新設分割をする株式会社が合意により定めた日)
二 新設分割をする会社が合同会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百十三条第一項の総社員の同意を得た日(同項ただし書の場合にあっては、定款の定めによる手続を終了した日)
ロ 第八百十三条第二項において準用する第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、当該手続が終了した日
ハ 新設分割をする合同会社が定めた日(二以上の合同会社が共同して新設分割をする場合にあっては、当該二以上の新設分割をする合同会社が合意により定めた日)
三 新設分割をする会社が株式会社及び合同会社である場合 前二号に定める日のいずれか遅い日
2 一又は二以上の株式会社又は合同会社が新設分割をする場合において、新設分割により設立する会社が持分会社であるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、新設分割をする会社については変更の登記をし、新設分割により設立する会社については設立の登記をしなければならない。
一 新設分割をする会社が株式会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百五条に規定する場合以外の場合には、第八百四条第一項の株主総会の決議の日
ロ 新設分割をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
ハ 第八百五条に規定する場合以外の場合には、第八百六条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
ニ 第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、当該手続が終了した日
ホ 新設分割をする株式会社が定めた日(二以上の株式会社が共同して新設分割をする場合にあっては、当該二以上の新設分割をする株式会社が合意により定めた日)
二 新設分割をする会社が合同会社のみである場合 次に掲げる日のいずれか遅い日
イ 第八百十三条第一項の総社員の同意を得た日(同項ただし書の場合にあっては、定款の定めによる手続を終了した日)
ロ 第八百十三条第二項において準用する第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、当該手続が終了した日
ハ 新設分割をする合同会社が定めた日(二以上の合同会社が共同して新設分割をする場合にあっては、当該二以上の新設分割をする合同会社が合意により定めた日)
三 新設分割をする会社が株式会社及び合同会社である場合 前二号に定める日のいずれか遅い日
(株式移転の登記)
第九百二十五条 一又は二以上の株式会社が株式移転をする場合には、次に掲げる日のいずれか遅い日から二週間以内に、株式移転により設立する株式会社について、その本店の所在地において、設立の登記をしなければならない。
一 第八百四条第一項の株主総会の決議の日
二 株式移転をするために種類株主総会の決議を要するときは、当該決議の日
三 第八百六条第三項の規定による通知又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
四 第八百八条第三項の規定による通知を受けるべき新株予約権者があるときは、同項の規定による通知をした日又は同条第四項の公告をした日から二十日を経過した日
五 第八百十条の規定による手続をしなければならないときは、当該手続が終了した日
六 株式移転をする株式会社が定めた日(二以上の株式会社が共同して株式移転をする場合にあっては、当該二以上の株式移転をする株式会社が合意により定めた日)
(解散の登記)
第九百二十六条 第四百七十一条第一号から第三号まで又は第六百四十一条第一号から第四号までの規定により会社が解散したときは、二週間以内に、その本店の所在地において、解散の登記をしなければならない。
(継続の登記)
第九百二十七条 第四百七十三条、第六百四十二条第一項又は第八百四十五条の規定により会社が継続したときは、二週間以内に、その本店の所在地において、継続の登記をしなければならない。
(清算人の登記)
第九百二十八条 第四百七十八条第一項第一号に掲げる者が清算株式会社の清算人となったときは、解散の日から二週間以内に、その本店の所在地において、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 清算人の氏名
二 代表清算人の氏名及び住所
三 清算株式会社が清算人会設置会社であるときは、その旨
2 第六百四十七条第一項第一号に掲げる者が清算持分会社の清算人となったときは、解散の日から二週間以内に、その本店の所在地において、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 清算人の氏名又は名称及び住所
二 清算持分会社を代表する清算人の氏名又は名称(清算持分会社を代表しない清算人がある場合に限る。)
三 清算持分会社を代表する清算人が法人であるときは、清算人の職務を行うべき者の氏名及び住所
3 清算人が選任されたときは、二週間以内に、その本店の所在地において、清算株式会社にあっては第一項各号に掲げる事項を、清算持分会社にあっては前項各号に掲げる事項を登記しなければならない。
4 第九百十五条第一項の規定は前三項の規定による登記について、第九百十七条の規定は清算人、代表清算人又は清算持分会社を代表する清算人について、それぞれ準用する。
(清算結了の登記)
第九百二十九条 清算が結了したときは、次の各号に掲げる会社の区分に応じ、当該各号に定める日から二週間以内に、その本店の所在地において、清算結了の登記をしなければならない。
一 清算株式会社 第五百七条第三項の承認の日
二 清算持分会社(合名会社及び合資会社に限る。) 第六百六十七条第一項の承認の日(第六百六十八条第一項の財産の処分の方法を定めた場合にあっては、その財産の処分を完了した日)
三 清算持分会社(合同会社に限る。) 第六百六十七条第一項の承認の日
第二款 支店の所在地における登記
(支店の所在地における登記)
第九百三十条 次の各号に掲げる場合(当該各号に規定する支店が本店の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、当該各号に定める期間内に、当該支店の所在地において、支店の所在地における登記をしなければならない。
一 会社の設立に際して支店を設けた場合(次号から第四号までに規定する場合を除く。) 本店の所在地における設立の登記をした日から二週間以内
二 新設合併により設立する会社が新設合併に際して支店を設けた場合 第九百二十二条第一項各号又は第二項各号に定める日から三週間以内
三 新設分割により設立する会社が新設分割に際して支店を設けた場合 第九百二十四条第一項各号又は第二項各号に定める日から三週間以内
四 株式移転により設立する株式会社が株式移転に際して支店を設けた場合 第九百二十五条各号に掲げる日のいずれか遅い日から三週間以内
五 会社の成立後に支店を設けた場合 支店を設けた日から三週間以内
2 支店の所在地における登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、支店の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに支店を設けたときは、第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。
一 商号
二 本店の所在場所
三 支店(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所
3 前項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、三週間以内に、当該支店の所在地において、変更の登記をしなければならない。
(他の登記所の管轄区域内への支店の移転の登記)
第九百三十一条 会社がその支店を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地(本店の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地(本店の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。以下この条において同じ。)においては四週間以内に前条第二項各号に掲げる事項を登記しなければならない。ただし、支店の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に新たに支店を移転したときは、新所在地においては、同項第三号に掲げる事項を登記すれば足りる。
(支店における変更の登記等)
第九百三十二条 第九百十九条から第九百二十五条まで及び第九百二十九条に規定する場合には、これらの規定に規定する日から三週間以内に、支店の所在地においても、これらの規定に規定する登記をしなければならない。ただし、第九百二十一条、第九百二十三条又は第九百二十四条に規定する変更の登記は、第九百三十条第二項各号に掲げる事項に変更が生じた場合に限り、するものとする。
第三節 外国会社の登記
(外国会社の登記)
第九百三十三条 外国会社が第八百十七条第一項の規定により初めて日本における代表者を定めたときは、三週間以内に、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める地において、外国会社の登記をしなければならない。
一 日本に営業所を設けていない場合 日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。以下この節において同じ。)の住所地
二 日本に営業所を設けた場合 当該営業所の所在地
2 外国会社の登記においては、日本における同種の会社又は最も類似する会社の種類に従い、第九百十一条第三項各号又は第九百十二条から第九百十四条までの各号に掲げる事項を登記するほか、次に掲げる事項を登記しなければならない。
一 外国会社の設立の準拠法
二 日本における代表者の氏名及び住所
三 日本における同種の会社又は最も類似する会社が株式会社であるときは、第一号に規定する準拠法の規定による公告をする方法
四 前号に規定する場合において、第八百十九条第三項に規定する措置をとることとするときは、同条第一項に規定する貸借対照表に相当するものの内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
五 第九百三十九条第二項の規定による公告方法についての定めがあるときは、その定め
六 前号の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項
イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であって法務省令で定めるもの
ロ 第九百三十九条第三項後段の規定による定めがあるときは、その定め
七 第五号の定めがないときは、第九百三十九条第四項の規定により官報に掲載する方法を公告方法とする旨
3 外国会社が日本に設けた営業所に関する前項の規定の適用については、当該営業所を第九百十一条第三項第三号、第九百十二条第三号、第九百十三条第三号又は第九百十四条第三号に規定する支店とみなす。
4 第九百十五条及び第九百十八条から第九百二十九条までの規定は、外国会社について準用する。この場合において、これらの規定中「二週間」とあるのは「三週間」と、「本店の所在地」とあるのは「日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の住所地(日本に営業所を設けた外国会社にあっては、当該営業所の所在地)」と読み替えるものとする。
5 前各項の規定により登記すべき事項が外国において生じたときは、登記の期間は、その通知が日本における代表者に到達した日から起算する。
(日本における代表者の選任の登記等)
第九百三十四条 日本に営業所を設けていない外国会社が外国会社の登記後に日本における代表者を新たに定めた場合(その住所地が登記がされた他の日本における代表者の住所地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、三週間以内に、その新たに定めた日本における代表者の住所地においても、外国会社の登記をしなければならない。
2 日本に営業所を設けた外国会社が外国会社の登記後に日本に営業所を新たに設けた場合(その所在地が登記がされた他の営業所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある場合を除く。)には、三週間以内に、その新たに設けた日本における営業所の所在地においても、外国会社の登記をしなければならない。
(日本における代表者の住所の移転の登記等)
第九百三十五条 日本に営業所を設けていない外国会社の日本における代表者が外国会社の登記後にその住所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧住所地においては三週間以内に移転の登記をし、新住所地においては四週間以内に外国会社の登記をしなければならない。ただし、登記がされた他の日本における代表者の住所地を管轄する登記所の管轄区域内に住所を移転したときは、新住所地においては、その住所を移転したことを登記すれば足りる。
2 日本に営業所を設けた外国会社が外国会社の登記後に営業所を他の登記所の管轄区域内に移転したときは、旧所在地においては三週間以内に移転の登記をし、新所在地においては四週間以内に外国会社の登記をしなければならない。ただし、登記がされた他の営業所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に営業所を移転したときは、新所在地においては、その営業所を移転したことを登記すれば足りる。
(日本における営業所の設置の登記等)
第九百三十六条 日本に営業所を設けていない外国会社が外国会社の登記後に日本に営業所を設けたときは、日本における代表者の住所地においては三週間以内に営業所を設けたことを登記し、その営業所の所在地においては四週間以内に外国会社の登記をしなければならない。ただし、登記がされた日本における代表者の住所地を管轄する登記所の管轄区域内に営業所を設けたときは、その営業所を設けたことを登記すれば足りる。
2 日本に営業所を設けた外国会社が外国会社の登記後にすべての営業所を閉鎖した場合には、その外国会社の日本における代表者の全員が退任しようとするときを除き、その営業所の所在地においては三週間以内に営業所を閉鎖したことを登記し、日本における代表者の住所地においては四週間以内に外国会社の登記をしなければならない。ただし、登記がされた営業所の所在地を管轄する登記所の管轄区域内に日本における代表者の住所地があるときは、すべての営業所を閉鎖したことを登記すれば足りる。
第四節 登記の嘱託
(裁判による登記の嘱託)
第九百三十七条 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、会社の本店(第一号トに規定する場合であって当該決議によって第九百三十条第二項各号に掲げる事項についての登記がされているときにあっては、本店及び当該登記に係る支店)の所在地を管轄する登記所にその登記を嘱託しなければならない。
一 次に掲げる訴えに係る請求を認容する判決が確定したとき。
イ 会社の設立の無効の訴え
ロ 株式会社の成立後における株式の発行の無効の訴え
ハ 新株予約権(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債についての社債を含む。以下この節において同じ。)の発行の無効の訴え
ニ 株式会社における資本金の額の減少の無効の訴え
ホ 株式会社の成立後における株式の発行が存在しないことの確認の訴え
ヘ 新株予約権の発行が存在しないことの確認の訴え
ト 株主総会等の決議した事項についての登記があった場合における次に掲げる訴え
(1) 株主総会等の決議が存在しないこと又は株主総会等の決議の内容が法令に違反することを理由として当該決議が無効であることの確認の訴え
(2) 株主総会等の決議の取消しの訴え
チ 持分会社の設立の取消しの訴え
リ 会社の解散の訴え
ヌ 株式会社の役員の解任の訴え
ル 持分会社の社員の除名の訴え
ヲ 持分会社の業務を執行する社員の業務執行権又は代表権の消滅の訴え
二 次に掲げる裁判があったとき。
イ 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定による一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者の選任の裁判
ロ 第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定による一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者の選任の裁判(次条第二項第一号に規定する裁判を除く。)
ハ イ又はロに掲げる裁判を取り消す裁判(次条第二項第二号に規定する裁判を除く。)
ニ 清算人又は代表清算人若しくは清算持分会社を代表する清算人の選任又は選定の裁判を取り消す裁判(次条第二項第三号に規定する裁判を除く。)
ホ 清算人の解任の裁判(次条第二項第四号に規定する裁判を除く。)
三 次に掲げる裁判が確定したとき。
イ 前号ホに掲げる裁判を取り消す裁判
ロ 第八百二十四条第一項の規定による会社の解散を命ずる裁判
2 第八百二十七条第一項の規定による外国会社の日本における取引の継続の禁止又は営業所の閉鎖を命ずる裁判が確定したときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、次の各号に掲げる外国会社の区分に応じ、当該各号に定める地を管轄する登記所にその登記を嘱託しなければならない。
一 日本に営業所を設けていない外国会社 日本における代表者(日本に住所を有するものに限る。)の住所地
二 日本に営業所を設けている外国会社 当該営業所の所在地
3 次の各号に掲げる訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、各会社の本店の所在地を管轄する登記所に当該各号に定める登記を嘱託しなければならない。
一 会社の組織変更の無効の訴え 組織変更後の会社についての解散の登記及び組織変更をする会社についての回復の登記
二 会社の吸収合併の無効の訴え 吸収合併後存続する会社についての変更の登記及び吸収合併により消滅する会社についての回復の登記
三 会社の新設合併の無効の訴え 新設合併により設立する会社についての解散の登記及び新設合併により消滅する会社についての回復の登記
四 会社の吸収分割の無効の訴え 吸収分割をする会社及び当該会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継する会社についての変更の登記
五 会社の新設分割の無効の訴え 新設分割をする会社についての変更の登記及び新設分割により設立する会社についての解散の登記
六 株式会社の株式交換の無効の訴え 株式交換をする株式会社(第七百六十八条第一項第四号に掲げる事項についての定めがある場合に限る。)及び株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する会社についての変更の登記
七 株式会社の株式移転の無効の訴え 株式移転をする株式会社(第七百七十三条第一項第九号に掲げる事項についての定めがある場合に限る。)についての変更の登記及び株式移転により設立する株式会社についての解散の登記
4 前項に規定する場合において、同項各号に掲げる訴えに係る請求の目的に係る組織変更、合併又は会社分割により第九百三十条第二項各号に掲げる事項についての登記がされているときは、各会社の支店の所在地を管轄する登記所にも前項各号に定める登記を嘱託しなければならない。
(特別清算に関する裁判による登記の嘱託)
第九百三十八条 次の各号に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、清算株式会社の本店(第三号に掲げる場合であって特別清算の結了により特別清算終結の決定がされたときにあっては、本店及び支店)の所在地を管轄する登記所に当該各号に定める登記を嘱託しなければならない。
一 特別清算開始の命令があったとき 特別清算開始の登記
二 特別清算開始の命令を取り消す決定が確定したとき 特別清算開始の取消しの登記
三 特別清算終結の決定が確定したとき 特別清算終結の登記
2 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、清算株式会社の本店の所在地を管轄する登記所にその登記を嘱託しなければならない。
一 特別清算開始後における第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定による一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者の選任の裁判があったとき。
二 前号の裁判を取り消す裁判があったとき。
三 特別清算開始後における清算人又は代表清算人の選任又は選定の裁判を取り消す裁判があったとき。
四 特別清算開始後における清算人の解任の裁判があったとき。
五 前号の裁判を取り消す裁判が確定したとき。
3 次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。
一 清算株式会社の財産に属する権利で登記されたものに関し第五百四十条第一項又は第二項の規定による保全処分があったとき。
二 登記のある権利に関し第五百四十二条第一項又は第二項の規定による保全処分があったとき。
4 前項の規定は、同項に規定する保全処分の変更若しくは取消しがあった場合又は当該保全処分が効力を失った場合について準用する。
5 前二項の規定は、登録のある権利について準用する。
6 前各項の規定は、その性質上許されないものを除き、第八百二十二条第一項の規定による日本にある外国会社の財産についての清算について準用する。
第五章 公告
第一節 総則
(会社の公告方法)
第九百三十九条 会社は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
一 官報に掲載する方法
二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
三 電子公告
2 外国会社は、公告方法として、前項各号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
3 会社又は外国会社が第一項第三号に掲げる方法を公告方法とする旨を定める場合には、電子公告を公告方法とする旨を定めれば足りる。この場合においては、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、同項第一号又は第二号に掲げる方法のいずれかを定めることができる。
4 第一項又は第二項の規定による定めがない会社又は外国会社の公告方法は、第一項第一号の方法とする。
(電子公告の公告期間等)
第九百四十条 株式会社又は持分会社が電子公告によりこの法律の規定による公告をする場合には、次の各号に掲げる公告の区分に応じ、当該各号に定める日までの間、継続して電子公告による公告をしなければならない。
一 この法律の規定により特定の日の一定の期間前に公告しなければならない場合における当該公告 当該特定の日
二 第四百四十条第一項の規定による公告 同項の定時株主総会の終結の日後五年を経過する日
三 公告に定める期間内に異議を述べることができる旨の公告 当該期間を経過する日
四 前三号に掲げる公告以外の公告 当該公告の開始後一箇月を経過する日
2 外国会社が電子公告により第八百十九条第一項の規定による公告をする場合には、同項の手続の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電子公告による公告をしなければならない。
3 前二項の規定にかかわらず、これらの規定により電子公告による公告をしなければならない期間(以下この章において「公告期間」という。)中公告の中断(不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置かれた情報がその状態に置かれないこととなったこと又はその情報がその状態に置かれた後改変されたことをいう。以下この項において同じ。)が生じた場合において、次のいずれにも該当するときは、その公告の中断は、当該公告の効力に影響を及ぼさない。
一 公告の中断が生ずることにつき会社が善意でかつ重大な過失がないこと又は会社に正当な事由があること。
二 公告の中断が生じた時間の合計が公告期間の十分の一を超えないこと。
三 会社が公告の中断が生じたことを知った後速やかにその旨、公告の中断が生じた時間及び公告の中断の内容を当該公告に付して公告したこと。
第二節 電子公告調査機関
(電子公告調査)
第九百四十一条 この法律又は他の法律の規定による公告(第四百四十条第一項の規定による公告を除く。以下この節において同じ。)を電子公告によりしようとする会社は、公告期間中、当該公告の内容である情報が不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置かれているかどうかについて、法務省令で定めるところにより、法務大臣の登録を受けた者(以下この節において「調査機関」という。)に対し、調査を行うことを求めなければならない。
(登録)
第九百四十二条 前条の登録(以下この節において単に「登録」という。)は、同条の規定による調査(以下この節において「電子公告調査」という。)を行おうとする者の申請により行う。
2 登録を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
(欠格事由)
第九百四十三条 次のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
一 この節の規定若しくは農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第九十二条第五項、金融商品取引法第五十条の二第十項及び第六十六条の四十第六項、公認会計士法第三十四条の二十第六項及び第三十四条の二十三第四項、消費生活協同組合法(昭和二十三年法律第二百号)第二十六条第六項、水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第百二十一条第五項、中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第三十三条第七項(輸出水産業の振興に関する法律(昭和二十九年法律第百五十四号)第二十条並びに中小企業団体の組織に関する法律(昭和三十二年法律第百八十五号)第五条の二十三第三項及び第四十七条第二項において準用する場合を含む。)、弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第三十条の二十八第六項(同法第四十三条第三項において準用する場合を含む。)、船主相互保険組合法(昭和二十五年法律第百七十七号)第五十五条第三項、司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第四十五条の二第六項、土地家屋調査士法(昭和二十五年法律第二百二十八号)第四十条の二第六項、商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第十一条第九項、行政書士法(昭和二十六年法律第四号)第十三条の二十の二第六項、投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二十五条第二項(同法第五十九条において準用する場合を含む。)及び第百八十六条の二第四項、税理士法第四十八条の十九の二第六項(同法第四十九条の十二第三項において準用する場合を含む。)、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第八十七条の四第四項、輸出入取引法(昭和二十七年法律第二百九十九号)第十五条第六項(同法第十九条の六において準用する場合を含む。)、中小漁業融資保証法(昭和二十七年法律第三百四十六号)第五十五条第五項、労働金庫法(昭和二十八年法律第二百二十七号)第九十一条の四第四項、技術研究組合法(昭和三十六年法律第八十一号)第十六条第八項、農業信用保証保険法(昭和三十六年法律第二百四号)第四十八条の三第五項(同法第四十八条の九第七項において準用する場合を含む。)、社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第二十五条の二十三の二第六項、森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)第八条の二第五項、銀行法第四十九条の二第二項、保険業法(平成七年法律第百五号)第六十七条の二及び第二百十七条第三項、資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第百九十四条第四項、弁理士法(平成十二年法律第四十九号)第五十三条の二第六項、農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第九十六条の二第四項、信託業法第五十七条第六項並びに一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第三百三十三条(以下この節において「電子公告関係規定」と総称する。)において準用する第九百五十五条第一項の規定又はこの節の規定に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
二 第九百五十四条の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
三 法人であって、その業務を行う理事等(理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事若しくは監査役又はこれらに準ずる者をいう。第九百四十七条において同じ。)のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
(登録基準)
第九百四十四条 法務大臣は、第九百四十二条第一項の規定により登録を申請した者が、次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、法務省令で定める。
一 電子公告調査に必要な電子計算機(入出力装置を含む。以下この号において同じ。)及びプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。以下この号において同じ。)であって次に掲げる要件のすべてに適合するものを用いて電子公告調査を行うものであること。
イ 当該電子計算機及びプログラムが電子公告により公告されている情報をインターネットを利用して閲覧することができるものであること。
ロ 当該電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは当該電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、当該電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせることを防ぐために必要な措置が講じられていること。
ハ 当該電子計算機及びプログラムがその電子公告調査を行う期間を通じて当該電子計算機に入力された情報及び指令並びにインターネットを利用して提供を受けた情報を保存する機能を有していること。
二 電子公告調査を適正に行うために必要な実施方法が定められていること。
2 登録は、調査機関登録簿に次に掲げる事項を記載し、又は記録してするものとする。
一 登録年月日及び登録番号
二 登録を受けた者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
三 登録を受けた者が電子公告調査を行う事業所の所在地
(登録の更新)
第九百四十五条 登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
2 前三条の規定は、前項の登録の更新について準用する。
(調査の義務等)
第九百四十六条 調査機関は、電子公告調査を行うことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、電子公告調査を行わなければならない。
2 調査機関は、公正に、かつ、法務省令で定める方法により電子公告調査を行わなければならない。
3 調査機関は、電子公告調査を行う場合には、法務省令で定めるところにより、電子公告調査を行うことを求めた者(以下この節において「調査委託者」という。)の商号その他の法務省令で定める事項を法務大臣に報告しなければならない。
4 調査機関は、電子公告調査の後遅滞なく、調査委託者に対して、法務省令で定めるところにより、当該電子公告調査の結果を通知しなければならない。
(電子公告調査を行うことができない場合)
第九百四十七条 調査機関は、次に掲げる者の電子公告による公告又はその者若しくはその理事等が電子公告による公告に関与した場合として法務省令で定める場合における当該公告については、電子公告調査を行うことができない。
一 当該調査機関
二 当該調査機関が株式会社である場合における親株式会社(当該調査機関を子会社とする株式会社をいう。)
三 理事等又は職員(過去二年間にそのいずれかであった者を含む。次号において同じ。)が当該調査機関の理事等に占める割合が二分の一を超える法人
四 理事等又は職員のうちに当該調査機関(法人であるものを除く。)又は当該調査機関の代表権を有する理事等が含まれている法人
(事業所の変更の届出)
第九百四十八条 調査機関は、電子公告調査を行う事業所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、法務大臣に届け出なければならない。
(業務規程)
第九百四十九条 調査機関は、電子公告調査の業務に関する規程(次項において「業務規程」という。)を定め、電子公告調査の業務の開始前に、法務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 業務規程には、電子公告調査の実施方法、電子公告調査に関する料金その他の法務省令で定める事項を定めておかなければならない。
(業務の休廃止)
第九百五十条 調査機関は、電子公告調査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、法務省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を法務大臣に届け出なければならない。
(財務諸表等の備置き及び閲覧等)
第九百五十一条 調査機関は、毎事業年度経過後三箇月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(これらの作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事業所に備え置かなければならない。
2 調査委託者その他の利害関係人は、調査機関に対し、その業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該調査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一 財務諸表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三 財務諸表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって調査機関の定めたものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
(適合命令)
第九百五十二条 法務大臣は、調査機関が第九百四十四条第一項各号のいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その調査機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(改善命令)
第九百五十三条 法務大臣は、調査機関が第九百四十六条の規定に違反していると認めるときは、その調査機関に対し、電子公告調査を行うべきこと又は電子公告調査の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
(登録の取消し等)
第九百五十四条 法務大臣は、調査機関が次のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて電子公告調査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第九百四十三条第一号又は第三号に該当するに至ったとき。
二 第九百四十七条(電子公告関係規定において準用する場合を含む。)から第九百五十条まで、第九百五十一条第一項又は次条第一項(電子公告関係規定において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
三 正当な理由がないのに第九百五十一条第二項各号又は次条第二項各号(電子公告関係規定において準用する場合を含む。)の規定による請求を拒んだとき。
四 第九百五十二条又は前条(電子公告関係規定において準用する場合を含む。)の命令に違反したとき。
五 不正の手段により第九百四十一条の登録を受けたとき。
(調査記録簿等の記載等)
第九百五十五条 調査機関は、法務省令で定めるところにより、調査記録又はこれに準ずるものとして法務省令で定めるもの(以下この条において「調査記録簿等」という。)を備え、電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載し、又は記録し、及び当該調査記録簿等を保存しなければならない。
2 調査委託者その他の利害関係人は、調査機関に対し、その業務時間内は、いつでも、当該調査機関が前項又は次条第二項の規定により保存している調査記録簿等(利害関係がある部分に限る。)について、次に掲げる請求をすることができる。ただし、当該請求をするには、当該調査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一 調査記録簿等が書面をもって作成されているときは、当該書面の写しの交付の請求
二 調査記録簿等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって調査機関の定めたものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求
(調査記録簿等の引継ぎ)
第九百五十六条 調査機関は、電子公告調査の業務の全部の廃止をしようとするとき、又は第九百五十四条の規定により登録が取り消されたときは、その保存に係る前条第一項(電子公告関係規定において準用する場合を含む。)の調査記録簿等を他の調査機関に引き継がなければならない。
2 前項の規定により同項の調査記録簿等の引継ぎを受けた調査機関は、法務省令で定めるところにより、その調査記録簿等を保存しなければならない。
(法務大臣による電子公告調査の業務の実施)
第九百五十七条 法務大臣は、登録を受ける者がないとき、第九百五十条の規定による電子公告調査の業務の全部又は一部の休止又は廃止の届出があったとき、第九百五十四条の規定により登録を取り消し、又は調査機関に対し電子公告調査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、調査機関が天災その他の事由によって電子公告調査の業務の全部又は一部を実施することが困難となったとき、その他必要があると認めるときは、当該電子公告調査の業務の全部又は一部を自ら行うことができる。
2 法務大臣が前項の規定により電子公告調査の業務の全部又は一部を自ら行う場合における電子公告調査の業務の引継ぎその他の必要な事項については、法務省令で定める。
3 第一項の規定により法務大臣が行う電子公告調査を求める者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
(報告及び検査)
第九百五十八条 法務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、調査機関に対し、その業務若しくは経理の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、調査機関の事務所若しくは事業所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(公示)
第九百五十九条 法務大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
一 登録をしたとき。
二 第九百四十五条第一項の規定により登録が効力を失ったことを確認したとき。
三 第九百四十八条又は第九百五十条の届出があったとき。
四 第九百五十四条の規定により登録を取り消し、又は電子公告調査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
五 第九百五十七条第一項の規定により法務大臣が電子公告調査の業務の全部若しくは一部を自ら行うものとするとき、又は自ら行っていた電子公告調査の業務の全部若しくは一部を行わないこととするとき。
第八編 罰則
(取締役等の特別背任罪)
第九百六十条 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 発起人
二 設立時取締役又は設立時監査役
三 取締役、会計参与、監査役又は執行役
四 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役又は執行役の職務を代行する者
五 第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者
六 支配人
七 事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人
八 検査役
2 次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算株式会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。
一 清算株式会社の清算人
二 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された清算株式会社の清算人の職務を代行する者
三 第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者
四 清算人代理
五 監督委員
六 調査委員
(代表社債権者等の特別背任罪)
第九百六十一条 代表社債権者又は決議執行者(第七百三十七条第二項に規定する決議執行者をいう。以下同じ。)が、自己若しくは第三者の利益を図り又は社債権者に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、社債権者に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
(未遂罪)
第九百六十二条 前二条の罪の未遂は、罰する。
(会社財産を危うくする罪)
第九百六十三条 第九百六十条第一項第一号又は第二号に掲げる者が、第三十四条第一項若しくは第六十三条第一項の規定による払込み若しくは給付について、又は第二十八条各号に掲げる事項について、裁判所又は創立総会若しくは種類創立総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 第九百六十条第一項第三号から第五号までに掲げる者が、第百九十九条第一項第三号又は第二百三十六条第一項第三号に掲げる事項について、裁判所又は株主総会若しくは種類株主総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、前項と同様とする。
3 検査役が、第二十八条各号、第百九十九条第一項第三号又は第二百三十六条第一項第三号に掲げる事項について、裁判所に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、第一項と同様とする。
4 第九十四条第一項の規定により選任された者が、第三十四条第一項若しくは第六十三条第一項の規定による払込み若しくは給付について、又は第二十八条各号に掲げる事項について、創立総会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠ぺいしたときも、第一項と同様とする。
5 第九百六十条第一項第三号から第七号までに掲げる者が、次のいずれかに該当する場合にも、第一項と同様とする。
一 何人の名義をもってするかを問わず、株式会社の計算において不正にその株式を取得したとき。
二 法令又は定款の規定に違反して、剰余金の配当をしたとき。
三 株式会社の目的の範囲外において、投機取引のために株式会社の財産を処分したとき。
(虚偽文書行使等の罪)
第九百六十四条 次に掲げる者が、株式、新株予約権、社債又は新株予約権付社債を引き受ける者の募集をするに当たり、会社の事業その他の事項に関する説明を記載した資料若しくは当該募集の広告その他の当該募集に関する文書であって重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又はこれらの書類の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であって重要な事項について虚偽の記録のあるものをその募集の事務の用に供したときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第九百六十条第一項第一号から第七号までに掲げる者
二 持分会社の業務を執行する社員
三 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された持分会社の業務を執行する社員の職務を代行する者
四 株式、新株予約権、社債又は新株予約権付社債を引き受ける者の募集の委託を受けた者
2 株式、新株予約権、社債又は新株予約権付社債の売出しを行う者が、その売出しに関する文書であって重要な事項について虚偽の記載のあるものを行使し、又は当該文書の作成に代えて電磁的記録の作成がされている場合における当該電磁的記録であって重要な事項について虚偽の記録のあるものをその売出しの事務の用に供したときも、前項と同様とする。
(預合いの罪)
第九百六十五条 第九百六十条第一項第一号から第七号までに掲げる者が、株式の発行に係る払込みを仮装するため預合いを行ったときは、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。預合いに応じた者も、同様とする。
(株式の超過発行の罪)
第九百六十六条 次に掲げる者が、株式会社が発行することができる株式の総数を超えて株式を発行したときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
一 発起人
二 設立時取締役又は設立時執行役
三 取締役、執行役又は清算株式会社の清算人
四 民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、執行役又は清算株式会社の清算人の職務を代行する者
五 第三百四十六条第二項(第四百七十九条第四項において準用する場合を含む。)又は第四百三条第三項において準用する第四百一条第三項の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、執行役又は清算株式会社の清算人の職務を行うべき者
(取締役等の贈収賄罪)
第九百六十七条 次に掲げる者が、その職務に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
一 第九百六十条第一項各号又は第二項各号に掲げる者
二 第九百六十一条に規定する者
三 会計監査人又は第三百四十六条第四項の規定により選任された一時会計監査人の職務を行うべき者
2 前項の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
(株主等の権利の行使に関する贈収賄罪)
第九百六十八条 次に掲げる事項に関し、不正の請託を受けて、財産上の利益を収受し、又はその要求若しくは約束をした者は、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
一 株主総会若しくは種類株主総会、創立総会若しくは種類創立総会、社債権者集会又は債権者集会における発言又は議決権の行使
二 第二百十条若しくは第二百四十七条、第二百九十七条第一項若しくは第四項、第三百三条第一項若しくは第二項、第三百四条、第三百五条第一項若しくは第三百六条第一項若しくは第二項(これらの規定を第三百二十五条において準用する場合を含む。)、第三百五十八条第一項、第三百六十条第一項若しくは第二項(これらの規定を第四百八十二条第四項において準用する場合を含む。)、第四百二十二条第一項若しくは第二項、第四百二十六条第七項、第四百三十三条第一項若しくは第四百七十九条第二項に規定する株主の権利の行使、第五百十一条第一項若しくは第五百二十二条第一項に規定する株主若しくは債権者の権利の行使又は第五百四十七条第一項若しくは第三項に規定する債権者の権利の行使
三 社債の総額(償還済みの額を除く。)の十分の一以上に当たる社債を有する社債権者の権利の行使
四 第八百二十八条第一項、第八百二十九条から第八百三十一条まで、第八百三十三条第一項、第八百四十七条第三項若しくは第五項、第八百四十七条の二第六項若しくは第八項、第八百四十七条の三第七項若しくは第九項、第八百五十三条、第八百五十四条又は第八百五十八条に規定する訴えの提起(株主等(第八百四十七条の四第二項に規定する株主等をいう。次号において同じ。)、株式会社の債権者又は新株予約権若しくは新株予約権付社債を有する者がするものに限る。)
五 第八百四十九条第一項の規定による株主等の訴訟参加
2 前項の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者も、同項と同様とする。
(没収及び追徴)
第九百六十九条 第九百六十七条第一項又は前条第一項の場合において、犯人の収受した利益は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
(株主等の権利の行使に関する利益供与の罪)
第九百七十条 第九百六十条第一項第三号から第六号までに掲げる者又はその他の株式会社の使用人が、株主の権利、当該株式会社に係る適格旧株主(第八百四十七条の二第九項に規定する適格旧株主をいう。第三項において同じ。)の権利又は当該株式会社の最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。第三項において同じ。)の株主の権利の行使に関し、当該株式会社又はその子会社の計算において財産上の利益を供与したときは、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2 情を知って、前項の利益の供与を受け、又は第三者にこれを供与させた者も、同項と同様とする。
3 株主の権利、株式会社に係る適格旧株主の権利又は株式会社の最終完全親会社等の株主の権利の行使に関し、当該株式会社又はその子会社の計算において第一項の利益を自己又は第三者に供与することを同項に規定する者に要求した者も、同項と同様とする。
4 前二項の罪を犯した者が、その実行について第一項に規定する者に対し威迫の行為をしたときは、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する。
5 前三項の罪を犯した者には、情状により、懲役及び罰金を併科することができる。
6 第一項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
(国外犯)
第九百七十一条 第九百六十条から第九百六十三条まで、第九百六十五条、第九百六十六条、第九百六十七条第一項、第九百六十八条第一項及び前条第一項の罪は、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
2 第九百六十七条第二項、第九百六十八条第二項及び前条第二項から第四項までの罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。
(法人における罰則の適用)
第九百七十二条 第九百六十条、第九百六十一条、第九百六十三条から第九百六十六条まで、第九百六十七条第一項又は第九百七十条第一項に規定する者が法人であるときは、これらの規定及び第九百六十二条の規定は、その行為をした取締役、執行役その他業務を執行する役員又は支配人に対してそれぞれ適用する。
(業務停止命令違反の罪)
第九百七十三条 第九百五十四条の規定による電子公告調査(第九百四十二条第一項に規定する電子公告調査をいう。以下同じ。)の業務の全部又は一部の停止の命令に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
(虚偽届出等の罪)
第九百七十四条 次のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第九百五十条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二 第九百五十五条第一項の規定に違反して、調査記録簿等(同項に規定する調査記録簿等をいう。以下この号において同じ。)に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は同項若しくは第九百五十六条第二項の規定に違反して調査記録簿等を保存しなかった者
三 第九百五十八条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
(両罰規定)
第九百七十五条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
(過料に処すべき行為)
第九百七十六条 発起人、設立時取締役、設立時監査役、設立時執行役、取締役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員、監査役、執行役、会計監査人若しくはその職務を行うべき社員、清算人、清算人代理、持分会社の業務を執行する社員、民事保全法第五十六条に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役、執行役、清算人若しくは持分会社の業務を執行する社員の職務を代行する者、第九百六十条第一項第五号に規定する一時取締役、会計参与、監査役、代表取締役、委員、執行役若しくは代表執行役の職務を行うべき者、同条第二項第三号に規定する一時清算人若しくは代表清算人の職務を行うべき者、第九百六十七条第一項第三号に規定する一時会計監査人の職務を行うべき者、検査役、監督委員、調査委員、株主名簿管理人、社債原簿管理人、社債管理者、事務を承継する社債管理者、代表社債権者、決議執行者、外国会社の日本における代表者又は支配人は、次のいずれかに該当する場合には、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。
一 この法律の規定による登記をすることを怠ったとき。
二 この法律の規定による公告若しくは通知をすることを怠ったとき、又は不正の公告若しくは通知をしたとき。
三 この法律の規定による開示をすることを怠ったとき。
四 この法律の規定に違反して、正当な理由がないのに、書類若しくは電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧若しくは謄写又は書類の謄本若しくは抄本の交付、電磁的記録に記録された事項を電磁的方法により提供すること若しくはその事項を記載した書面の交付を拒んだとき。
五 この法律の規定による調査を妨げたとき。
六 官庁、株主総会若しくは種類株主総会、創立総会若しくは種類創立総会、社債権者集会又は債権者集会に対し、虚偽の申述を行い、又は事実を隠蔽したとき。
七 定款、株主名簿、株券喪失登録簿、新株予約権原簿、社債原簿、議事録、財産目録、会計帳簿、貸借対照表、損益計算書、事業報告、事務報告、第四百三十五条第二項若しくは第四百九十四条第一項の附属明細書、会計参与報告、監査報告、会計監査報告、決算報告又は第百二十二条第一項、第百四十九条第一項、第百七十一条の二第一項、第百七十三条の二第一項、第百七十九条の五第一項、第百七十九条の十第一項、第百八十二条の二第一項、第百八十二条の六第一項、第二百五十条第一項、第二百七十条第一項、第六百八十二条第一項、第六百九十五条第一項、第七百八十二条第一項、第七百九十一条第一項、第七百九十四条第一項、第八百一条第一項若しくは第二項、第八百三条第一項、第八百十一条第一項若しくは第八百十五条第一項若しくは第二項の書面若しくは電磁的記録に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、又は虚偽の記載若しくは記録をしたとき。
八 第三十一条第一項の規定、第七十四条第六項、第七十五条第三項、第七十六条第四項、第八十一条第二項若しくは第八十二条第二項(これらの規定を第八十六条において準用する場合を含む。)、第百二十五条第一項、第百七十一条の二第一項、第百七十三条の二第二項、第百七十九条の五第一項、第百七十九条の十第二項、第百八十二条の二第一項、第百八十二条の六第二項、第二百三十一条第一項若しくは第二百五十二条第一項、第三百十条第六項、第三百十一条第三項、第三百十二条第四項、第三百十八条第二項若しくは第三項若しくは第三百十九条第二項(これらの規定を第三百二十五条において準用する場合を含む。)、第三百七十一条第一項(第四百九十条第五項において準用する場合を含む。)、第三百七十八条第一項、第三百九十四条第一項、第三百九十九条の十一第一項、第四百十三条第一項、第四百四十二条第一項若しくは第二項、第四百九十六条第一項、第六百八十四条第一項、第七百三十一条第二項、第七百八十二条第一項、第七百九十一条第二項、第七百九十四条第一項、第八百一条第三項、第八百三条第一項、第八百十一条第二項又は第八百十五条第三項の規定に違反して、帳簿又は書類若しくは電磁的記録を備え置かなかったとき。
九 正当な理由がないのに、株主総会若しくは種類株主総会又は創立総会若しくは種類創立総会において、株主又は設立時株主の求めた事項について説明をしなかったとき。
十 第百三十五条第一項の規定に違反して株式を取得したとき、又は同条第三項の規定に違反して株式の処分をすることを怠ったとき。
十一 第百七十八条第一項又は第二項の規定に違反して、株式の消却をしたとき。
十二 第百九十七条第一項又は第二項の規定に違反して、株式の競売又は売却をしたとき。
十三 株式、新株予約権又は社債の発行の日前に株券、新株予約権証券又は社債券を発行したとき。
十四 第二百十五条第一項、第二百八十八条第一項又は第六百九十六条の規定に違反して、遅滞なく、株券、新株予約権証券又は社債券を発行しなかったとき。
十五 株券、新株予約権証券又は社債券に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をしたとき。
十六 第二百二十五条第四項、第二百二十六条第二項、第二百二十七条又は第二百二十九条第二項の規定に違反して、株券喪失登録を抹消しなかったとき。
十七 第二百三十条第一項の規定に違反して、株主名簿に記載し、又は記録したとき。
十八 第二百九十六条第一項の規定又は第三百七条第一項第一号(第三百二十五条において準用する場合を含む。)若しくは第三百五十九条第一項第一号の規定による裁判所の命令に違反して、株主総会を招集しなかったとき。
十九 第三百三条第一項又は第二項(これらの規定を第三百二十五条において準用する場合を含む。)の規定による請求があった場合において、その請求に係る事項を株主総会又は種類株主総会の目的としなかったとき。
十九の二 第三百三十一条第六項の規定に違反して、社外取締役を監査等委員である取締役の過半数に選任しなかったとき。
二十 第三百三十五条第三項の規定に違反して、社外監査役を監査役の半数以上に選任しなかったとき。
二十一 第三百四十三条第二項(第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)又は第三百四十四条の二第二項(第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定による請求があった場合において、その請求に係る事項を株主総会若しくは種類株主総会の目的とせず、又はその請求に係る議案を株主総会若しくは種類株主総会に提出しなかったとき。
二十二 取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人がこの法律又は定款で定めたその員数を欠くこととなった場合において、その選任(一時会計監査人の職務を行うべき者の選任を含む。)の手続をすることを怠ったとき。
二十三 第三百六十五条第二項(第四百十九条第二項及び第四百八十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、取締役会又は清算人会に報告せず、又は虚偽の報告をしたとき。
二十四 第三百九十条第三項の規定に違反して、常勤の監査役を選定しなかったとき。
二十五 第四百四十五条第三項若しくは第四項の規定に違反して資本準備金若しくは準備金を計上せず、又は第四百四十八条の規定に違反して準備金の額の減少をしたとき。
二十六 第四百四十九条第二項若しくは第五項、第六百二十七条第二項若しくは第五項、第六百三十五条第二項若しくは第五項、第六百七十条第二項若しくは第五項、第七百七十九条第二項若しくは第五項(これらの規定を第七百八十一条第二項において準用する場合を含む。)、第七百八十九条第二項若しくは第五項(これらの規定を第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)、第七百九十九条第二項若しくは第五項(これらの規定を第八百二条第二項において準用する場合を含む。)、第八百十条第二項若しくは第五項(これらの規定を第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)又は第八百二十条第一項若しくは第二項の規定に違反して、資本金若しくは準備金の額の減少、持分の払戻し、持分会社の財産の処分、組織変更、吸収合併、新設合併、吸収分割、新設分割、株式交換、株式移転又は外国会社の日本における代表者の全員の退任をしたとき。
二十七 第四百八十四条第一項若しくは第六百五十六条第一項の規定に違反して破産手続開始の申立てを怠ったとき、又は第五百十一条第二項の規定に違反して特別清算開始の申立てをすることを怠ったとき。
二十八 清算の結了を遅延させる目的で、第四百九十九条第一項、第六百六十条第一項又は第六百七十条第二項の期間を不当に定めたとき。
二十九 第五百条第一項、第五百三十七条第一項又は第六百六十一条第一項の規定に違反して、債務の弁済をしたとき。
三十 第五百二条又は第六百六十四条の規定に違反して、清算株式会社又は清算持分会社の財産を分配したとき。
三十一 第五百三十五条第一項又は第五百三十六条第一項の規定に違反したとき。
三十二 第五百四十条第一項若しくは第二項又は第五百四十二条第一項若しくは第二項の規定による保全処分に違反したとき。
三十三 第七百二条の規定に違反して社債を発行し、又は第七百十四条第一項の規定に違反して事務を承継する社債管理者を定めなかったとき。
三十四 第八百二十七条第一項の規定による裁判所の命令に違反したとき。
三十五 第九百四十一条の規定に違反して、電子公告調査を求めなかったとき。
第九百七十七条 次のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一 第九百四十六条第三項の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二 第九百五十一条第一項の規定に違反して、財務諸表等(同項に規定する財務諸表等をいう。以下同じ。)を備え置かず、又は財務諸表等に記載し、若しくは記録すべき事項を記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をした者
三 正当な理由がないのに、第九百五十一条第二項各号又は第九百五十五条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者
第九百七十八条 次のいずれかに該当する者は、百万円以下の過料に処する。
一 第六条第三項の規定に違反して、他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字をその商号中に用いた者
二 第七条の規定に違反して、会社であると誤認されるおそれのある文字をその名称又は商号中に使用した者
三 第八条第一項の規定に違反して、他の会社(外国会社を含む。)であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用した者
第九百七十九条 会社の成立前に当該会社の名義を使用して事業をした者は、会社の設立の登録免許税の額に相当する過料に処する。
2 第八百十八条第一項又は第八百二十一条第一項の規定に違反して取引をした者も、前項と同様とする。