租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)
最終更新:平成十九年法律第六号
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租税特別措置法(非居住者、外国法人関連部分)
昭和三十二年三月三十一日法律第二十六号
第二章 所得税法の特例
第一節 利子所得及び配当所得
(振替国債の利子の課税の特例)
第五条の二非居住者又は外国法人でその有する次の各号に掲げるものの区分に応じ当該各号に定める要件を満たすものが、特定振替機関、特定口座管理機関若しくは特定間接口座管理機関(以下この条において「特定振替機関等」という。)又は適格外国仲介業者から開設を受けている口座において当該特定振替機関等の国内にある営業所若しくは事務所(郵便局を含む。以下この条において「営業所等」という。)又は当該適格外国仲介業者の特定国外営業所等を通じて振替記載等を受けている社債等の振替に関する法律第八十八条に規定する振替国債(同法第九十条第三項に規定する分離利息振替国債を除く。以下この条において「振替国債」という。)又は同法第百十三条において準用する同法第六十六条の規定により同法の規定の適用を受けるものとされる地方債(以下この条において「振替地方債」という。)につきその利子(第八条第一項又は第二項の規定の適用があるものを除く。)の支払を受ける場合には、その支払を受ける利子(その者が当該振替国債又は当該振替地方債を引き続き所有していた期間(当該振替国債又は当該振替地方債につき引き続き振替記載等を受けていた期間に限る。以下この条において「所有期間」という。)に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する部分に限る。)については、所得税を課さない。
一振替国債 次に掲げる要件
イ当該非居住者又は外国法人が、当該振替国債の利子につき最初にこの項の規定の適用を受けようとする際、その旨、その者の氏名又は名称及び住所(国内に居所を有する非居住者その他の財務省令で定める者にあつては、財務省令で定める場所。以下この条において同じ。)その他の財務省令で定める事項を記載した書類(以下この条において「振替国債非課税適用申告書」という。)を、当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が特定口座管理機関である場合には当該特定振替機関等及び特定振替機関とし、当該特定振替機関等が特定間接口座管理機関である場合には当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が他の特定間接口座管理機関から当該振替国債の振替記載等を受ける場合には、当該特定振替機関等及び当該振替国債の振替記載等に係る他の特定間接口座管理機関)及び当該振替国債の振替記載等に係る特定口座管理機関並びに特定振替機関とする。以下この号において同じ。)を経由し、又は当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関から当該振替国債の振替記載等を受ける場合には、当該適格外国仲介業者及び当該振替国債の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関)及び当該振替国債の振替記載等に係る外国間接口座管理機関。ロにおいて同じ。)及び当該振替国債の振替記載等に係る特定振替機関等を経由して当該利子に係る所得税法第十七条の規定による納税地の所轄税務署長に提出していること。
ロ当該非居住者又は外国法人が、当該振替国債の利子の支払を受けるべき日の前日までに、その者の当該振替国債に係る所有期間その他の財務省令で定める事項を記載した書類(第八項及び第十七項において「振替国債所有期間明細書」という。)を、当該特定振替機関等を経由し、又は当該適格外国仲介業者及び当該振替国債の振替記載等に係る特定振替機関等を経由してイに規定する税務署長に提出していること。
二振替地方債 次に掲げる要件
イ当該非居住者又は外国法人が、当該振替地方債の利子につき最初にこの項の規定の適用を受けようとする際、その旨、その者の氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を記載した書類(以下この条において「振替地方債非課税適用申告書」という。)を、当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が特定口座管理機関である場合には当該特定振替機関等及び特定振替機関とし、当該特定振替機関等が特定間接口座管理機関である場合には当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が他の特定間接口座管理機関から当該振替地方債の振替記載等を受ける場合には、当該特定振替機関等及び当該振替地方債の振替記載等に係る他の特定間接口座管理機関)及び当該振替地方債の振替記載等に係る特定口座管理機関並びに特定振替機関とする。以下この号において同じ。)及び当該利子の支払をする者を経由し、又は当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関から当該振替地方債の振替記載等を受ける場合には、当該適格外国仲介業者及び当該振替地方債の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関)及び当該振替地方債の振替記載等に係る外国間接口座管理機関。ロにおいて同じ。)及び当該振替地方債の振替記載等に係る特定振替機関等並びに当該利子の支払をする者を経由して当該利子に係る所得税法第十七条の規定による納税地の所轄税務署長に提出していること。
ロ当該非居住者又は外国法人が、当該振替地方債の利子の支払を受けるべき日の前日までに、その者の当該振替地方債に係る所有期間その他の財務省令で定める事項を記載した書類(第八項及び第十七項において「振替地方債所有期間明細書」という。)を、当該特定振替機関等及び当該利子の支払をする者を経由し、又は当該適格外国仲介業者及び当該振替地方債の振替記載等に係る特定振替機関等並びに当該利子の支払をする者を経由してイに規定する税務署長に提出していること。
2前項の規定は、外国投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第二十二項に規定する外国投資信託をいう。以下この項において同じ。)の受託者である非居住者又は外国法人が当該外国投資信託の信託財産につき支払を受ける振替国債及び振替地方債の利子については、当該外国投資信託が次に掲げる要件を満たすもの(第九項において「適格外国証券投資信託」という。)である場合に限り、適用する。
一当該外国投資信託が証券投資信託又は公社債等運用投資信託に該当すること。
二当該外国投資信託の設定に係る受益権の募集が、国外において、金融商品取引法第二条第三項に規定する取得勧誘のうち同項第一号に掲げる場合に該当するものに相当するものにより行われたものであり、かつ、当該外国投資信託の目論見書その他これに類する書類にその取得勧誘が同号に掲げる場合に該当するものに相当するものである旨の記載がなされて行われていること。
三当該外国投資信託の設定に係る受益権の募集が国内で行われていないこと。
3第一項の規定は、国内に恒久的施設を有する非居住者が支払を受ける振替国債及び振替地方債の利子でその者の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、適用しない。この場合において、当該非居住者が同項各号に定める要件を満たしているときは、当該支払を受ける利子(所有期間に対応する部分の額として政令で定めるところにより計算した金額に相当する部分に限る。)については、所得税法第二百十二条の規定は、適用しない。
4第一項及び前項の規定の適用がある場合における第三条及び第三条の二の規定の適用については、第三条第一項中「政令で定めるものを除く。以下この条及び次条」とあるのは「第五条の二第三項後段の規定の適用があるものを除く。以下この条」と、同条第三項中「受けるべき利子等の」とあるのは「受けるべき利子等(第五条の二第一項の規定の適用を受けるものを除く。以下この項において同じ。)の」と、第三条の二中「内国法人又は国内に恒久的施設を有する外国法人」とあるのは「非居住者又は外国法人」と、「支払うべき利子等」とあるのは「支払うべき第五条の二第一項又は第三項後段の規定の適用を受ける利子」と、「当該利子等」とあるのは「当該利子」とする。
5この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一特定振替機関社債等の振替に関する法律第二条第二項に規定する振替機関(同法第四十八条の規定により振替機関とみなされる者を含む。)のうち、同法第十三条の規定に基づき国債を取り扱うことについて国から同意を得た者又は同条の規定に基づき地方債を取り扱うことについて当該地方債の発行者から同意を得た者をいう。
二特定口座管理機関社債等の振替に関する法律第二条第四項に規定する口座管理機関(次号及び第七号において「口座管理機関」という。)のうち、特定振替機関が同法第十二条第一項の規定により口座を開設した者をいう。
三特定間接口座管理機関 口座管理機関のうち、次のいずれかに該当するもの(外国間接口座管理機関に該当する者を除く。)をいう。
イ特定口座管理機関が社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
ロイ又はハの規定により特定間接口座管理機関に該当するものが社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
ハロの規定により特定間接口座管理機関に該当するものが社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
四適格外国仲介業者外国間接口座管理機関又は外国再間接口座管理機関のうち、所得税法第百六十二条に規定する条約(租税の賦課及び徴収に関する情報を相互に提供することを定める規定を有するものに限る。)の我が国以外の締約国(次号において「条約相手国」という。)に本店又は主たる事務所を有する者として政令で定めるところにより、振替国債にあつては第一項第一号イに規定する税務署長の承認、振替地方債にあつては同項第二号イに規定する税務署長の承認を受けた者をいう。
五特定国外営業所等適格外国仲介業者の営業所又は事務所のうち、条約相手国に所在するものをいう。
六振替記載等社債等の振替に関する法律に定めるところにより行われる同法の振替口座簿への記載又は記録をいう。
七外国再間接口座管理機関 口座管理機関(社債等の振替に関する法律第四十四条第一項第十四号に掲げる者に該当するものに限るものとし、内国法人を除く。次号において「外国口座管理機関」という。)のうち、次のいずれかに該当するものをいう
イ外国間接口座管理機関が社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
ロイ又はハの規定により外国再間接口座管理機関に該当するものが社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
ハロの規定により外国再間接口座管理機関に該当するものが社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者
八外国間接口座管理機関外国口座管理機関のうち、特定口座管理機関又は特定間接口座管理機関が社債等の振替に関する法律第四十四条第一項の規定により口座を開設した者をいう。
6税務署長は、前項第四号の承認の申請があつた場合において、その申請を行つた者につき次の各号のいずれかに該当する事実があるときは、その申請を却下することができる。
一その申請を行う場合に必要となる書類に不備又は不実の記載があると認められることその他当該申請が前項第四号に規定する政令で定めるところに従つて行われていないと認められること。
二その者につき現に国税の滞納があり、かつ、その滞納税額の徴収が著しく困難であること。
三その者が第十三項に規定する帳簿の備付け、記録若しくは保存を行うこと又は第十四項に規定する通知を行うことが困難と認められる相当の理由があること。
7税務署長は、第五項第四号の承認を受けた者について前項各号のいずれかに該当する事実が生じたと認めるときは、政令で定めるところにより、その承認を取り消すことができる。
8第一項第一号又は第二号の場合において、振替国債非課税適用申告書若しくは振替国債所有期間明細書が同項第一号イに規定する税務署長に提出されたとき又は振替地方債非課税適用申告書若しくは振替地方債所有期間明細書が同項第二号イに規定する税務署長に提出されたときは、当該振替国債非課税適用申告書若しくは振替国債所有期間明細書又は当該振替地方債非課税適用申告書若しくは振替地方債所有期間明細書の提出をした者からその提出の際に経由すべき特定振替機関等の営業所等又は適格外国仲介業者の特定国外営業所等が受け取つた時にこれらの税務署長に提出があつたものとみなす。
9振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出する者は、その提出の際、当該振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出する特定振替機関等の営業所等の長又は適格外国仲介業者の特定国外営業所等の長にその者の外国人登録証明書、法人の登記事項証明書その他の政令で定める書類を提示しなければならないものとし、当該特定振替機関等の営業所等の長又は適格外国仲介業者の特定国外営業所等の長は、当該振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書に記載されている氏名又は名称及び住所(第二項の規定の適用がある場合にあつては、氏名又は名称及び住所並びに適格外国証券投資信託の名称)を当該書類により確認しなければならないものとする。
10振替国債非課税適用申告書を提出した者が、その提出後、当該振替国債非課税適用申告書に記載した氏名若しくは名称又は住所の変更をした場合には、その者は、その変更をした日以後最初に当該振替国債非課税適用申告書を提出した特定振替機関等又は適格外国仲介業者から振替記載等を受けている振替国債の利子の支払を受けるべき日の前日までに、その変更をした後のその者の氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が特定口座管理機関である場合には当該特定振替機関等及び特定振替機関とし、当該特定振替機関等が特定間接口座管理機関である場合には当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が他の特定間接口座管理機関から当該振替国債の振替記載等を受ける場合には、当該特定振替機関等及び当該振替国債の振替記載等に係る他の特定間接口座管理機関)及び当該振替国債の振替記載等に係る特定口座管理機関並びに特定振替機関とする。以下この項において同じ。)を経由し、又は当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関から当該振替国債の振替記載等を受ける場合には、当該適格外国仲介業者及び当該振替国債の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関)及び当該振替国債の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)及び当該振替国債の振替記載等に係る特定振替機関等を経由して第一項第一号イに規定する税務署長に提出しなければならない。この場合において、当該申告書を提出しなかつたときは、その該当することとなつた日以後に支払を受ける当該振替国債の利子については、同項の規定は、適用しない。
11振替地方債非課税適用申告書を提出した者が、その提出後、当該振替地方債非課税適用申告書に記載した氏名若しくは名称又は住所の変更をした場合には、その者は、その変更をした日以後最初に当該振替地方債非課税適用申告書を提出した特定振替機関等又は適格外国仲介業者から振替記載等を受けている振替地方債の利子の支払を受けるべき日の前日までに、その変更をした後のその者の氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を記載した申告書を、当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が特定口座管理機関である場合には当該特定振替機関等及び特定振替機関とし、当該特定振替機関等が特定間接口座管理機関である場合には当該特定振替機関等(当該特定振替機関等が他の特定間接口座管理機関から当該振替地方債の振替記載等を受ける場合には、当該特定振替機関等及び当該振替地方債の振替記載等に係る他の特定間接口座管理機関)及び当該振替地方債の振替記載等に係る特定口座管理機関並びに特定振替機関とする。以下この項において同じ。)及び当該利子の支払をする者を経由し、又は当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該適格外国仲介業者(当該適格外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関から当該振替地方債の振替記載等を受ける場合には、当該適格外国仲介業者及び当該振替地方債の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関)及び当該振替地方債の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)及び当該振替地方債の振替記載等に係る特定振替機関等並びに当該利子の支払をする者を経由して第一項第二号イに規定する税務署長に提出しなければならない。この場合において、当該申告書を提出しなかつたときは、その該当することとなつた日以後に支払を受ける当該振替地方債の利子については、同項の規定は、適用しない。
12第八項及び第九項の規定は、前二項に規定する申告書を提出する者がこれらの申告書を提出する場合について準用する。この場合において、第八項中「第一項第一号又は第二号」とあるのは「第十項又は第十一項」と、「振替国債非課税適用申告書若しくは振替国債所有期間明細書が同項第一号イ」とあるのは「第十項に規定する申告書が第一項第一号イ」と、「振替地方債非課税適用申告書若しくは振替地方債所有期間明細書が同項第二号イ」とあるのは「第十一項に規定する申告書が第一項第二号イ」と、「当該振替国債非課税適用申告書若しくは振替国債所有期間明細書又は当該振替地方債非課税適用申告書若しくは振替地方債所有期間明細書」とあるのは「これらの申告書」と、第九項中「振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出する者」とあるのは「次項又は第十一項に規定する申告書を提出する者」と、「当該振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書」とあるのは「これらの申告書」と、「氏名」とあるのは「変更後の氏名」と読み替えるものとする。
13特定振替機関等及び適格外国仲介業者は、振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出した者が当該特定振替機関等又は当該適格外国仲介業者から振替記載等を受けた振替国債又は振替地方債につき帳簿を備え、当該振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出した者の各人別に、政令で定めるところにより、当該振替国債又は振替地方債につき振替記載等がされた日その他の財務省令で定める事項を記載し、又は記録しなければならない。
14適格外国仲介業者は、振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出した者の各人別に、政令で定めるところにより、当該振替国債非課税適用申告書又は振替地方債非課税適用申告書を提出した者が当該適格外国仲介業者から振替記載等を受けた振替国債又は振替地方債につき振替記載等がされた日その他の財務省令で定める事項を当該適格外国仲介業者が当該振替国債又は振替地方債の振替記載等を受けた特定振替機関等(当該適格外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該振替国債又は振替地方債の振替記載等に係る外国間接口座管理機関が当該振替国債又は振替地方債の振替記載等を受けた特定振替機関等)に対し書面による方法その他政令で定める方法により通知しなければならない。この場合において、当該特定振替機関等は、当該振替国債又は振替地方債につき帳簿を備え、当該各人別に、政令で定めるところにより、これらの事項を記載し、又は記録しなければならない。
15非居住者又は外国法人がその利子の計算期間の中途において取得をした振替国債で次に掲げる要件(当該非居住者又は外国法人が当該振替国債の振替記載等を受けた特定振替機関等(当該振替国債が適格外国仲介業者から振替記載等を受けたものである場合には、当該振替国債に係る当該適格外国仲介業者の前項に規定する特定振替機関等。以下この項において同じ。)が当該振替国債につきその取得前の所有者(以下この項において「前所有者」という。)が振替記載等を受けた特定振替機関等である場合には、第一号及び第二号に掲げる要件)を満たしているもの(以下この項において「通算対象国債」という。)については、その者の当該通算対象国債に係る所有期間には当該通算対象国債の前所有者の当該通算対象国債に係る所有期間を含むものとする。
一非居住者、外国法人、所得税法別表第一第一号に掲げる内国法人若しくは同法第十一条第三項に規定する公益信託若しくは加入者保護信託(以下この号及び次項第一号において「公益信託等」という。)の受託者又は第八条第一項に規定する金融機関(内国法人に限る。)、同条第二項に規定する金融商品取引業者等(内国法人に限る。)若しくは同条第三項に規定する内国法人により所有されていた振替国債(非居住者又は外国法人により所有されていた振替国債については政令で定めるものに限るものとし、公益信託等の受託者により所有されていた振替国債については当該公益信託等の信託財産に属していたものに限る。)で、その取得の直前においてこれらの者が振替記載等を受けていたものであること。
二当該非居住者又は外国法人がその取得後引き続き振替記載等を受けている振替国債であること。
三当該非居住者又は外国法人が当該振替国債の振替記載等を受けた特定振替機関等が、当該振替国債の前所有者が当該振替国債の振替記載等を受けた特定振替機関等から当該前所有者の当該振替国債に係る所有期間その他の財務省令で定める事項につき書面による方法その他政令で定める方法により通知を受けていること。
16非居住者又は外国法人がその利子の計算期間の中途において取得をした振替地方債で次に掲げる要件(当該非居住者又は外国法人が当該振替地方債の振替記載等を受けた特定振替機関等(当該振替地方債が適格外国仲介業者から振替記載等を受けたものである場合には、当該振替地方債に係る当該適格外国仲介業者の第十四項に規定する特定振替機関等。以下この項において同じ。)が当該振替地方債につきその取得前の所有者(以下この項において「前所有者」という。)が振替記載等を受けた特定振替機関等である場合には、第一号及び第二号に掲げる要件)を満たしているもの(以下この項において「通算対象地方債」という。)については、その者の当該通算対象地方債に係る所有期間には当該通算対象地方債の前所有者の当該通算対象地方債に係る所有期間を含むものとする。
一非居住者、外国法人、所得税法別表第一第一号に掲げる内国法人若しくは公益信託等の受託者又は第八条第一項に規定する金融機関(内国法人に限る。)、同条第二項に規定する金融商品取引業者等(内国法人に限る。)若しくは同条第三項に規定する内国法人により所有されていた振替地方債(非居住者又は外国法人により所有されていた振替地方債については政令で定めるものに限るものとし、公益信託等の受託者により所有されていた振替地方債については当該公益信託等の信託財産に属していたものに限る。)で、その取得の直前においてこれらの者が振替記載等を受けていたものであること。
二当該非居住者又は外国法人がその取得後引き続き振替記載等を受けている振替地方債であること。
三当該非居住者又は外国法人が当該振替地方債の振替記載等を受けた特定振替機関等が、当該振替地方債の前所有者が当該振替地方債の振替記載等を受けた特定振替機関等から当該前所有者の当該振替地方債に係る所有期間その他の財務省令で定める事項につき書面による方法その他政令で定める方法により通知を受けていること。
17特定振替機関等による振替国債非課税適用申告書若しくは振替国債所有期間明細書又は振替地方債非課税適用申告書若しくは振替地方債所有期間明細書の提出の特例、第十五項第三号又は前項第三号の通知に係る書面等の保存に関する事項その他第一項から第四項まで及び第六項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(民間国外債等の利子の課税の特例)
第六条内国法人は、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された民間国外債(内国法人が国外において発行した債券で、その利子の支払が国外において行われるものをいう。第十一項において同じ。)のうち同項に規定する指定民間国外債以外のもの(以下この条において「一般民間国外債」という。)につき支払を受けるべき利子(第三条の三第二項又は第六項の規定の適用があるものを除く。)について所得税を納める義務があるものとし、その支払を受けるべき金額に対し百分の十五の税率を適用して所得税を課する。
2平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行した一般民間国外債につき、居住者又は内国法人に対しその利子(第三条の三第三項又は第六項の規定の適用があるものを除く。)の支払をする者は、その支払の際、その支払をする金額に百分の十五の税率を乗じて計算した金額の所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月末日までに、これを国に納付しなければならない。
3前項の規定により徴収して納付すべき所得税は、所得税法第二条第一項第四十五号に規定する源泉徴収に係る所得税とみなして、同法、国税通則法及び国税徴収法の規定を適用する。この場合において、第一項に規定する一般民間国外債につき支払を受けるべき利子の支払を受けるべき者が内国法人であるときは、当該内国法人に対する法人税法の規定の適用については、同法第六十八条第一項、第八十一条の十四第一項及び第百条第一項中「又は賞金」とあるのは「若しくは賞金又は租税特別措置法第六条第一項(民間国外債等の利子の課税の特例)に規定する一般民間国外債につき支払を受けるべき利子」と、「同法」とあるのは「所得税法又は租税特別措置法」とする。
4非居住者又は外国法人が、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された一般民間国外債の利子の支払を受ける場合において、その支払を受けるべき利子につきこの項の規定の適用を受けようとする旨、その者の氏名又は名称及び国外にある住所若しくは居所又は本店若しくは主たる事務所の所在地その他財務省令で定める事項を記載した申告書(以下この条において「非課税適用申告書」という。)を、その支払を受ける際、その利子の支払をする者(当該利子の支払が支払の取扱者で政令で定めるもの(以下この項、第七項及び第十一項において「支払の取扱者」という。)を通じて行われる場合には、当該支払の取扱者及び利子の支払をする者)を経由してその支払をする者の当該利子に係る所得税法第十七条の規定による納税地(同法第十八条第二項の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地)の所轄税務署長に提出したときは、その支払を受ける利子については、所得税を課さない。ただし、当該利子のうち、国内に恒久的施設を有する非居住者が支払を受けるものでその者の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
5所得税法第二百十二条の規定は、前項ただし書に規定する利子については、適用しない。
6第四項の場合において、非課税適用申告書が同項に規定する税務署長に提出されたときは、同項に規定する利子の支払をする者においてその受理がされた時にその提出があつたものとみなす。
7非居住者又は外国法人が、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された一般民間国外債のうち特定民間国外債であつて支払の取扱者に政令で定めるところにより保管の委託をしているものにつきその利子の支払を受ける場合において、当該保管の委託を受けている支払の取扱者(以下この項において「保管支払取扱者」という。)で当該特定民間国外債の利子の受領の媒介、取次ぎ又は代理(以下この項において「媒介等」という。)をするものが、その媒介等に基づきその利子の交付を受けるときまでに、その利子(第三条の三第三項又は第六項の規定の適用があるものを除く。以下この項において同じ。)の支払を受けるべき者につき次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める事項その他財務省令で定める事項(以下この項及び第十四項において「利子受領者情報」という。)をその利子の支払をする者に対し(その利子の交付が、当該保管支払取扱者が保管の再委託をしている他の支払の取扱者を通じて行われる場合には、当該他の支払の取扱者を経由してその利子の支払をする者に対し)通知をし、かつ、その利子の支払をする者が、その利子の支払を行う際その利子の支払を受けるべき者に関する事項その他の財務省令で定める事項を記載した書類(当該保管支払取扱者から通知をされた利子受領者情報に基づき記載されたものに限る。第九項及び第十四項において「利子受領者確認書」という。)を作成し、これをその支払をする者の当該利子に係る所得税法第十七条の規定による納税地(同法第十八条第二項の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地)の所轄税務署長に提出したときは、当該非居住者又は外国法人は、その支払を受けるべき利子につき第四項の規定による非課税適用申告書の提出をしたものとみなす。
一当該利子の支払を受けるべき者がすべて非居住者又は外国法人である場合その旨
二当該利子の支払を受けるべき者に居住者又は内国法人が含まれている場合当該利子の支払を受けるべき者のうち非居住者及び外国法人がその支払を受けるべき金額の合計額
8第四項本文及び前二項の規定は、金融機関又は金融商品取引業者で政令で定めるもの(内国法人に限る。次項において「国内金融機関等」という。)が平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された一般民間国外債の利子(第三条の三第二項又は第六項の規定の適用があるものを除く。)の支払を受ける場合について準用する。この場合において、第四項本文中「氏名又は名称及び国外にある住所若しくは居所又は本店若しくは主たる事務所」とあるのは「名称及び本店又は主たる事務所」と、前項第一号中「非居住者又は外国法人」とあるのは「非居住者若しくは外国法人又は次項に規定する国内金融機関等」と、同項第二号中「内国法人」とあるのは「内国法人(次項に規定する国内金融機関等を除く。)」と、「外国法人」とあるのは「外国法人並びに同項に規定する国内金融機関等」と読み替えるものとする。
9第七項に規定する特定民間国外債とは、次に掲げる要件を満たしている一般民間国外債をいう。
一当該一般民間国外債の発行をする者が締結する引受契約等(債券の発行に係る引受け、募集又は売出しの取扱いその他これらに準ずるもの(以下この号において「引受け等」という。)に関する契約をいう。)に、当該一般民間国外債の引受け等を行う者は、当該一般民間国外債を居住者及び内国法人(国内金融機関等を除く。)に対して当該引受契約等に基づく募集又は売出し、募集又は売出しの取扱いその他これらに準ずるものにより取得させ、又は売り付けてはならない旨の定めがあること。
二当該一般民間国外債の券面及びその発行に係る目論見書に、居住者又は内国法人が当該一般民間国外債の利子の支払を受ける場合(国内金融機関等については、前項において準用する第四項本文及び第六項の規定によりその者による非課税適用申告書の提出がある場合又は前項において準用する第七項の規定により当該一般民間国外債の利子の支払をする者による利子受領者確認書の提出がある場合を除く。)には、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じそれぞれイ又はロに定める金額に係る利子について所得税が課される旨の記載があること。
イ居住者又は内国法人が支払を受ける場合(ロに掲げる場合を除く。)その支払を受けるべき金額
ロ第三条の三第六項に規定する公共法人等又は金融機関若しくは金融商品取引業者等が同項に規定する国内における支払の取扱者を通じて支払を受ける場合(これらの者による同項に規定する申告書の提出がある場合に限る。)その支払を受けるべき金額から同項に規定する政令で定める金額を控除した金額
10非居住者又は外国法人が、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された指定民間国外債につき支払を受ける利子については、所得税を課さない。ただし、当該利子のうち、国内に恒久的施設を有する非居住者が支払を受けるものでその者の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
11前項に規定する指定民間国外債とは、その国の法令又は慣行により利子の支払の取扱者がその支払を受ける者に関する情報の開示をすることができない国であつてその開示をすることができないことについて国際的にも容認されていると認められるもののうち政令で定める国(以下この項において「指定国」という。)において発行された民間国外債であつて、その利子の支払が当該指定国において行われることその他の政令で定める要件を満たしているものをいう。
12所得税法第二百十二条の規定は、第十項ただし書に規定する利子については、適用しない。
13前各項の規定は、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された外貨債(外貨公債の発行に関する法律(昭和三十八年法律第六十三号)第二条第一項及び第四条に規定する外貨債のうち、国外において発行されたものでその利子の支払が国外において行われるものに限る。)の利子について準用する。この場合において、第三項中「第六条第一項(民間国外債等の利子の課税の特例)」とあるのは、「第六条第十三項(外貨債の利子の課税の特例)において準用する同条第一項」と読み替えるものとする。
14第三項に定めるもののほか、非課税適用申告書に記載された事項の確認のための手続その他の非課税適用申告書の提出に関する事項、利子受領者情報の通知並びにその通知に係る情報の保存及び管理に関する事項、利子受領者情報の通知があつた場合において当該利子受領者情報に変更がないときにおけるその通知の省略の特例、利子受領者確認書の提出に関する事項、一般民間国外債の利子につき第二項の規定により所得税を徴収された者が確定申告書の提出をする場合に添付すべき書類に関する事項その他第一項、第二項及び第四項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特別国際金融取引勘定において経理された預金等の利子の非課税)
第七条外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第二十一条第三項に規定する金融機関が、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に、外国法人で同項に規定する非居住者であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものから預入を受け、又は借り入れる預金又は借入金で同項に規定する特別国際金融取引勘定(以下この条において「特別国際金融取引勘定」という。)において経理したものにつき、当該外国法人に対して支払う利子については、所得税を課さない。ただし、同法第二十一条第四項の規定に基づき定められた政令の規定のうち特別国際金融取引勘定の経理に関する事項に係るものに違反する事実が生じた場合の当該利子で当該事実が生じた日の属する計算期間に係るものについては、この限りでない。
第四節の二 居住者の特定外国子会社等に係る所得等の課税の特例
第一款 居住者の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例
(居住者に係る特定外国子会社等の留保金額の総収入金額算入)
第四十条の四次に掲げる居住者に係る外国関係会社のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が、昭和五十三年四月一日以後に開始する各事業年度(第二条第二項第十九号に規定する事業年度をいう。以下この条において同じ。)において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項及び次項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には、その適用対象留保金額のうちその者の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、その者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分のその者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
一その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の五以上である居住者
イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合
ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合
ハ議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が百分の五以上である一の同族株主グループに属する居住者(前号に掲げる居住者を除く。)
2前項及びこの項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一外国関係会社 外国法人で、その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある非居住者をいう。以下この号において同じ。)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合(当該外国法人が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合)が百分の五十を超えるものをいう。
イ議決権の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の議決権の総数のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の議決権の数の合計数の占める割合
ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の合計額の占める割合
ハ議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二未処分所得の金額特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
三直接及び間接保有の株式等の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう
四直接及び間接保有の議決権の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の議決権の数及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の議決権の数の合計数をいう。
五直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額及び他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額として政令で定めるものの合計額をいう。
六同族株主グループ外国関係会社の株式等を直接又は間接に保有する者のうち、一の居住者又は内国法人及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう。
3第一項各号に掲げる居住者に係る特定外国子会社等(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国子会社等の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、第一項各号に掲げる居住者に係る前項に規定する特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第一項各号に掲げる居住者、当該特定外国子会社等に係る第六十六条の六第一項各号に掲げる内国法人、当該特定外国子会社等に係る第六十八条の九十第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5第一項各号に掲げる居住者は、その者に係る特定外国子会社等の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の確定申告書に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
7居住者が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び前項を除く。)から第四十条の六までの規定を適用する。
8法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第四十条の五その年分以前の各年分の所得税について前条第一項の規定の適用を受ける居住者に係る特定外国子会社等につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該居住者に係る同条第二項第一号に規定する外国関係会社(当該特定外国子会社等から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係会社のうち政令で定めるものに限る。以下この条において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合において、これらの号に規定する金額のうちに、その者に係る課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「課税済配当等の額」という。)が含まれているときは、その課税済配当等の額に相当する金額は、政令で定めるところにより、その者のこれらの事実の生じた日の属する年分の特定外国子会社等又は外国関係会社から受ける剰余金の配当等の額(所得税法第二十五条第一項の規定により当該特定外国子会社等又は当該外国関係会社からの剰余金の配当等とみなされるものの金額を含む。以下この条及び次条において「配当等の額」という。)に係る配当所得の金額又は前条第一項の規定によりその総収入金額に算入されることとなる課税対象留保金額に係る雑所得の金額の計算上控除する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額(第二条第二項第二十号に規定する利益積立金額をいう。次号において同じ。)に相当する金額
三当該居住者に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
四当該居住者に対する収益の分配の支払その支払う収益の分配の額
2前項に規定する居住者のその年の前年以前三年内の各年において、課税済配当等の額に相当する金額のうち、同項の規定による控除をしてもなお控除しきれない金額(この項の規定により前年以前の各年において控除されたものを除く。以下この項において「控除未済配当等の額」という。)がある場合には、当該控除未済配当等の額は、政令で定めるところにより、その者のその年分の特定外国子会社等又は外国関係会社から受ける配当等の額に係る配当所得の金額又は前条第一項の規定によりその総収入金額に算入されることとなる課税対象留保金額に係る雑所得の金額の計算上控除する。
3第一項又は前項の規定は、第一項に規定する年分の確定申告書を提出し、又は当該確定申告書及びその翌年分以後前項の規定の適用を受けようとする年分までの各年分の確定申告書を連続して提出している場合であつて、その提出する第一項に規定する年分の確定申告書又は当該各年分の確定申告書に、それぞれ同項又は前項の規定による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載があり、かつ、当該金額並びに第一項又は前項に規定する特定外国子会社等又は外国関係会社から受ける配当等の額に係る配当所得の金額及び課税対象留保金額に係る雑所得の金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、第一項又は前項の規定により控除される金額は、当該金額として記載された金額に限るものとする。
4税務署長は、第一項若しくは第二項の規定による控除を受けようとする年分の確定申告書の提出がなかつた場合又は当該控除をされるべきこととなる金額の全部若しくは一部についての前項の記載若しくは明細書の添付がない確定申告書の提出があつた場合においても、その提出又は記載若しくは添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、同項の記載をした書類及び同項の明細書の提出があつた場合に限り、同項の記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第一項又は第二項の規定を適用することができる。
第四十条の六居住者が第四十条の四第一項各号に掲げる者に該当するかどうかの判定に関する事項、居住者がその者に係る特定外国子会社等から受ける配当等の額に係る所得税法第九十五条第一項に規定する控除限度額の計算その他前二条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第三款 特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例
(特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人の留保金額の総収入金額算入)
第四十条の十特殊関係株主等(特定株主等に該当する者並びにこれらの者と政令で定める特殊の関係のある個人及び法人をいう。以下この款において同じ。)と特殊関係内国法人との間に当該特殊関係株主等が当該特殊関係内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この項及び次項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)を間接に保有する関係として政令で定める関係(次項において「特定関係」という。)がある場合において、当該特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に発行済株式等の保有を通じて介在するものとして政令で定める外国法人(以下この款において「外国関係法人」という。)のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係法人に該当するもの(以下この款において「特定外国法人」という。)が、平成十九年十月一日以後に開始する各事業年度(第二条第二項第十九号に規定する事業年度をいう。以下この条において同じ。)において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有するときは、その適用対象留保金額のうち当該特殊関係株主等である居住者の有する当該特定外国法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権(剰余金の配当等、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(次条において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である居住者の雑所得に係る収入金額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の当該居住者の雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入する。
2この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一特定株主等特定関係が生ずることとなる直前に特定内国法人(当該直前に株主等(所得税法第二条第一項第八号の二に規定する株主等をいう。)の五人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人によつて発行済株式等の百分の八十以上の数又は金額の株式等を保有される内国法人をいう。次号において同じ。)の株式等を有する個人及び法人をいう。
二特殊関係内国法人特定内国法人又は特定内国法人からその資産及び負債の大部分の移転を受けたものとして政令で定める内国法人をいう。
三未処分所得の金額特定外国法人の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
四直接及び間接保有の株式等の数居住者又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。
3特殊関係株主等である居住者に係る特定外国法人(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国法人の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、特殊関係株主等である居住者に係る同項に規定する特定外国法人がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国法人のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で第四十条の四第四項第二号に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5特殊関係株主等である居住者は、当該居住者に係る特定外国法人の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日の属する年分の確定申告書に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
7特殊関係株主等である居住者に係る外国関係法人が第四十条の四第二項第一号に規定する外国関係会社に該当し、かつ、当該特殊関係株主等である居住者が同条第一項各号に掲げる居住者に該当する場合には、第一項の規定は、適用しない。
8特殊関係株主等である居住者が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び第六項を除く。)から第四十条の十二までの規定を適用する。
9法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第四十条の十一その年分以前の各年分の所得税について前条第一項の規定の適用を受ける居住者に係る特定外国法人につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該居住者に係る外国関係法人(当該特定外国法人から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係法人のうち政令で定めるものに限る。以下この条において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合において、これらの号に規定する金額のうちに、その者に係る課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額(以下この条において「課税済配当等の額」という。)が含まれているときは、その課税済配当等の額に相当する金額は、政令で定めるところにより、その者のこれらの事実の生じた日の属する年分の特定外国法人又は外国関係法人から受ける剰余金の配当等の額(所得税法第二十五条第一項の規定により当該特定外国法人又は当該外国関係法人からの剰余金の配当等とみなされるものの金額を含む。以下この条及び次条において「配当等の額」という。)に係る配当所得の金額又は前条第一項の規定によりその総収入金額に算入されることとなる課税対象留保金額に係る雑所得の金額の計算上控除する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額(第二条第二項第二十号に規定する利益積立金額をいう。次号において同じ。)に相当する金額
三当該居住者に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
2前項に規定する居住者のその年の前年以前三年内の各年において、課税済配当等の額に相当する金額のうち、同項の規定による控除をしてもなお控除しきれない金額(この項の規定により前年以前の各年において控除されたものを除く。以下この項において「控除未済配当等の額」という。)がある場合には、当該控除未済配当等の額は、政令で定めるところにより、その者のその年分の特定外国法人又は外国関係法人から受ける配当等の額に係る配当所得の金額又は前条第一項の規定によりその総収入金額に算入されることとなる課税対象留保金額に係る雑所得の金額の計算上控除する。
3第四十条の五第三項及び第四項の規定は、前二項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第四十条の五第三項
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第一項又は前項の規定は、第一項↓[第一項又は前項の規定は、第一項に規定する年分の確定申告書を提出し]
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第四十条の十一第一項又は第二項の規定は、同条第一項↓[第四十条の十一第一項又は第二項の規定は、同条第一項に規定する年分の確定申告書を提出し]
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以後前項↓[その翌年分以後前項の規定の適用を受けようとする年]
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以後同条第二項↓[その翌年分以後同条第二項の規定の適用を受けようとする年]
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提出する第一項↓[その提出する第一項に規定する年分の確定申告書]
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提出する同条第一項↓[その提出する同条第一項に規定する年分の確定申告書]
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同項又は前項
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同項又は同条第二項
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第一項又は前項に規定する特定外国子会社等又は外国関係会社↓[第一項又は前項に規定する特定外国子会社等又は外国関係会社から受ける配当等の額に係る配当所得の金額…]
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同条第一項又は第二項に規定する特定外国法人又は外国関係法人↓[同条第一項又は第二項に規定する特定外国法人又は外国関係法人から受ける配当等の額に係る配当所得の金額…]
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、第一項又は前項
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、同条第一項又は第二項
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第四十条の五第四項
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第一項
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第四十条の十一第一項
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前項
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同条第三項において準用する前項
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第四十条の十二特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に第四十条の十第一項に規定する特定関係があるかどうかの判定に関する事項、居住者がその者に係る特定外国法人から受ける配当等の額に係る所得税法第九十五条第一項に規定する控除限度額の計算その他前二条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第六節 その他の特例
(償還差益等に係る分離課税等)
第四十一条の十二個人が昭和六十三年四月一日以後に発行された割引債について支払を受けるべき償還差益については、所得税法第二十二条及び第八十九条並びに第百六十五条の規定にかかわらず、他の所得と区分し、その支払を受けるべき金額に対し、百分の十八(東京湾横断道路の建設に関する特別措置法(昭和六十一年法律第四十五号)第二条第一項に規定する東京湾横断道路建設事業者が同法第十条第一項の認可を受けて発行する社債及び民間都市開発の推進に関する特別措置法第三条第一項に規定する民間都市開発推進機構が同法第八条第三項の認可を受けて発行する債券のうち、割引債に該当するもの(次項及び第三項において「特定割引債」という。)につき支払を受けるべき償還差益については、百分の十六)の税率を適用して所得税を課する。
2内国法人又は外国法人は、昭和六十三年四月一日以後に発行された割引債につき支払を受けるべき償還差益について所得税を納める義務があるものとし、その支払を受けるべき金額について百分の十八(特定割引債につき支払を受けるべき償還差益については、百分の十六)の税率を適用して所得税を課する。
3昭和六十三年四月一日以後に発行された割引債の発行者(これに準ずる者として政令で定めるものを含む。第五項及び第六項において同じ。)は、政令で定めるところにより、当該割引債の発行の際これを取得する者からその割引債の券面金額から発行価額を控除した金額に百分の十八(特定割引債につき支払を受けるべき償還差益については、百分の十六)の税率を乗じて計算した金額の所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月十日までに、これを国に納付しなければならない。
4前項の規定により徴収して納付すべき所得税は、所得税法第二条第一項第四十五号に規定する源泉徴収に係る所得税とみなして、同法(第二編、第三編及び第五編第一章を除く。)並びに国税通則法及び国税徴収法の規定を適用するものとし、前項の割引債につき償還(買入消却を含む。)が行われる場合には、同項の規定により徴収される所得税は、政令で定めるところにより、同項の取得者(当該取得者と当該償還を受ける者とが異なる場合には、当該償還を受ける者)が償還差益に対する所得税として当該償還を受ける時に徴収される所得税とみなす。この場合において、当該取得者が内国法人又は外国法人であるときは、当該内国法人又は外国法人に対する法人税法の規定の適用については、同法第六十八条第一項、第八十一条の十四第一項及び第百条第一項中「又は賞金」とあるのは「若しくは賞金又は租税特別措置法第四十一条の十二第二項(償還差益に対する分離課税等)に規定する償還差益」と、「同法」とあるのは「所得税法又は租税特別措置法」と、同法第百四十四条中「所得税法の」とあるのは「所得税法又は租税特別措置法の」と、「(同法」とあるのは「(所得税法」とする。
5昭和六十三年四月一日以後に発行された割引債につき、その発行者が償還期限を繰り上げて償還をする場合又は当該期限前に買入消却をする場合には、当該発行者は、政令で定めるところにより、その償還(買入消却を含む。)を受ける者に対し、第三項の規定により徴収された所得税で前項の所得税とみなされたものの額に相当する金額の一部を還付する。
6昭和六十三年四月一日以後に発行された割引債につき、その発行者が所得税法第十一条第一項若しくは第二項に規定する法人又は同条第三項に規定する公益信託若しくは加入者保護信託の受託者に対し、償還差益の支払(公益信託又は加入者保護信託の受託者にあつては、当該信託財産について受ける支払に限る。)をする場合には、当該発行者は、政令で定めるところにより、その支払を受ける者に対し、第三項の規定により徴収された所得税で第四項の所得税とみなされたものの額(前項の規定により還付を受ける額を除く。)に相当する金額の全部又は一部を還付する。
7前各項に規定する割引債とは、割引の方法により発行される公社債(政令で定めるものに限る。)で次に掲げるもの以外のものをいい、これらの規定に規定する償還差益とは、割引債の償還金額(買入消却が行われる場合には、その買入金額)がその発行価額を超える場合におけるその差益をいう。
一外貨公債の発行に関する法律第一条第一項又は第三項(同法第四条において準用する場合を含む。)の規定により発行される同法第一条第一項に規定する外貨債(同法第四条に規定する外貨債を含む。)
二特別の法令により設立された法人が当該法令の規定により発行する債券のうち政令で定めるもの
8第三項から第六項までに定めるもののほか、第一項及び第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
9平成十一年四月一日以後に割引の方法により発行される公社債で次に掲げるもの(これらに類するものとして政令で定めるものを含む。)のうち、その発行の日から償還期限までの期間が一年以下であるもの(以下この項において「短期公社債」という。)が、その発行の際にその銘柄が同一である他の短期公社債のすべてとともに特定振替記載等(社債等の振替に関する法律に定めるところにより行われる同法の振替口座簿への記載又は記録(以下この条において「振替記載等」という。)のうち政令で定めるものをいう。以下この項において同じ。)がされる場合には、当該特定振替記載等がされる短期公社債(特定の者によつて所有されるものとして財務省令で定める要件を満たすものに限る。以下この条において「特定短期公社債」という。)は、第一項から第六項までに規定する割引債に該当しないものとする。
一国債整理基金特別会計法(明治三十九年法律第六号)第五条第一項又は第五条ノ二の規定により発行される国債
二食糧管理特別会計法(大正十年法律第三十七号)第三条又は第四条の規定により発行される国債
三財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第七条第一項の規定により発行される国債
四国有林野事業特別会計法(昭和二十二年法律第三十八号)第六条第一項又は第二項ただし書の規定により発行される国債
五外国為替資金特別会計法(昭和二十六年法律第五十六号)第四条第一項又は第十八条第一項若しくは第二項ただし書の規定により発行される国債
六財政融資資金法(昭和二十六年法律第百号)第九条第一項の規定により発行される国債
七財政融資資金特別会計法(昭和二十六年法律第百一号)第十一条第一項又は第十二条の規定により発行される国債
八石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計法(昭和四十二年法律第十二号)第十二条第二項又は第十三条第一項の規定により発行される国債
九社債等の振替に関する法律第六十六条第一号に規定する短期社債又は同法附則第三十六条第一項に規定する振替外債のうち財務省令で定める要件を満たすもの
十商工組合中央金庫法(昭和十一年法律第十四号)第三十三条ノ二に規定する短期商工債
十一投資信託及び投資法人に関する法律第百三十九条の十二第一項に規定する短期投資法人債
十二信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第五十四条の四第一項に規定する短期債
十三保険業法(平成七年法律第百五号)第六十一条の十第一項に規定する短期社債
十四資産の流動化に関する法律第二条第八項に規定する特定短期社債
十五農林中央金庫法(平成十三年法律第九十三号)第六十二条の二第一項に規定する短期農林債
10国内において発行される特定短期公社債の譲渡をしたことによる所得として政令で定めるものについては、第三十七条の十五第一項の規定は、適用しない。
11国内において発行される特定短期公社債の譲渡については、第三十七条の十五第二項の規定は、適用しない。
12平成十一年四月一日以後最初に特定振替機関等(社債等の振替に関する法律第二条第二項に規定する振替機関及び同法第四十八条の規定により当該振替機関とみなされる者並びに当該振替機関(当該みなされる者を含む。)の同法第三条第一項第五号に規定する業務規程の定めるところにより口座の開設を受けた特定口座管理機関(第五条の二第五項第二号に規定する特定口座管理機関をいう。)及び特定間接口座管理機関(第五条の二第五項第三号に規定する特定間接口座管理機関をいう。)をいう。以下この条において同じ。)又は外国仲介業者(第五条の二第五項第八号に規定する外国間接口座管理機関(以下この条において「外国間接口座管理機関」という。)及び同項第七号に規定する外国再間接口座管理機関(以下この条において「外国再間接口座管理機関」という。)をいう。以下この条において同じ。)に開設され、又は開設されている口座において当該特定振替機関等の営業所等(第五条の二第一項に規定する営業所等をいう。以下この条において同じ。)又は当該外国仲介業者の国外営業所等(外国仲介業者の国外にある営業所又は事務所をいう。以下この項及び次項において同じ。)を通じて特定振替国債等(特定短期公社債並びに社債等の振替に関する法律第九十条第二項に規定する分離元本振替国債及び財務省令で定めるところにより同条第一項に規定する元利分離が行われた同条第三項に規定する分離利息振替国債をいう。以下この条において同じ。)の振替記載等を受ける者(法人税法別表第一に掲げる法人、特定振替機関等、外国仲介業者その他の政令で定めるものを除く。)は、その者の氏名又は名称及び住所(国内に住所を有しない者にあつては、財務省令で定める場所。以下この条において同じ。)その他の財務省令で定める事項を記載した告知書を、その最初に振替記載等(当該口座においてされるものに限る。以下この条において同じ。)を受ける際、その振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に対し、又はその振替記載等を受ける外国仲介業者(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該外国仲介業者(当該外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関において当該特定振替国債等の振替記載等を受ける場合には、当該外国仲介業者及び当該特定振替国債等の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関)及び当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)を経由して当該外国仲介業者(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)が当該特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に対し提出しなければならない。この場合において、当該告知書の提出をする者は、当該告知書の提出(当該外国仲介業者を経由して提出する場合を除く。以下この項において同じ。)をする特定振替機関等の営業所等の長又は当該外国仲介業者の国外営業所等の長にその者の住民票の写し、法人の登記事項証明書その他の政令で定める書類(以下この項から第十八項までにおいて「確認書類」という。)を提示しなければならないものとし、当該告知書の提出を受ける特定振替機関等の営業所等の長又は当該外国仲介業者の国外営業所等の長は、当該告知書に記載されている氏名又は名称及び住所を当該確認書類により確認しなければならないものとする。
13前項前段の場合において、同項の告知書が同項の外国仲介業者の国外営業所等の長に受理されたときは、当該告知書は、その受理された時に同項の特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に提出されたものとみなす。
14第十二項後段の確認をした外国仲介業者は、同項の振替記載等を受ける者の各人別に、同項の確認をした旨を証する書類、当該確認に係る同項の確認書類その他の政令で定める書類を、当該外国仲介業者が当該特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関(当該外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関において当該特定振替国債等の振替記載等を受ける場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関及び当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)を経由して当該外国間接口座管理機関が当該特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に)提出しなければならない。
15外国仲介業者は、第十二項に規定する振替記載等を受ける者が当該外国仲介業者から振替記載等を受けた特定振替国債等につき帳簿を備え、当該振替記載等を受ける者の各人別に、政令で定めるところにより、当該特定振替国債等につき振替記載等がされた日その他の財務省令で定める事項を記載し、又は記録しなければならない。
16外国仲介業者は、前項に規定する振替記載等を受ける者の各人別に、政令で定めるところにより、当該振替記載等を受ける者が当該外国仲介業者から振替記載等を受けた特定振替国債等につき振替記載等がされた日その他の財務省令で定める事項を当該外国仲介業者が当該特定振替国債等の振替記載等を受けた特定振替機関等(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関が当該特定振替国債等の振替記載等を受けた特定振替機関等)に対し書面による方法その他政令で定める方法により通知しなければならない。この場合において、当該特定振替機関等は、当該特定振替国債等につき帳簿を備え、当該各人別に、政令で定めるところにより、これらの事項を記載し、又は記録しなければならない。
17平成十一年四月一日以後に特定振替国債等の譲渡(振替記載等に係る口座からの振替によりされるものを除く。以下この項において同じ。)をした者(法人税法別表第一に掲げる法人その他の政令で定めるものを除く。)でその特定振替国債等の譲渡を受けた法人(同法第二条第八号に規定する人格のない社団等を含む。以下この条において同じ。)から国内においてその特定振替国債等の譲渡の対価の支払を受けるものは、その支払を受けるべき時までに、その者の氏名又は名称及び住所を当該譲渡を受けた法人(以下この項において「支払者」という。)に告知しなければならない。この場合において、その支払を受ける者は、当該支払者にその者の確認書類を提示しなければならないものとし、当該支払者は、当該告知された氏名又は名称及び住所を当該確認書類により確認しなければならないものとする。
18平成十一年四月一日以後に国内において特定振替国債等の償還(買入消却を含む。以下この項において同じ。)又は利息(第十二項に規定する分離利息振替国債に係るものに限る。以下この条において同じ。)の支払によりその償還金(買入消却が行われる場合にあつては、その買入れの対価。以下この条において同じ。)又は利息の支払を受ける者(法人税法別表第一に掲げる法人その他の政令で定めるものを除く。)は、その者の氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を記載した告知書を、その償還又は利息の支払を受ける際、その償還金又は利息の支払の取扱者に(当該支払の取扱者が外国仲介業者である場合には、当該外国仲介業者(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合において、当該外国仲介業者が外国間接口座管理機関において当該特定振替国債等の振替記載等を受けるときは当該外国仲介業者及び当該外国間接口座管理機関とし、当該外国仲介業者が他の外国再間接口座管理機関において当該特定振替国債等の振替記載等を受けるときは当該外国仲介業者、当該特定振替国債等の振替記載等に係る他の外国再間接口座管理機関及び当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関とする。)を経由して当該外国仲介業者(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)が当該特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等の営業所等の長に)提出しなければならない。この場合において、当該告知書の提出をする者は、当該支払の取扱者にその者の確認書類を提示しなければならないものとし、当該支払の取扱者は、当該告知書に記載されている氏名又は名称及び住所を当該確認書類により確認しなければならないものとする。
19第十三項の規定は、前項前段の告知書の提出について、第十四項の規定は、前項後段の確認をする者について、それぞれ準用する。この場合において、第十三項中「前項前段」とあるのは「第十八項前段」と、第十四項中「第十二項後段」とあるのは「第十八項後段」と読み替えるものとする。
20第五条の二第九項の規定による確認に係る振替記載等に係る口座において特定振替国債等の振替記載等を受ける場合の第十二項の規定による告知書の提出の特例、同項の規定による確認に係る振替記載等に係る口座において振替記載等がされている特定振替国債等の償還金及び利息に係る第十八項の規定による告知書の提出の特例その他第十二項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
21平成十一年四月一日以後に個人又は法人(法人税法別表第一に掲げる法人、特定振替機関等、外国仲介業者その他の政令で定めるものを除く。次項において同じ。)に対し国内において特定振替国債等の譲渡の対価の支払をする次の各号に掲げる者(当該各号に掲げる者が外国仲介業者である場合には、当該外国仲介業者(当該外国仲介業者が外国再間接口座管理機関である場合には、当該特定振替国債等の振替記載等に係る外国間接口座管理機関)が当該特定振替国債等の振替記載等を受ける特定振替機関等とする。以下この項において「支払者」という。)は、その対価の支払を受ける者の各人別に、その支払を受ける者の氏名又は名称及び住所、その支払をした特定振替国債等の譲渡の対価の額その他の財務省令で定める事項を記載した調書(第二十三項から第二十五項までにおいて「特定振替国債等の譲渡対価の支払調書」という。)を、その支払の確定した日(その支払者が当該特定振替国債等に係る当該外国仲介業者の当該特定振替機関等である場合には、当該特定振替機関等が当該外国仲介業者から第十六項の規定による通知を受けた日。以下この項において同じ。)の属する年の翌年一月三十一日までに(政令で定めるところによりその支払者の営業所等でその対価の支払事務を取り扱うものの所在地の所轄税務署長(以下この項において「所轄税務署長」という。)の承認を受けた場合には、その支払の確定した日の属する月の翌月末日までに)、当該所轄税務署長に提出しなければならない。
一その特定振替国債等の譲渡を受けた法人(次号に掲げる者を通じてその譲渡を受けたものを除く。)
二その特定振替国債等の譲渡について売委託を受けた特定振替機関等又は外国仲介業者
22平成十一年四月一日以後に個人又は法人に対し国内において特定振替国債等の償還金又は利息の支払の取扱いをする者(当該支払の取扱いをする者が外国仲介業者である場合には、当該特定振替国債等に係る当該外国仲介業者の前項に規定する特定振替機関等とする。以下この項において「支払の取扱者」という。)は、その償還金又は利息の支払を受ける者の各人別に、その支払を受ける者の氏名又は名称及び住所、その支払をした特定振替国債等の償還金又は利息の額その他の財務省令で定める事項を記載した調書(次項から第二十五項までにおいて「特定振替国債等の償還金等の支払調書」という。)を、その支払をした日の属する年の翌年一月三十一日までに(政令で定めるところによりその支払の取扱者の営業所等でその償還金又は利息の支払事務を取り扱うものの所在地の所轄税務署長(以下この項において「所轄税務署長」という。)の承認を受けた場合には、その支払をした日の属する月の翌月末日までに)、当該所轄税務署長に提出しなければならない。
23第二十一項に規定する特定振替国債等の譲渡の対価の支払をする者又は前項に規定する特定振替国債等の償還金若しくは利息の支払の取扱いをする者は、政令で定めるところにより税務署長の承認を受けた場合には、これらの規定により調書に記載すべきものとされる事項を記録した光ディスク、磁気テープその他の財務省令で定める記録用の媒体(以下この項において「光ディスク等」という。)の提出をもつてこれらの規定による調書の提出に代えることができる。この場合における前二項、次項及び第二十五項並びに第四十二条の三の規定の適用については、当該光ディスク等は、それぞれ特定振替国債等の譲渡対価の支払調書又は特定振替国債等の償還金等の支払調書とみなす。
24前項に定めるもののほか、特定振替国債等の譲渡対価の支払調書又は特定振替国債等の償還金等の支払調書の提出の特例その他第二十一項及び第二十二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
25国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、特定振替国債等の譲渡対価の支払調書又は特定振替国債等の償還金等の支払調書の提出に関する調査について必要があるときは、当該特定振替国債等の譲渡対価の支払調書又は特定振替国債等の償還金等の支払調書を提出する義務がある者に質問し、又はその者の特定振替国債等の譲渡の対価の支払又は特定振替国債等の償還金若しくは利息の支払の取扱いに関する帳簿書類その他の物件を検査することができる。
26国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、前項の規定による質問又は検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
27第二十五項の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(民間国外債の発行差金の非課税)
第四十一条の十三非居住者が平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された第六条第一項に規定する民間国外債につき支払を受ける発行差金(その民間国外債の償還により受ける金額がその民間国外債の発行価額を超える場合におけるその差益をいう。)については、所得税を課さない。ただし、当該発行差金のうち、国内に恒久的施設を有する非居住者が支払を受けるものでその者の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
(免税芸能法人等が支払う芸能人等の役務提供報酬等に係る源泉徴収の特例)
第四十二条国内において所得税法第百六十一条第二号に規定する事業(映画若しくは演劇の俳優、音楽家その他の芸能人又は職業運動家の役務の提供(以下この項及び第三項において「芸能人等の役務提供」という。)を主たる内容とする事業に限る。)を行う非居住者又は外国法人(国内に居所を有し、又は国内に事務所、事業所その他これらに準ずるものを有するものを除く。)で、芸能人等の役務提供に係る同号に掲げる対価につき同法第百六十二条に規定する条約(以下この項において「租税条約」という。)の規定により所得税が免除されるもの(国内に恒久的施設(当該租税条約に定める恒久的施設をいう。以下この項において同じ。)を有しないこと又はその対価がその国内に有する恒久的施設に帰せられないことを要件として所得税が免除されるものに限る。以下この項及び第三項において「免税芸能法人等」という。)が、国外においてその所得税を免除される対価のうちから次の各号に掲げる者に対して当該各号に定める給与若しくは報酬又は対価(以下この条において「芸能人等の役務提供報酬」という。)を支払うときは、当該免税芸能法人等は、その支払の際、当該芸能人等の役務提供報酬の額に百分の二十の税率を乗じて計算した金額の所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月末日までに、これを国に納付しなければならない。
一当該事業のために芸能人等の役務提供をする他の非居住者その芸能人等の役務提供に係る所得税法第百六十一条第八号に掲げる給与又は報酬
二当該事業のために芸能人等の役務提供を主たる内容とする事業を行う他の非居住者又は外国法人その芸能人等の役務提供に係る所得税法第百六十一条第二号に掲げる対価
2前項の規定により徴収して納付すべき所得税は、所得税法第二条第一項第四十五号に規定する源泉徴収に係る所得税とみなして、同法、国税通則法及び国税徴収法の規定を適用する。この場合において、所得税法及び法人税法の規定の適用については、次に定めるところによる。
三芸能人等の役務提供報酬の支払を受ける者が外国法人である場合における当該外国法人に対する所得税法第百八十条及び法人税法第百四十四条の規定の適用については、所得税法第百八十条第一項中「前二条」とあるのは「前二条並びに租税特別措置法第四十二条第一項(免税芸能法人等が支払う芸能人等の役務提供報酬等に係る源泉徴収の特例)」と、法人税法第百四十四条中「源泉徴収義務)」とあるのは「源泉徴収義務)又は租税特別措置法第四十二条第一項(免税芸能法人等が支払う芸能人等の役務提供報酬等に係る源泉徴収の特例)」と、「同法第二百十五条」とあるのは「所得税法第二百十五条」と、「同項」とあるのは「同法第二百十二条第一項又は租税特別措置法第四十二条第一項」と、「同法第百六十一条第八号」とあるのは「所得税法第百六十一条第八号」とする。
3免税芸能法人等が芸能人等の役務提供に係る所得税法第百六十一条第二号に掲げる対価の支払を受ける場合における同法第百七十九条及び第二百十三条第一項の規定の適用については、同法第百七十九条第一号及び第二百十三条第一項第一号中「百分の二十」とあるのは、「百分の十五」とする。
4第一項第二号に掲げる者が非居住者である場合における同項の規定により徴収された所得税の処理その他同項及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(外国金融機関等の債券現先取引に係る利子の課税の特例)
第四十二条の二外国金融機関等が、平成十四年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間において開始した所得税法第百六十一条第六号に掲げる国内源泉所得の基因となる次に掲げる債券の買戻又は売戻条件付売買取引として政令で定めるもの(政令で定める要件を満たすものに限る。第十項において「債券現先取引」という。)につき、特定金融機関等から同号に掲げる利子の支払を受ける場合には、その支払を受ける利子(政令で定めるものを除く。以下この条において「特定利子」という。)については、所得税を課さない。
一社債等の振替に関する法律第八十八条に規定する振替国債
二外国又はその地方公共団体が発行し、又は保証する債券
三外国法人が発行し、又は保証する債券で政令で定めるもの(前号に掲げるものを除く。)
2前項の規定は、特定利子の支払を受ける外国金融機関等(第四項第一号イに掲げる外国法人に限る。)が次の各号に掲げる外国法人のいずれかに該当する場合には、適用しない。
一当該特定利子を支払う特定金融機関等の第六十六条の五第四項第一号に規定する国外支配株主等に該当する外国法人(所得税法第百六十二条に規定する条約の我が国以外の締約国の法人を除く。)
二居住者又は内国法人に係る第四十条の四第一項又は第六十六条の六第一項に規定する特定外国子会社等に該当する外国法人(前号に掲げる外国法人を除く。)
三外国法人のその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(以下この号において「本店所在地国」という。)において当該特定利子について外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。以下この号において同じ。)が課されないこととされている場合(当該特定利子が本店所在地国以外の国又は地域に所在する営業所又は事務所(第四項及び第七項において「営業所等」という。)において行う事業に帰せられる場合であつて、当該国又は地域において当該特定利子について外国法人税が課される場合を除く。)における当該外国法人(前二号に掲げる外国法人を除く。)
3第一項の規定は、国内に恒久的施設を有する外国法人が支払を受ける特定利子で、その者の国内において行う事業に帰せられるものについては、適用しない。
4この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一外国金融機関等 次に掲げる外国法人をいう。
イ外国の法令に準拠して当該国において銀行業、証券業又は保険業を営む外国法人
ロ外国の中央銀行
ハ国際間の取極に基づき設立された国際機関
二特定金融機関等 次に掲げる法人をいう。
イ第八条第一項に規定する金融機関及び同条第二項に規定する金融商品取引業者等で金融機関等が行う特定金融取引の一括清算に関する法律(平成十年法律第百八号)第二条第二項に規定する金融機関等に該当する法人(国内に営業所等を有するものに限る。)
ロ日本銀行
5第一項の規定の適用を受けようとする外国金融機関等は、政令で定めるところにより、その支払を受けるべき特定利子につき同項の規定の適用を受けようとする旨、その者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地(国内に恒久的施設を有する外国法人にあつては、財務省令で定める場所。以下この条において同じ。)その他の財務省令で定める事項を記載した申告書(以下この条において「非課税適用申告書」という。)を、最初にその支払を受けるべき日の前日までに、その特定利子の支払をする者を経由してその支払をする者の当該特定利子に係る所得税法第十七条の規定による納税地(同法第十八条第二項の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地)の所轄税務署長に提出しなければならない。
6前項の場合において、非課税適用申告書が同項に規定する税務署長に提出されたときは、同項の特定利子の支払をする者においてその受理がされた時にその提出があつたものとみなす。
7非課税適用申告書の提出をする外国金融機関等は、その提出をする際、その経由する特定金融機関等の営業所等の長に当該提出をする者の法人の登記事項証明書その他の政令で定める書類を提示しなければならないものとし、当該特定金融機関等の営業所等の長は、当該非課税適用申告書に記載されている名称及び本店又は主たる事務所の所在地を当該書類により確認しなければならないものとする。
8非課税適用申告書を提出した外国金融機関等が、当該非課税適用申告書を提出した後、その名称又は本店若しくは主たる事務所の所在地の変更をした場合には、その者は、その変更をした日以後最初に当該非課税適用申告書の提出をする際に経由した特定金融機関等から特定利子の支払を受けるべき日の前日までに、その変更をした後のその者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地その他の財務省令で定める事項を記載した申告書を当該特定金融機関等を経由して第五項に規定する税務署長に提出しなければならない。この場合において、当該申告書を提出しなかつたときは、その該当することとなつた日以後に当該特定金融機関等から支払を受ける特定利子については、第一項の規定は、適用しない。
9第七項の規定は、前項の規定により同項に規定する申告書を提出する外国金融機関等が当該申告書を提出する場合について準用する。この場合において、第七項中「非課税適用申告書の提出をする外国金融機関等」とあるのは「次項に規定する申告書の提出をする外国金融機関等」と、「当該非課税適用申告書」とあるのは「当該申告書」と、「名称」とあるのは「変更後の名称」と読み替えるものとする。
10特定金融機関等は、非課税適用申告書の提出をした外国金融機関等との間の債券現先取引につき帳簿を備え、各人別に、政令で定めるところにより、これらの債券現先取引に係る契約が締結された日その他の財務省令で定める事項を記載し、又は記録しなければならない。
11非課税適用申告書の提出期限その他第一項から第三項まで及び第五項から前項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七節の二 国外関連者との取引に係る課税の特例等
(国外関連者との取引に係る課税の特例)
第六十六条の四法人が、昭和六十一年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該法人に係る国外関連者(外国法人で、当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第六項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引を行つた場合に、当該取引(当該国外関連者が法人税法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人のいずれに該当するかに応じ、当該国外関連者のこれらの号に掲げる国内源泉所得に係る取引のうち政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき、当該法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき、又は当該法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは、当該法人の当該事業年度の所得及び解散(合併による解散を除く。以下この条において同じ。)による清算所得(清算所得に対する法人税を課される法人の清算中の事業年度の所得及び同法第百三条第一項第二号の規定により解散による清算所得とみなされる金額を含む。第七項において同じ。)に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該国外関連取引は、独立企業間価格で行われたものとみなす。
2前項に規定する独立企業間価格とは、国外関連取引が次の各号に掲げる取引のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める方法により算定した金額をいう。
一棚卸資産の販売又は購入 次に掲げる方法(ニに掲げる方法は、イからハまでに掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)
イ独立価格比準法(特殊の関係にない売手と買手が、国外関連取引に係る棚卸資産と同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他が同様の状況の下で売買した取引の対価の額(当該同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他に差異のある状況の下で売買した取引がある場合において、その差異により生じる対価の額の差を調整できるときは、その調整を行つた後の対価の額を含む。)に相当する金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ロ再販売価格基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の買手が特殊の関係にない者に対して当該棚卸資産を販売した対価の額(以下この項において「再販売価格」という。)から通常の利潤の額(当該再販売価格に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を控除して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ハ原価基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の売手の購入、製造その他の行為による取得の原価の額に通常の利潤の額(当該原価の額に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を加算して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ニイからハまでに掲げる方法に準ずる方法その他政令で定める方法
二前号に掲げる取引以外の取引 次に掲げる方法(ロに掲げる方法は、イに掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)
イ前号イからハまでに掲げる方法と同等の方法
ロ前号ニに掲げる方法と同等の方法
3法人が各事業年度において支出した寄附金の額(法人税法第三十七条第七項に規定する寄附金の額をいう。以下この項及び次項において同じ。)のうち当該法人に係る国外関連者に対するもの(同法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人に該当する国外関連者に対する寄附金の額で当該国外関連者の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるものを除く。)は、当該法人の各事業年度の所得の金額(同法第百二条第一項第一号に規定する所得の金額を含む。)の計算上、損金の額に算入しない。この場合において、当該法人に対する同法第三十七条の規定の適用については、同条第一項中「次項」とあるのは、「次項又は租税特別措置法第六十六条の四第三項(国外関連者との取引に係る課税の特例)」とする。
4第一項の規定の適用がある場合における国外関連取引の対価の額と当該国外関連取引に係る同項に規定する独立企業間価格との差額(寄附金の額に該当するものを除く。)は、法人の各事業年度の所得の金額(法人税法第百二条第一項第一号に規定する所得の金額を含む。)の計算上、損金の額に算入しない。
5前項に規定する差額で法人の清算中に生じたものは、当該法人の解散による清算所得の金額の計算上、残余財産の価額に算入する。
6法人が当該法人に係る国外関連者との取引を他の者(当該法人に係る他の国外関連者及び当該国外関連者と特殊の関係のある内国法人を除く。以下この項において「非関連者」という。)を通じて行う場合として政令で定める場合における当該法人と当該非関連者との取引は、当該法人の国外関連取引とみなして、第一項の規定を適用する。
7国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員が、法人にその各事業年度における国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項、第九項及び第十二項第二号において同じ。)又はその写しの提示又は提出を求めた場合において、当該法人がこれらを遅滞なく提示し、又は提出しなかつたときは、税務署長は、次の各号に掲げる方法(第二号に掲げる方法は、第一号に掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)により算定した金額を当該独立企業間価格と推定して、当該法人の当該事業年度の所得の金額若しくは欠損金額又は解散による清算所得の金額につき法人税法第二条第四十三号に規定する更正(第十六項において「更正」という。)又は同条第四十四号に規定する決定(第十六項において「決定」という。)をすることができる。
一当該法人の当該国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む法人で事業規模その他の事業の内容が類似するものの当該事業に係る売上総利益率又はこれに準ずる割合として政令で定める割合を基礎とした第二項第一号ロ若しくはハに掲げる方法又は同項第二号イに掲げる方法(同項第一号イに掲げる方法と同等の方法を除く。)
二第二項第一号ニに規定する政令で定める方法又は同項第二号ロに掲げる方法(当該政令で定める方法と同等の方法に限る。)に類するものとして政令で定める方法
8国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人と当該法人に係る国外関連者との間の取引に関する調査について必要があるときは、当該法人に対し、当該国外関連者が保存する帳簿書類又はその写しの提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該法人は、当該提示又は提出を求められたときは、当該帳簿書類又はその写しの入手に努めなければならない。
9国税庁の当該職員又は法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、法人が第七項に規定する帳簿書類又はその写しを遅滞なく提示し、又は提出しなかつた場合において、当該法人の各事業年度における国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該法人の当該国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、又は当該事業に関する帳簿書類を検査することができる。
10前項の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
11国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第九項の規定による質問又は検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
12次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一第九項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二前号の検査に関し偽りの記載又は記録をした帳簿書類を提示した者
13法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
14人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
15法人は、各事業年度において当該法人に係る国外関連者との間で取引を行つた場合には、当該国外関連者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地その他財務省令で定める事項を記載した書類を当該事業年度の確定申告書(法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書をいう。)に添付しなければならない。
16更正若しくは決定(以下この項において「更正決定」という。)又は国税通則法第三十二条第五項に規定する賦課決定(以下この項において「賦課決定」という。)で次の各号に掲げるものは、同法第七十条第一項から第四項まで(同条第二項第二号及び第三号に掲げる更正(同項に規定する純損失等の金額に係るものに限る。)に係る部分を除く。)の規定にかかわらず、当該各号に定める期限又は日から六年を経過する日まで、することができる。この場合において、同条第五項及び同法第七十一条第一項の規定の適用については、同法第七十条第五項中「前各項」とあるのは「前各項及び租税特別措置法第六十六条の四第十六項(国外関連者との取引に係る課税の特例)」と、同法第七十一条第一項中「が前条」とあるのは「が前条及び租税特別措置法第六十六条の四第十六項(国外関連者との取引に係る課税の特例)」と、「、前条」とあるのは「、前条及び同項」とする。
一法人が当該法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つた事実に基づいてする法人税に係る更正決定又は当該更正決定に伴い国税通則法第十九条第一項に規定する課税標準等若しくは税額等に異動を生ずべき法人税に係る更正決定 これらの更正決定に係る法人税の同法第二条第七号に規定する法定申告期限(同法第六十一条第一項に規定する還付請求申告書に係る更正については、当該還付請求申告書を提出した日)
二前号に規定する事実に基づいてする法人税に係る更正決定若しくは国税通則法第二条第六号に規定する納税申告書(同法第十七条第二項に規定する期限内申告書を除く。以下この号において「納税申告書」という。)の提出又は当該更正決定若しくは当該納税申告書の提出に伴い前号に規定する異動を生ずべき法人税に係る更正決定若しくは納税申告書の提出に伴いこれらの法人税に係る同法第六十九条に規定する加算税についてする賦課決定その納税義務の成立の日
17法人が当該法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つたことに伴い納付すべき税額が過少となり、又は国税通則法第二条第六号に規定する還付金の額が過大となつた法人税に係る同法第七十二条第一項に規定する国税の徴収権の時効は、同法第七十三条第三項の規定の適用がある場合を除き、当該法人税の同法第七十二条第一項に規定する法定納期限から一年間は、進行しない。
18前項の場合においては、国税通則法第七十三条第三項ただし書の規定を準用する。この場合において、同項ただし書中「二年」とあるのは、「一年」と読み替えるものとする。
19第一項の規定の適用がある場合において、法人と当該法人に係る国外関連者(法人税法第百三十九条に規定する条約(以下この項及び次条第一項において「租税条約」という。)の規定により租税条約の我が国以外の締約国(以下この項及び次条第一項において「条約相手国」という。)の居住者又は法人とされるものに限る。)との間の国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格につき財務大臣が当該条約相手国の権限ある当局との間で当該租税条約に基づく合意をしたことその他の政令で定める要件を満たすときは、国税局長又は税務署長は、政令で定めるところにより、当該法人が同項の規定の適用により納付すべき法人税に係る延滞税のうちその計算の基礎となる期間で財務大臣が当該条約相手国の権限ある当局との間で合意をした期間に対応する部分に相当する金額を免除することができる。
20外国法人が国外関連者に該当するかどうかの判定に関する事項その他第一項から第七項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)
第六十六条の四の二内国法人が租税条約の規定に基づき国税庁長官に対し当該租税条約に規定する申立てをした場合(外国法人が租税条約の規定に基づき当該外国法人に係る条約相手国の権限ある当局に対し当該租税条約に規定する申立てをした場合を含む。)には、税務署長等(国税通則法第四十六条第一項に規定する税務署長等をいう。以下この条において同じ。)は、これらの申立てに係る前条第十六項第一号に掲げる更正決定により納付すべき法人税の額(これらの申立てに係る条約相手国との間の租税条約に規定する協議の対象となるものに限る。)及び当該法人税の額に係る同法第六十九条に規定する加算税の額として政令で定めるところにより計算した金額を限度として、これらの申立てをした者の申請に基づき、その納期限(同法第三十七条第一項に規定する納期限をいい、当該申請が当該納期限後であるときは当該申請の日とする。)から当該条約相手国の権限ある当局との間の合意に基づく同法第二十六条の規定による更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合にあつては、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第七項において「納税の猶予期間」という。)に限り、その納税を猶予することができる。ただし、当該申請を行う者につき当該申請の時において当該法人税の額以外の国税の滞納がある場合は、この限りでない。
2税務署長等は、前項の規定による納税の猶予(以下この条において「納税の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保を徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が五十万円以下である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。
3国税通則法第四十六条第六項の規定は、前項の規定により担保を徴する場合について準用する。
5納税の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、税務署長等は、その猶予を取り消すことができる。この場合においては、国税通則法第四十九条第二項及び第三項の規定を準用する。
一第一項の申立てを取り下げたとき。
二第一項の協議に必要な書類の提出につき協力しないとき。
三国税通則法第三十八条第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る法人税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。
四その猶予に係る法人税につき提供された担保について税務署長等が国税通則法第五十一条第一項の規定によつてした命令に応じないとき。
五前各号に掲げるもののほか、その者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。
6納税の猶予を受けた法人税についての国税通則法及び国税徴収法の規定の適用については、国税通則法第二条第八号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第五十二条第一項中「及び納税の猶予」とあるのは「及び納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。以下この項において同じ。)」と、同法第五十五条第一項第一号及び第七十三条第四項中「納税の猶予」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)」と、国税徴収法第二条第九号及び第十号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第百五十一条第一項中「納税の猶予)」とあるのは「納税の猶予)及び租税特別措置法第六十六条の四の二第一項(国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)」とする。
7納税の猶予をした場合には、その猶予をした法人税に係る延滞税のうち納税の猶予期間(第一項の申請が同項の納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、第五項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、税務署長等は、その免除をしないことができる。
8納税の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
第七節の三 国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例
(国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例)
第六十六条の五内国法人が、平成四年四月一日以後に開始する各事業年度において、当該内国法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高が当該事業年度の当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分の三倍に相当する金額を超えるときは、当該内国法人が当該事業年度において当該国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額のうち、その超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額は、当該内国法人の当該事業年度の所得の金額(法人税法第百二条第一項第一号に規定する所得の金額を含む。)の計算上、損金の額に算入しない。ただし、当該内国法人の当該事業年度の総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。次項及び第三項において同じ。)に係る平均負債残高が当該内国法人の自己資本の額の三倍に相当する金額以下となる場合は、この限りでない。
2前項の規定を適用する場合において、当該内国法人は、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債のうちに特定債券現先取引等に係る負債があるときは、当該国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高又は当該事業年度の総負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高を基礎として政令で定めるところにより計算した国外支配株主等の資本持分又は自己資本の額に係る各倍数を当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分又は当該内国法人の自己資本の額に係る各倍数とし、当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る負債の利子等の額を控除した金額を当該内国法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額とすることができる。この場合において、前項中「三倍」とあるのは、「二倍」とする。
3第一項の規定を適用する場合において、当該内国法人は、当該内国法人に係る国外支配株主等の資本持分及び当該内国法人の自己資本の額に係る各倍数に代えて、当該内国法人と同種の事業を営む内国法人で事業規模その他の状況が類似するものの総負債の額の純資産の額に対する比率として政令で定める比率に照らし妥当と認められる倍数を用いることができる。
4この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一国外支配株主等第二条第一項第一号の二に規定する非居住者(第九号において「非居住者」という。)又は外国法人で、内国法人との間に、当該非居住者又は外国法人が当該内国法人の発行済株式又は出資(当該内国法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるものをいう。
二資金供与者等内国法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者をいう。
三負債の利子等負債の利子(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)その他政令で定める費用(当該負債の利子その他政令で定める費用で、これらの支払を受ける者の課税対象所得に含まれるものその他政令で定めるものを除く。)をいう。
四国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債国外支配株主等に対する負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)及び資金供与者等に対する政令で定める負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)をいう。
五平均負債残高負債の額の平均額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
六国外支配株主等の資本持分各事業年度の国外支配株主等の内国法人の純資産に対する持分として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
七自己資本の額各事業年度の純資産の額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
八特定債券現先取引等債券現先取引(第四十二条の二第一項に規定する債券現先取引をいう。)及び現金担保付債券貸借取引(現金を担保として債券の借入れ又は貸付けを行う取引をいう。)で、政令で定めるものをいう。
5第一項の規定により損金の額に算入されなかつた金額で内国法人の清算中に生じたものは、当該内国法人の解散(合併による解散を除く。)による清算所得の金額の計算上、残余財産の価額に算入する。
6第二項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面並びに同項の規定により控除する特定債券現先取引等に係る負債に係る平均負債残高及び負債の利子等の額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、その計算に関する書類を保存している場合に限り、適用する。
7税務署長は、前項の書面若しくは明細書の添付のない確定申告書等の提出があり、又は同項の書類を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該書面及び明細書並びに書類の提出があつた場合に限り、第二項の規定を適用することができる。
8第三項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面を添付し、かつ、その用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする書類その他の資料(次項において「資料等」という。)を保存している場合に限り、適用する。
9税務署長は、第三項の規定の適用を受ける旨を記載した書面の添付のない確定申告書等の提出があり、又はその用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする資料等を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書面及び当該資料等の提出があつた場合に限り、同項の規定を適用することができる。
10第一項から第四項まで及び第六項から前項までの規定は、国内において事業を行う外国法人が支払う負債の利子等(国内において行う事業に係るものに限る。)について準用する。この場合において、第一項中「当該内国法人」とあるのは「当該外国法人」と、「利子等を」とあるのは「利子等(当該外国法人が国内において行う事業(以下この項及び第三項において「国内事業」という。)に係るものに限る。以下この項及び次項において同じ。)を」と、「負債に」とあるのは「負債(国内事業に係るものに限る。次項において同じ。)に」と、「資本持分」とあるのは「資本持分(国内事業に係るものに限る。次項及び第三項において同じ。)」と、「基因となるものに限る。次項及び第三項」とあるのは「基因となるもので、かつ、国内事業に係るものに限る。次項」と、「自己資本の額」とあるのは「自己資本の額(国内事業に係るものに限る。次項及び第三項において同じ。)」と、第二項中「内国法人」とあるのは「外国法人」と、第三項中「内国法人は」とあるのは「外国法人は」と、「内国法人に」とあるのは「外国法人に」と、「内国法人の」とあるのは「外国法人の」と、「内国法人と」とあるのは「外国法人の国内事業と」と、「総負債」とあるのは「総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)」と、第四項第一号中「外国法人」とあるのは「他の外国法人」と、「内国法人」とあるのは「外国法人」と、同項第二号及び第六号中「内国法人」とあるのは「外国法人」と読み替えるものとする。
11同項に規定する国外支配株主等が二以上ある場合の同項に規定する負債に係る平均負債残高等の計算、同項の規定により損金の額に算入されない金額に係る法人税法の規定の適用その他同項から第四項まで及び前項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第七節の四 内国法人の特定外国子会社等に係る所得等の課税の特例
第一款 内国法人の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例
(内国法人に係る特定外国子会社等の留保金額の益金算入)
第六十六条の六次に掲げる内国法人に係る外国関係会社のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が、昭和五十三年四月一日以後に開始する各事業年度において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項及び次項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には、その適用対象留保金額のうちその内国法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)の請求権(剰余金の配当等、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。以下この項及び次項において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、その内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の五以上である内国法人
イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号及び次項において同じ。)の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合
ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合
ハ議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が百分の五以上である一の同族株主グループに属する内国法人(前号に掲げる内国法人を除く。)
2前項及びこの項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一外国関係会社 外国法人で、その発行済株式又は出資(その有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに居住者(第二条第一項第一号の二に規定する居住者をいう。以下この号及び第六号において同じ。)及び内国法人並びに特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある同項第一号の二に規定する非居住者をいう。以下この号において同じ。)が有する直接及び間接保有の株式等の数の合計数又は合計額の占める割合(当該外国法人が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合)が百分の五十を超えるものをいう。
イ議決権の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の議決権の総数のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の議決権の数の合計数の占める割合
ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに居住者及び内国法人並びに特殊関係非居住者が有する当該外国法人の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の合計額の占める割合
ハ議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二未処分所得の金額特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
三直接及び間接保有の株式等の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。
四直接及び間接保有の議決権の数個人又は内国法人が直接に有する外国法人の議決権の数及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の議決権の数の合計数をいう。
五直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額個人又は内国法人が直接に有する外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額及び他の外国法人を通じて間接に有する当該外国法人の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の額として政令で定めるものの合計額をいう。
六同族株主グループ外国関係会社の株式等を直接又は間接に保有する者のうち、一の居住者又は内国法人及び当該一の居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある者(外国法人を除く。)をいう。
3第一項各号に掲げる内国法人に係る特定外国子会社等(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国子会社等の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、第一項各号に掲げる内国法人に係る前項に規定する特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第四十条の四第一項各号に掲げる居住者、当該特定外国子会社等に係る第一項各号に掲げる内国法人、当該特定外国子会社等に係る第六十八条の九十第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5第一項各号に掲げる内国法人は、当該内国法人に係る特定外国子会社等の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各事業年度の確定申告書(法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書をいう。次項において同じ。)に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
7内国法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び前項を除く。)から第六十六条の九までの規定を適用する。
8法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第六十六条の七前条第一項各号に掲げる内国法人が同項の規定の適用を受ける場合には、当該内国法人に係る特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。次項において同じ。)の額のうち当該特定外国子会社等の課税対象留保金額に対応するもの(当該課税対象留保金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額(同法第六十九条第一項に規定する控除対象外国法人税の額をいう。以下この款において同じ。)とみなして、同法第六十九条第一項から第七項まで、第十項及び第十五項から第十八項までの規定を適用する。この場合において、同条第十項中「うち第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額及び租税特別措置法第六十六条の七第一項(内国法人における特定外国子会社等の課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「うち同条第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち同条第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額及び同法第六十八条の九十一第一項(連結法人における特定外国子会社等の個別課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「同条第一項から第三項まで」とあるのは「第八十一条の十五第一項から第三項まで」とする。
2内国法人が各連結事業年度において当該内国法人に係る第六十八条の九十第一項に規定する特定外国子会社等の同項に規定する個別課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた連結事業年度終了の日後に開始する各事業年度の期間において当該特定外国子会社等の所得に対して外国法人税が課されるときは、当該特定外国子会社等の当該個別課税対象留保金額は前項に規定する特定外国子会社等の課税対象留保金額と、同条第一項に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される当該外国法人税の額は前項に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3前条第一項各号に掲げる内国法人が同項の規定の適用に係る特定外国子会社等の課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第六十九条第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
第六十六条の八第六十六条の六第一項の規定の適用を受けた内国法人に係る特定外国子会社等につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該内国法人に係る同条第二項第一号に規定する外国関係会社(当該特定外国子会社等から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係会社のうち政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合で、当該内国法人のこれらの事実が生じた日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度(以下この条において「前十年以内の各事業年度」という。)において当該特定外国子会社等の課税対象留保金額で第六十六条の六第一項の規定により前十年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入された金額(この項の規定により前十年以内の各事業年度において損金の額に算入された金額を除く。以下この条及び次条において「課税済留保金額」という。)があるときは、当該課税済留保金額に相当する金額は、当該特定外国子会社等又は当該外国関係会社につき生じた事実が次の各号に掲げる事実のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額のうち当該内国法人に係る課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額を限度として、当該内国法人のその事実が生じた日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
三当該内国法人に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
2内国法人の前項各号に掲げる事実が生じた日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別課税済留保金額(第六十八条の九十二第一項に規定する個別課税済留保金額をいう。以下この条において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別課税済留保金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前十年以内の各事業年度の課税済留保金額とみなす。
3内国法人が適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この項において「適格合併等」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は事後設立法人からその有する特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号に規定する直接及び間接保有の株式等の数(以下この項において「直接及び間接保有の株式等の数」という。)の全部又は一部の移転を受けた場合には、当該内国法人の当該適格合併等の日を含む事業年度以後の各事業年度における第一項の規定の適用については、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ当該各号に定める金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人の前十年以内の各事業年度の課税済留保金額とみなす。
一適格合併当該適格合併に係る被合併法人の合併前十年内事業年度(適格合併の日前十年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度をいう。)の課税済留保金額又は個別課税済留保金額
二適格分割型分割当該適格分割型分割に係る分割法人の分割前十年内事業年度(適格分割型分割の日前十年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度をいう。次項において同じ。)の課税済留保金額又は個別課税済留保金額のうち、当該適格分割型分割により当該内国法人が移転を受けた当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として第六十六条の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
三適格分社型分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この号において「適格分社型分割等」という。)当該適格分社型分割等に係る分割法人、現物出資法人又は事後設立法人の分割等前十年内事業年度(適格分社型分割等の日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度若しくは各連結事業年度又は適格分社型分割等の日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した各連結事業年度若しくは各事業年度をいう。次項において同じ。)の課税済留保金額又は個別課税済留保金額のうち、当該適格分社型分割等により当該内国法人が移転を受けた当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として第六十六条の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
4適格分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この項において「適格分割等」という。)に係る分割承継法人、被現物出資法人又は被事後設立法人(以下この項において「分割承継法人等」という。)が前項又は第六十八条の九十二第三項の規定の適用を受ける場合には、当該適格分割等に係る分割法人、現物出資法人又は事後設立法人(以下この項において「分割法人等」という。)の当該適格分割等の日を含む事業年度以後の各事業年度における第一項の規定の適用については、当該分割法人等の分割前十年内事業年度又は分割等前十年内事業年度の課税済留保金額のうち、前項の規定により当該分割承継法人等の前十年以内の各事業年度の課税済留保金額とみなされる金額及び同条第三項の規定により前十年以内の各連結事業年度(同条第一項に規定する前十年以内の各連結事業年度をいう。)の個別課税済留保金額とみなされる金額は、ないものとする。
5第一項の規定は、課税済留保金額に係る事業年度又は連結事業年度のうち最も古い事業年度又は連結事業年度以後の各事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書又は各連結事業年度の同条第三十二号に規定する連結確定申告書に当該課税済留保金額又は個別課税済留保金額その他財務省令で定める事項に関する明細書の添付があり、かつ、同項の規定の適用を受けようとする事業年度の確定申告書等に、同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により損金の額に算入される金額は、当該申告に係るその損金の額に算入されるべき金額に限るものとする。
6税務署長は、第一項の規定により損金の額に算入されるべきこととなる金額又は課税済留保金額若しくは個別課税済留保金額その他財務省令で定める事項の全部又は一部につき前項の記載又は明細書の添付がない確定申告書等又は同項に規定する連結確定申告書の提出があつた場合においても、同項の記載又は明細書の添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認める場合において、これらの明細書の提出があつたときは、その記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第一項の規定を適用することができる。
7第一項の規定の適用を受けた内国法人の同項の規定により損金の額に算入された金額は、法人税法第六十七条第三項及び第五項の規定の適用については、これらの規定に規定する所得等の金額に含まれるものとするほか、利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第六十六条の九内国法人が第六十六条の六第一項各号に掲げる法人に該当するかどうかの判定に関する事項、第六十六条の七第一項の規定により内国法人が納付したとみなされる控除対象外国法人税の額のうち前条第一項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された課税済留保金額に係るものの処理その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第三款 特殊関係株主等である内国法人に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例
(特殊関係株主等である内国法人に係る特定外国法人の留保金額の益金算入)
第六十六条の九の六特殊関係株主等(特定株主等に該当する者並びにこれらの者と政令で定める特殊の関係のある個人及び法人をいう。以下この款において同じ。)と特殊関係内国法人との間に当該特殊関係株主等が当該特殊関係内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この項及び次項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式等(株式又は出資をいう。以下この項及び次項において同じ。)を間接に保有する関係として政令で定める関係(次項において「特定関係」という。)がある場合において、当該特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に発行済株式等の保有を通じて介在するものとして政令で定める外国法人(以下この款において「外国関係法人」という。)のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係法人に該当するもの(以下この款において「特定外国法人」という。)が、平成十九年十月一日以後に開始する各事業年度において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有するときは、その適用対象留保金額のうち当該特殊関係株主等である内国法人の有する当該特定外国法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等の請求権(剰余金の配当等、財産の分配その他の経済的な利益の給付を請求する権利をいう。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である内国法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む当該内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
2この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一特定株主等特定関係が生ずることとなる直前に特定内国法人(当該直前に株主等(法人税法第二条第十四号に規定する株主等をいう。)の五人以下並びにこれらと政令で定める特殊の関係のある個人及び法人によつて発行済株式等の百分の八十以上の数又は金額の株式等を保有される内国法人をいう。次号において同じ。)の株式等を有する個人及び法人をいう。
二特殊関係内国法人特定内国法人又は特定内国法人からその資産及び負債の大部分の移転を受けたものとして政令で定める内国法人をいう。
三未処分所得の金額特定外国法人の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
四直接及び間接保有の株式等の数第二条第一項第一号の二に規定する居住者又は内国法人が直接に有する外国法人の株式の数又は出資の金額及び他の外国法人を通じて間接に有するものとして政令で定める当該外国法人の株式の数又は出資の金額の合計数又は合計額をいう。
3特殊関係株主等である内国法人に係る特定外国法人(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国法人の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、特殊関係株主等である内国法人に係る同項に規定する特定外国法人がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国法人のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で第六十六条の六第四項第二号に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5特殊関係株主等である内国法人は、当該内国法人に係る特定外国法人の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各事業年度の確定申告書(法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書をいう。次項において同じ。)に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を保存している場合に限り、適用する。
7特殊関係株主等である内国法人に係る外国関係法人が第六十六条の六第二項第一号に規定する外国関係会社に該当し、かつ、当該特殊関係株主等である内国法人が同条第一項各号に掲げる内国法人に該当する場合には、第一項の規定は、適用しない。
8特殊関係株主等である内国法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び第六項を除く。)から第六十六条の九の九までの規定を適用する。
9法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第六十六条の九の七特殊関係株主等である内国法人が前条第一項の規定の適用を受ける場合には、当該内国法人に係る特定外国法人の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。次項において同じ。)の額のうち当該特定外国法人の課税対象留保金額に対応するもの(当該課税対象留保金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該内国法人が納付する控除対象外国法人税の額(同法第六十九条第一項に規定する控除対象外国法人税の額をいう。以下この款において同じ。)とみなして、同法第六十九条第一項から第七項まで、第十項及び第十五項から第十八項までの規定を適用する。この場合において、同条第十項中「うち第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額及び租税特別措置法第六十六条の九の七第一項(特定外国法人の課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「うち同条第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち同条第八項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額及び同法第六十八条の九十三の七第一項(特定外国法人の個別課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該内国法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「同条第一項から第三項まで」とあるのは「第八十一条の十五第一項から第三項まで」とする。
2特殊関係株主等である内国法人が各連結事業年度において当該内国法人に係る第六十八条の九十三の六第一項に規定する特定外国法人の同項に規定する個別課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた連結事業年度終了の日後に開始する各事業年度の期間において当該特定外国法人の所得に対して外国法人税が課されるときは、当該特定外国法人の当該個別課税対象留保金額は前項に規定する特定外国法人の課税対象留保金額と、同条第一項に規定する特定外国法人の所得に対して課される当該外国法人税の額は前項に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3特殊関係株主等である内国法人が前条第一項の規定の適用に係る特定外国法人の課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第六十九条第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該内国法人の政令で定める事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
第六十六条の九の八第六十六条の九の六第一項の規定の適用を受けた特殊関係株主等である内国法人に係る特定外国法人につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該内国法人に係る外国関係法人(当該特定外国法人から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係法人のうち政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合で、当該内国法人のこれらの事実が生じた日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度(以下この条において「前十年以内の各事業年度」という。)において当該特定外国法人の課税対象留保金額で第六十六条の九の六第一項の規定により前十年以内の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入された金額(この項の規定により前十年以内の各事業年度において損金の額に算入された金額を除く。以下この条及び次条において「課税済留保金額」という。)があるときは、当該課税済留保金額に相当する金額は、当該特定外国法人又は当該外国関係法人につき生じた事実が次の各号に掲げる事実のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額のうち当該内国法人に係る課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額を限度として、当該内国法人のその事実が生じた日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
三当該内国法人に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
2特殊関係株主等である内国法人の前項各号に掲げる事実が生じた日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した連結事業年度がある場合において、当該連結事業年度に係る個別課税済留保金額(第六十八条の九十三の八第一項に規定する個別課税済留保金額をいう。以下この項において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その個別課税済留保金額は、当該連結事業年度の期間に対応する前十年以内の各事業年度の課税済留保金額とみなす。
3第六十六条の八第三項から第六項までの規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六十六条の八第三項
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内国法人が適格合併↓[内国法人が適格合併…により…受けた]
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第六十六条の九の六第二項第二号に規定する特殊関係内国法人(以下この項において「特殊関係内国法人」という。)に係る同条第一項に規定する特殊関係株主等(以下この項において「特殊関係株主等」という。)である内国法人が適格合併↓[第六十六条の九の六第二項第二号に規定する…内国法人が適格合併…により…受けた]
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により被合併法人↓[により被合併法人…又は事後設立法人]
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により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人↓[により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人…又は事後設立法人]
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特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号↓[特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号に規定する直接及び間接保有]
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同条第一項に規定する特定外国法人(以下この項において「特定外国法人」という。)の同条第二項第四号↓[同条第一項に規定する特定外国法人(以下この項において「特定外国法人」という。)の同条第二項第四号に規定する直接及び間接保有]
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第一項の
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第六十六条の九の八第一項の
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課税済留保金額とみなす
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課税済留保金額(同項に規定する課税済留保金額をいう。以下第六項までにおいて同じ。)とみなす
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第六十六条の八第三項第一号
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個別課税済留保金額
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個別課税済留保金額(第六十八条の九十三の八第一項に規定する個別課税済留保金額をいう。以下第六項までにおいて同じ。)
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第六十六条の八第三項第二号及び第三号
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特定外国子会社等
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特定外国法人
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第六十六条の六第一項
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第六十六条の九の六第一項
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第六十六条の八第四項
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前項又は第六十八条の九十二第三項
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第六十六条の九の八第三項において準用する前項又は第六十八条の九十三の八第三項において準用する第六十八条の九十二第三項
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第一項の
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第六十六条の九の八第一項の
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前項の
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同条第三項において準用する前項の
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同条第三項
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第六十八条の九十三の八第三項において準用する第六十八条の九十二第三項
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同条第一項
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第六十八条の九十三の八第一項
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第六十六条の八第五項
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第一項
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第六十六条の九の八第一項
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前項
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同条第三項において準用する前項
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4第六十六条の八第七項の規定は、第一項の規定の適用を受けた特殊関係株主等である内国法人の同項の規定により損金の額に算入された金額について準用する。
第六十六条の九の九特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に第六十六条の九の六第一項に規定する特定関係があるかどうかの判定に関する事項、第六十六条の九の七第一項の規定により特殊関係株主等である内国法人が納付したとみなされる控除対象外国法人税の額のうち前条第一項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された課税済留保金額に係るものの処理その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第八節 その他の特例
(特別国際金融取引勘定において経理された預金等の利子の非課税)
第六十七条の十一法人税法第百四十一条第一号に掲げる外国法人で外国為替及び外国貿易法第二十一条第三項に規定する非居住者であることにつき財務省令で定めるところにより証明がされたものが、平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に、同項に規定する金融機関に預入し、又は貸し付けた預金又は貸付金で同項に規定する特別国際金融取引勘定(次項において「特別国際金融取引勘定」という。)において経理されたものにつき、支払を受ける利子については、法人税を課さない。ただし、当該利子のうち、当該外国法人の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
2前項の場合において、外国為替及び外国貿易法第二十一条第四項の規定に基づき定められた政令の規定のうち特別国際金融取引勘定の経理に関する事項に係るものに違反する事実が生じた場合の当該利子で当該事実が生じた日の属する計算期間に係るものについては、前項本文の規定は、適用しない。
(振替国債の利子等の非課税)
第六十七条の十六法人税法第百四十一条第一号に掲げる外国法人が、第五条の二第一項に規定する振替国債又は同項に規定する振替地方債につき支払を受ける利子については、法人税を課さない。ただし、当該利子のうち、当該外国法人の同号に規定する事業を行う一定の場所を通じて国内において行う事業に帰せられるものについては、この限りでない。
2外国法人が平成十年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間に発行された第六条第一項に規定する民間国外債につき支払を受ける利子又は発行差金(その民間国外債の償還により受ける金額がその民間国外債の発行価額を超える場合におけるその差益をいう。)については、法人税を課さない。ただし、当該利子又は当該発行差金のうち、第二条第一項第四号に規定する国内に恒久的施設を有する外国法人(以下この条及び次条において「国内に恒久的施設を有する外国法人」という。)が支払を受けるもので当該国内に恒久的施設を有する外国法人の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
3外国法人が第四十一条の十二第九項に規定する特定短期公社債のうち同項第一号から第八号までに掲げるもの(次項において「特定短期国債」という。)につき支払を受ける同条第七項に規定する償還差益(次項において「償還差益」という。)については、法人税を課さない。ただし、当該償還差益のうち、国内に恒久的施設を有する外国法人が支払を受けるもので当該国内に恒久的施設を有する外国法人の国内において行う事業に帰せられるものその他の政令で定めるものについては、この限りでない。
4前項の規定は、第五条の二第二項に規定する外国投資信託の受託者である外国法人が当該外国投資信託の信託財産につき支払を受ける特定短期国債の償還差益については、当該外国投資信託が同項に規定する適格外国証券投資信託である場合に限り、適用する。
5法人税法第百四十一条第一号に掲げる外国法人で第四十二条の二第一項に規定する外国金融機関等に該当するものが、平成十四年四月一日から平成二十年三月三十一日までの間において開始した同項に規定する債券現先取引につき、同項に規定する特定金融機関等から支払を受ける同項に規定する特定利子(同項の規定により所得税が課されないものに限る。)については、法人税を課さない。ただし、当該特定利子のうち、当該外国法人の同号に規定する事業を行う一定の場所を通じて国内において行う事業に帰せられるものについては、この限りでない。
(分離振替国債の課税の特例)
第六十七条の十七外国法人が第五条の二第一項に規定する特定振替機関等(以下この条において「特定振替機関等」という。)又は第五条の二第五項第四号に規定する適格外国仲介業者(以下この条において「適格外国仲介業者」という。)から開設を受けている口座において当該特定振替機関等の国内にある営業所若しくは事務所(郵便局を含む。以下この条において「営業所等」という。)又は当該適格外国仲介業者の同項第五号に規定する特定国外営業所等(以下この条において「特定国外営業所等」という。)を通じて同項第六号に規定する振替記載等(以下この条において「振替記載等」という。)を受けている分離振替国債(社債等の振替に関する法律第九十条第二項に規定する分離元本振替国債及び財務省令で定めるところにより同条第一項に規定する元利分離が行われた同条第三項に規定する分離利息振替国債をいう。以下この条において同じ。)の保有又は譲渡により生ずる所得を有する場合の当該分離振替国債の保有又は譲渡により生ずる所得については、法人税を課さない。
2外国法人が特定振替機関等又は適格外国仲介業者から開設を受けている口座において当該特定振替機関等の国内にある営業所等又は当該適格外国仲介業者の特定国外営業所等を通じて振替記載等を受けている分離振替国債の保有又は譲渡により生ずる損失の額その他の政令で定める金額(以下この条において「損失額」という。)は、法人税法の規定の適用については、ないものとみなす。
3前二項の規定は、国内に恒久的施設を有する外国法人の分離振替国債の保有又は譲渡により生ずる所得及び損失額でその者の国内において行う事業に帰せられるものについては、適用しない。
4第一項及び第二項の規定は、第五条の二第二項に規定する外国投資信託の受託者である外国法人の当該外国投資信託の信託財産に属する分離振替国債の保有又は譲渡により生ずる所得及び損失額については、当該外国投資信託が同項に規定する適格外国証券投資信託である場合に限り、適用する。
(適格合併等の範囲に関する特例)
第六十八条の二の三内国法人の行う合併が特定グループ内合併(次の各号のいずれにも該当する合併をいい、被合併法人の合併前に営む主要な事業のうちのいずれかの事業と合併法人の当該合併前に営む事業のうちのいずれかの事業とが相互に関連することその他の政令で定める要件に該当するものを除く。)に該当する場合における法人税法その他の法令の規定の適用については、法人税法第二条第十二号の八イからハまでの規定中「その合併」とあるのは、「その合併(租税特別措置法第六十八条の二の三第一項(適格合併等の範囲に関する特例)に規定する特定グループ内合併に該当するものを除く。)」とする。
一被合併法人と合併法人との間に特定支配関係があること。
二被合併法人の株主等(法人税法第二条第十四号に規定する株主等をいう。次項及び次条第二項において同じ。)に同法第二条第十二号の八に規定する合併親法人株式(特定軽課税外国法人に該当する外国法人の株式(出資を含む。以下この条において同じ。)に限る。)が交付されること。
2内国法人の行う分割が特定グループ内分割(次の各号のいずれにも該当する分割をいい、分割法人の分割前に営む事業のうち当該分割により分割承継法人において営まれることとなるものと分割承継法人の当該分割前に営む事業のうちのいずれかの事業とが相互に関連することその他の政令で定める要件に該当するものを除く。)に該当する場合における法人税法その他の法令の規定の適用については、法人税法第二条第十二号の十一イからハまでの規定中「その分割」とあるのは、「その分割(租税特別措置法第六十八条の二の三第二項(適格合併等の範囲に関する特例)に規定する特定グループ内分割に該当するものを除く。)」とする。
一分割法人の資産及び負債の大部分が分割承継法人に移転するものとして政令で定める分割であること。
二分割法人と分割承継法人との間に特定支配関係があること。
三分割法人の株主等又は分割法人に法人税法第二条第十二号の十一に規定する分割承継親法人株式(特定軽課税外国法人に該当する外国法人の株式に限る。)が交付されること。
3内国法人の行う株式交換が特定グループ内株式交換(次の各号のいずれにも該当する株式交換をいい、株式交換完全子法人の株式交換前に営む主要な事業のうちのいずれかの事業と株式交換完全親法人の当該株式交換前に営む事業のうちのいずれかの事業とが相互に関連することその他の政令で定める要件に該当するものを除く。)に該当する場合における法人税法その他の法令の規定の適用については、法人税法第二条第十二号の十六イからハまでの規定中「その株式交換」とあるのは、「その株式交換(租税特別措置法第六十八条の二の三第三項(適格合併等の範囲に関する特例)に規定する特定グループ内株式交換に該当するものを除く。)」とする。
一株式交換完全子法人と株式交換完全親法人との間に特定支配関係があること。
二株式交換完全子法人の株主に法人税法第二条第十二号の十六に規定する株式交換完全支配親法人株式(特定軽課税外国法人に該当する外国法人の株式に限る。)が交付されること。
5この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一特定軽課税外国法人その本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国法人をいう。
二特定支配関係一方の内国法人と他方の内国法人との間にいずれか一方の内国法人が他方の内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式を除く。以下この項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の五十を超える数又は金額の株式を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める関係をいう。
三特定外国子法人外国法人で、その現物出資の日を含む当該外国法人の事業年度開始の日前二年以内に開始した各事業年度のうち最も古い事業年度開始の日からその現物出資の日までの期間内のいずれかの時において、居住者(第二条第一項第一号の二に規定する居住者をいう。以下この号において同じ。)、内国法人及び特殊関係非居住者(居住者又は内国法人と政令で定める特殊の関係のある同項第一号の二に規定する非居住者をいう。)が、その発行済株式等の総数又は総額の百分の五十を超える数又は金額の株式を有するもののうち、特定軽課税外国法人に該当するものをいう。
四特定外国親法人等外国法人で、内国法人との間に、当該外国法人が当該内国法人の発行済株式等の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める関係のあるもののうち、特定軽課税外国法人に該当するものをいう。
6前各項に定めるもののほか、第一項に規定する特定グループ内合併、第二項に規定する特定グループ内分割、第三項に規定する特定グループ内株式交換又は第四項に規定する特定現物出資が行われた場合における法人税法その他の法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定の合併等が行われた場合の株主等の課税の特例)
第六十八条の三法人が旧株(当該法人が有していた株式(出資を含む。以下この条において同じ。)をいう。)を発行した内国法人の合併(適格合併に該当しないものに限る。)により合併法人との間に当該合併法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式を除く。第三項において「発行済株式等」という。)の全部を保有する関係として政令で定める関係がある外国法人の株式の交付を受けた場合において、当該外国法人の株式が特定軽課税外国法人(前条第五項第一号に規定する特定軽課税外国法人をいう。以下この条において同じ。)の株式に該当するときは、法人税法第六十一条の二第二項(同法第百四十二条の規定により準じて計算する場合を含む。)の規定は、適用しない。
2法人が旧株(当該法人が有していた株式をいう。)を発行した内国法人の行つた特定分割型分割(分割法人の株主等に分割承継法人に係る特定外国親法人(法人税法第六十一条の二第四項に規定する親法人で特定軽課税外国法人に該当するものをいう。以下この項において同じ。)の株式以外の資産(当該株主等に対する同条第四項に規定する剰余金の配当等として交付された同項に規定する分割対価資産以外の金銭その他の資産を除く。)が交付されなかつた分割型分割(前条第二項第一号に規定する分割で、適格分割型分割に該当しないものに限る。)をいう。)により分割承継法人に係る特定外国親法人の株式の交付を受けた場合における同法第六十一条の二第四項(同法第百四十二条の規定により準じて計算する場合を含む。)の規定の適用については、同項中「交付されなかつたもの(」とあるのは、「交付されなかつたもの(租税特別措置法第六十八条の三第二項(特定の合併等が行われた場合の株主等の課税の特例)に規定する特定分割型分割に該当するものを除く。」とする。
3法人が旧株(当該法人が有していた株式をいう。)を発行した内国法人の行つた株式交換(適格株式交換に該当しないものに限る。)により株式交換完全親法人との間に当該株式交換完全親法人の発行済株式等の全部を保有する関係として政令で定める関係がある外国法人の株式の交付を受けた場合において、当該外国法人の株式が特定軽課税外国法人の株式に該当するときは、法人税法第六十一条の二第九項(同法第百四十二条の規定により準じて計算する場合を含む。)の規定は、適用しない。
4前三項の規定の適用がある場合の株式の取得価額その他法人税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定目的信託に係る受託法人の課税の特例)
第六十八条の三の二法人税法第二条第二十九号の二ホに掲げる特定目的信託(以下この条において「特定目的信託」という。)のうち第一号に掲げる要件を満たすものの利益の分配の額として政令で定める金額(以下この条において「利益の分配の額」という。)で当該特定目的信託に係る受託法人(同法第四条の七に規定する受託法人(第二条の二第三項において準用する同法第四条の七第一号の規定により内国法人としてこの法律の規定を適用するものに限る。)をいう。次項から第四項までにおいて同じ。)の第二号に掲げる要件を満たす事業年度に係るものは、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。ただし、その利益の分配の額が当該事業年度の所得の金額として政令で定める金額を超える場合には、その損金の額に算入する金額は、当該政令で定める金額を限度とする。
一次に掲げるすべての要件
イ資産の流動化に関する法律第二百二十五条第一項の規定による届出が行われているものであること。
ロ次のいずれかに該当するものであること。
(1)その発行者(金融商品取引法第二条第五項に規定する発行者をいう。以下この号において同じ。)による受益権の募集が同条第三項に規定する取得勧誘(同項第一号に掲げる場合に該当するものに限る。)であつて、その受益権の発行価額の総額が一億円以上であるもの
(2)その発行者が行つた受益権の募集により受益権が五十人以上の者によつて引き受けられたもの
(3)その発行者が行つた受益権の募集により受益権が金融商品取引法第二条第三項第一号に規定する適格機関投資家のみによつて引き受けられたもの
ハその発行者による受益権の募集が主として国内において行われるものとして政令で定めるものに該当するものであること。
ニその他政令で定める要件
二次に掲げるすべての要件
イ当該事業年度終了の時において法人税法第二条第十号に規定する同族会社に該当していないこと。
ロ当該事業年度に係る利益の分配の額が当該事業年度の分配可能所得の金額として政令で定める金額の百分の九十に相当する金額を超えていること。
ハその他政令で定める要件
2特定目的信託に係る受託法人に対する法人税法第二十三条第一項の規定の適用については、同項中「内国法人が受ける」とあるのは、「内国法人(第二条第二十九号の二ホ(定義)に掲げる特定目的信託に係る第四条の七(受託法人等に関するこの法律の適用)に規定する受託法人を除く。)が受ける」とする。
3特定目的信託に係る受託法人に対する法人税法第六十九条の規定の適用については、同条第一項中「所得の金額」とあるのは「所得の金額(租税特別措置法第六十八条の三の二第一項(特定目的信託に係る受託法人の課税の特例)の規定の適用を受ける第二条第二十九号の二ホ(定義)に掲げる特定目的信託に係る第四条の七(受託法人等に関するこの法律の適用)に規定する受託法人(第八項において「特定目的信託に係る受託法人」という。)にあつては、同法第六十八条の三の二第一項の規定を適用しないで計算した所得の金額)」と、同条第八項中「内国法人が外国子会社」とあるのは「内国法人(特定目的信託に係る受託法人を除く。以下この項及び第十一項において同じ。)が外国子会社」とする。
4特定目的信託に係る受託法人に対する第六十二条の三第三項の規定の適用については、同項中「該当するもの」とあるのは、「該当するもの及び第六十八条の三の二第一項に規定する特定目的信託に係る同項に規定する受託法人が行う譲渡で同項第二号(ロを除く。)に掲げる要件を満たす事業年度において行うもの」とする。
6第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書(次項において「確定申告書」という。)に、第一項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、同項第一号ロ及びハに掲げる要件を満たしていることを明らかにする書類を保存している場合に限り、適用する。
7税務署長は、前項の記載若しくは明細書の添付がない確定申告書の提出があつた場合又は同項の書類の保存がない場合においても、その記載若しくは明細書の添付又は書類の保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第一項の規定を適用することができる。
8第一項、第二項、第四項及び前二項の規定は、特定目的信託に係る法人税法第四条の七に規定する受託法人(第二条の二第三項において準用する同法第四条の七第二号の規定により外国法人としてこの法律の規定を適用するもので、法人税法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人に該当するものに限る。)が、同法第百四十二条の規定により同法第百四十一条に規定する国内源泉所得に係る所得につき同法の規定に準じて計算する場合について準用する。この場合において、第一項中「で当該特定目的信託」とあるのは「のうち国内において行う事業に係るもので当該特定目的信託」と、第二項中「法人税法第二十三条第一項」とあるのは「法人税法第百四十二条の規定により同法第二十三条第一項の規定に準じて計算する場合における同項」と読み替えるものとする。
9内国法人が受ける前項において準用する第一項の特定目的信託の利益の分配の額(以下この項及び次項において「外国特定目的信託の利益分配の額」という。)は法人税法第六十九条第八項に規定する配当等の額に該当しないものとみなし、同項に規定する外国子会社が受ける外国特定目的信託の利益分配の額は同条第十一項に規定する外国孫会社からの配当等の額に該当しないものとみなす。
11第六項及び第七項に定めるもののほか、第一項から第五項まで及び前三項の規定の適用その他特定目的信託に係る法人税法第四条の七に規定する受託法人の事業年度の所得に対する法人税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(特定投資信託に係る受託法人の課税の特例)
第六十八条の三の三特定投資信託(投資信託及び投資法人に関する法律(第一号において「投資信託法」という。)第二条第三項に規定する投資信託のうち、法人課税信託に該当するものをいう。以下この条において同じ。)のうち第一号に掲げる要件を満たすものの収益の分配の額として政令で定める金額(以下この条において「収益の分配の額」という。)で当該特定投資信託に係る受託法人(法人税法第四条の七に規定する受託法人(第二条の二第三項において準用する同法第四条の七第一号の規定により内国法人としてこの法律の規定を適用するものに限る。)をいう。次項から第四項までにおいて同じ。)の第二号に掲げる要件を満たす事業年度に係るものは、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。ただし、その収益の分配の額が当該事業年度の所得の金額として政令で定める金額を超える場合には、その損金の額に算入する金額は、当該政令で定める金額を限度とする。
一次に掲げるすべての要件
イ投資信託法第四条第一項又は第四十九条第一項の規定による届出が行われていること。
ロその受託者(投資信託法第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託にあつては委託者。ハにおいて同じ。)による受益権の募集が同条第九項に規定する適格機関投資家私募により行われるものとして政令で定めるものに該当するものであること。
ハその受託者による受益権の募集が主として国内において行われるものとして政令で定めるものに該当するものであること。
ニその他政令で定める要件
二次に掲げるすべての要件
イ当該事業年度終了の時において法人税法第二条第十号に規定する同族会社に該当していないこと。
ロ当該事業年度に係る収益の分配の額の分配可能所得の金額に占める割合として政令で定める割合が百分の九十を超えていること。
ハその他政令で定める要件
3特定投資信託に係る受託法人に対する法人税法第六十九条の規定の適用については、同条第一項中「所得の金額」とあるのは「所得の金額(租税特別措置法第六十八条の三の三第一項(特定投資信託に係る受託法人の課税の特例)の規定の適用を受ける同項に規定する特定投資信託に係る第四条の七(受託法人等に関するこの法律の適用)に規定する受託法人(第八項において「特定投資信託に係る受託法人」という。)にあつては、同法第六十八条の三の三第一項の規定を適用しないで計算した所得の金額)」と、同条第八項中「内国法人が外国子会社」とあるのは「内国法人(特定投資信託に係る受託法人を除く。以下この項及び第十一項において同じ。)が外国子会社」とする。
4特定投資信託に係る受託法人に対する第六十二条の三第三項の規定の適用については、同項中「該当するもの」とあるのは、「該当するもの及び第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に係る同項に規定する受託法人が行う譲渡で同項第二号(ロを除く。)に掲げる要件を満たす事業年度において行うもの」とする。
6第一項の規定は、同項の規定の適用を受けようとする事業年度の法人税法第二条第三十一号に規定する確定申告書(次項において「確定申告書」という。)に、第一項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、同項第一号ロ及びハに掲げる要件を満たしていることを明らかにする書類を保存している場合に限り、適用する。
7税務署長は、前項の記載若しくは明細書の添付がない確定申告書の提出があつた場合又は同項の書類の保存がない場合においても、その記載若しくは明細書の添付又は書類の保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、第一項の規定を適用することができる。
8第一項、第二項、第四項及び前二項の規定は、特定投資信託に係る法人税法第四条の七に規定する受託法人(第二条の二第三項において準用する同法第四条の七第二号の規定により外国法人としてこの法律の規定を適用するもので、法人税法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人に該当するものに限る。)が、同法第百四十二条の規定により同法第百四十一条に規定する国内源泉所得に係る所得につき同法の規定に準じて計算する場合について準用する。この場合において、第一項中「で当該特定投資信託」とあるのは「のうち国内において行う事業に係るもので当該特定投資信託」と、第二項中「法人税法第二十三条第一項」とあるのは「法人税法第百四十二条の規定により同法第二十三条第一項の規定に準じて計算する場合における同項」と読み替えるものとする。
9内国法人が受ける前項において準用する第一項の特定投資信託(同項第一号ロ及びハに掲げる要件を満たすものに限る。)の収益の分配の額(以下この項及び次項において「外国特定投資信託の収益分配の額」という。)は法人税法第六十九条第八項に規定する配当等の額に該当しないものとみなし、同項に規定する外国子会社が受ける外国特定投資信託の収益分配の額は同条第十一項に規定する外国孫会社からの配当等の額に該当しないものとみなす。
11第六項及び第七項に定めるもののほか、第一項から第五項まで及び前三項の規定の適用その他特定投資信託に係る法人税法第四条の七に規定する受託法人の事業年度の所得に対する法人税に関する法令の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十二節 連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例等
(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例)
第六十八条の八十八連結法人が、平成十四年四月一日以後に開始する各連結事業年度において、当該連結法人に係る国外関連者(外国法人で、当該連結法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式又は出資(当該他方の法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係(次項及び第五項において「特殊の関係」という。)のあるものをいう。以下この条において同じ。)との間で資産の販売、資産の購入、役務の提供その他の取引を行つた場合に、当該取引(当該国外関連者が法人税法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人のいずれに該当するかに応じ、当該国外関連者のこれらの号に掲げる国内源泉所得に係る取引のうち第六十六条の四第一項に規定する政令で定めるものを除く。以下この条において「国外関連取引」という。)につき、当該連結法人が当該国外関連者から支払を受ける対価の額が独立企業間価格に満たないとき、又は当該連結法人が当該国外関連者に支払う対価の額が独立企業間価格を超えるときは、当該連結事業年度の連結所得に係る同法その他法人税に関する法令の規定の適用については、当該国外関連取引は、独立企業間価格で行われたものとみなす。
2前項に規定する独立企業間価格とは、国外関連取引が次の各号に掲げる取引のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める方法により算定した金額をいう。
一棚卸資産の販売又は購入 次に掲げる方法(ニに掲げる方法は、イからハまでに掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)
イ独立価格比準法(特殊の関係にない売手と買手が、国外関連取引に係る棚卸資産と同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他が同様の状況の下で売買した取引の対価の額(当該同種の棚卸資産を当該国外関連取引と取引段階、取引数量その他に差異のある状況の下で売買した取引がある場合において、その差異により生ずる対価の額の差を調整できるときは、その調整を行つた後の対価の額を含む。)に相当する金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ロ再販売価格基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の買手が特殊の関係にない者に対して当該棚卸資産を販売した対価の額(以下この項において「再販売価格」という。)から通常の利潤の額(当該再販売価格に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を控除して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ハ原価基準法(国外関連取引に係る棚卸資産の売手の購入、製造その他の行為による取得の原価の額に通常の利潤の額(当該原価の額に政令で定める通常の利益率を乗じて計算した金額をいう。)を加算して計算した金額をもつて当該国外関連取引の対価の額とする方法をいう。)
ニイからハまでに掲げる方法に準ずる方法その他政令で定める方法
二前号に掲げる取引以外の取引 次に掲げる方法(ロに掲げる方法は、イに掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)
イ前号イからハまでに掲げる方法と同等の方法
ロ前号ニに掲げる方法と同等の方法
3連結法人が各連結事業年度において支出した寄附金の額(法人税法第八十一条の六第六項において準用する同法第三十七条第七項に規定する寄附金の額をいう。以下この項及び次項において同じ。)のうち当該連結法人に係る国外関連者に対するもの(同法第百四十一条第一号から第三号までに掲げる外国法人に該当する国外関連者に対する寄附金の額で当該国外関連者の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入されるものを除く。)は、当該連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。この場合において、当該連結法人に対する同法第八十一条の六の規定の適用については、同条第一項中「次項」とあるのは、「次項又は租税特別措置法第六十八条の八十八第三項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例)」とする。
4第一項の規定の適用がある場合における国外関連取引の対価の額と当該国外関連取引に係る同項に規定する独立企業間価格との差額(寄附金の額に該当するものを除く。)は、連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。
5連結法人が当該連結法人に係る国外関連者との取引を他の者(当該連結法人に係る他の国外関連者及び当該国外関連者と特殊の関係のある内国法人を除く。以下この項において「非関連者」という。)を通じて行う場合として政令で定める場合における当該連結法人と当該非関連者との取引は、当該連結法人の国外関連取引とみなして、第一項の規定を適用する。
6国税庁の当該職員、連結親法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員又は連結子法人の本店若しくは主たる事務所の所在地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員が、当該連結法人にその各連結事業年度における国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要と認められる帳簿書類(その作成又は保存に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。以下この条において同じ。)又はその写しの提示又は提出を求めた場合において、当該連結法人がこれらを遅滞なく提示し、又は提出しなかつたときは、税務署長は、次の各号に掲げる方法(第二号に掲げる方法は、第一号に掲げる方法を用いることができない場合に限り、用いることができる。)により算定した金額を当該独立企業間価格と推定して、当該連結事業年度の連結所得の金額又は連結欠損金額につき法人税法第二条第四十三号に規定する更正(第十六項において「更正」という。)又は同条第四十四号に規定する決定(第十六項において「決定」という。)をすることができる。
一当該連結法人の当該国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む法人で事業規模その他の事業の内容が類似するものの当該事業に係る売上総利益率又はこれに準ずる割合として政令で定める割合を基礎とした第二項第一号ロ若しくはハに掲げる方法又は同項第二号イに掲げる方法(同項第一号イに掲げる方法と同等の方法を除く。)
二第二項第一号ニに規定する政令で定める方法又は同項第二号ロに掲げる方法(当該政令で定める方法と同等の方法に限る。)に類するものとして政令で定める方法
7国税庁の当該職員、連結親法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員又は連結子法人の本店若しくは主たる事務所の所在地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、当該連結法人と当該連結法人に係る国外関連者との間の取引に関する調査について必要があるときは、当該連結法人に対し、当該国外関連者が保存する帳簿書類又はその写しの提示又は提出を求めることができる。この場合において、当該連結法人は、当該提示又は提出を求められたときは、当該帳簿書類又はその写しの入手に努めなければならない。
8国税庁の当該職員、連結親法人の納税地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員又は連結子法人の本店若しくは主たる事務所の所在地の所轄税務署若しくは所轄国税局の当該職員は、当該連結法人が第六項に規定する帳簿書類又はその写しを遅滞なく提示し、又は提出しなかつた場合において、当該連結法人の各連結事業年度における国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格を算定するために必要があるときは、その必要と認められる範囲内において、当該連結法人の当該国外関連取引に係る事業と同種の事業を営む者に質問し、又は当該事業に関する帳簿書類を検査することができる。
9前項の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
10国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、第八項の規定による質問又は検査をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
11次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
一第八項の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
二前号の検査に関し偽りの記載又は記録をした帳簿書類を提示した者
12法人の代表者(人格のない社団等の管理人を含む。)又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して前項の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
13人格のない社団等について前項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。
14連結親法人は、各連結事業年度において当該連結親法人又は連結子法人がこれらの法人に係る国外関連者との間で取引を行つた場合には、当該国外関連者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地その他財務省令で定める事項を記載した書類を当該連結事業年度の連結確定申告書(法人税法第二条第三十二号に規定する連結確定申告書をいう。)に添付しなければならない。
15連結子法人は、各連結事業年度において当該連結子法人に係る国外関連者との間で取引を行つた場合には、当該国外関連者の名称及び本店又は主たる事務所の所在地その他財務省令で定める事項を記載した書類を当該連結事業年度の法人税法第八十一条の二十五第一項に規定する個別帰属額等を記載した同項に規定する書類に添付しなければならない。
16更正若しくは決定(以下この項において「更正決定」という。)又は国税通則法第三十二条第五項に規定する賦課決定(以下この項において「賦課決定」という。)で次の各号に掲げるものは、同法第七十条第一項から第四項まで(同条第二項第二号及び第三号に掲げる更正(同項に規定する純損失等の金額に係るものに限る。)に係る部分を除く。)の規定にかかわらず、当該各号に定める期限又は日から六年を経過する日まで、することができる。この場合において、同条第五項及び同法第七十一条第一項の規定の適用については、同法第七十条第五項中「前各項」とあるのは「前各項及び租税特別措置法第六十八条の八十八第十六項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例)」と、同法第七十一条第一項中「が前条」とあるのは「が前条及び租税特別措置法第六十八条の八十八第十六項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例)」と、「、前条」とあるのは「、前条及び同項」とする。
一連結法人が当該連結法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つた事実に基づいてする法人税に係る更正決定又は当該更正決定に伴い国税通則法第十九条第一項に規定する課税標準等若しくは税額等に異動を生ずべき法人税に係る更正決定 これらの更正決定に係る法人税の同法第二条第七号に規定する法定申告期限(同法第六十一条第一項に規定する還付請求申告書に係る更正については、当該還付請求申告書を提出した日)
二前号に規定する事実に基づいてする法人税に係る更正決定若しくは国税通則法第二条第六号に規定する納税申告書(同法第十七条第二項に規定する期限内申告書を除く。以下この号において「納税申告書」という。)の提出又は当該更正決定若しくは当該納税申告書の提出に伴い前号に規定する異動を生ずべき法人税に係る更正決定若しくは納税申告書の提出に伴いこれらの法人税に係る同法第六十九条に規定する加算税についてする賦課決定その納税義務の成立の日
17連結法人が当該連結法人に係る国外関連者との取引を第一項に規定する独立企業間価格と異なる対価の額で行つたことに伴い納付すべき税額が過少となり、又は国税通則法第二条第六号に規定する還付金の額が過大となつた法人税に係る同法第七十二条第一項に規定する国税の徴収権の時効は、同法第七十三条第三項の規定の適用がある場合を除き、当該法人税の同法第七十二条第一項に規定する法定納期限から一年間は、進行しない。
18前項の場合においては、国税通則法第七十三条第三項ただし書の規定を準用する。この場合において、同項ただし書中「二年」とあるのは、「一年」と読み替えるものとする。
19第一項の規定の適用がある場合において、連結法人と当該連結法人に係る国外関連者(法人税法第百三十九条に規定する条約(以下この項及び次条第一項において「租税条約」という。)の規定により租税条約の我が国以外の締約国(以下この項及び次条第一項において「条約相手国」という。)の居住者又は法人とされるものに限る。)との間の国外関連取引に係る第一項に規定する独立企業間価格につき財務大臣が当該条約相手国の権限ある当局との間で当該租税条約に基づく合意をしたことその他の政令で定める要件を満たすときは、国税局長又は税務署長は、政令で定めるところにより、当該連結法人に係る連結親法人が同項の規定の適用により納付すべき法人税に係る延滞税のうちその計算の基礎となる期間で財務大臣が当該条約相手国の権限ある当局との間で合意をした期間に対応する部分に相当する金額を免除することができる。
20外国法人が国外関連者に該当するかどうかの判定に関する事項その他第一項から第六項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)
第六十八条の八十八の二連結親法人が租税条約の規定に基づき国税庁長官に対し当該租税条約に規定する申立てをした場合には、税務署長等(国税通則法第四十六条第一項に規定する税務署長等をいう。以下この条において同じ。)は、当該申立てに係る前条第十六項第一号に掲げる更正決定により納付すべき法人税の額(当該申立てに係る条約相手国との間の租税条約に規定する協議の対象となるものに限る。)及び当該法人税の額に係る同法第六十九条に規定する加算税の額として政令で定めるところにより計算した金額を限度として、当該申立てをした者の申請に基づき、その納期限(同法第三十七条第一項に規定する納期限をいい、当該申請が当該納期限後であるときは当該申請の日とする。)から当該条約相手国の権限ある当局との間の合意に基づく同法第二十六条の規定による更正があつた日(当該合意がない場合その他の政令で定める場合にあつては、政令で定める日)の翌日から一月を経過する日までの期間(第七項において「納税の猶予期間」という。)に限り、その納税を猶予することができる。ただし、当該申請を行う者につき当該申請の時において当該法人税の額以外の国税の滞納がある場合は、この限りでない。
2税務署長等は、前項の規定による納税の猶予(以下この条において「納税の猶予」という。)をする場合には、その猶予に係る金額に相当する担保を徴さなければならない。ただし、その猶予に係る税額が五十万円以下である場合又は担保を徴することができない特別の事情がある場合は、この限りでない。
3国税通則法第四十六条第六項の規定は、前項の規定により担保を徴する場合について準用する。
5納税の猶予を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、税務署長等は、その猶予を取り消すことができる。この場合においては、国税通則法第四十九条第二項及び第三項の規定を準用する。
一第一項の申立てを取り下げたとき。
二第一項の協議に必要な書類の提出につき協力しないとき。
三国税通則法第三十八条第一項各号のいずれかに該当する事実がある場合において、その者がその猶予に係る法人税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき。
四その猶予に係る法人税につき提供された担保について税務署長等が国税通則法第五十一条第一項の規定によつてした命令に応じないとき。
五前各号に掲げるもののほか、その者の財産の状況その他の事情の変化によりその猶予を継続することが適当でないと認められるとき。
6納税の猶予を受けた法人税についての国税通則法及び国税徴収法の規定の適用については、国税通則法第二条第八号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十八条の八十八の二第一項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第五十二条第一項中「及び納税の猶予」とあるのは「及び納税の猶予(租税特別措置法第六十八条の八十八の二第一項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。以下この項において同じ。)」と、同法第五十五条第一項第一号及び第七十三条第四項中「納税の猶予」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十八条の八十八の二第一項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)」と、国税徴収法第二条第九号及び第十号中「納税の猶予又は」とあるのは「納税の猶予(租税特別措置法第六十八条の八十八の二第一項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)の規定による納税の猶予を含む。)又は」と、同法第百五十一条第一項中「納税の猶予)」とあるのは「納税の猶予)及び租税特別措置法第六十八条の八十八の二第一項(連結法人の国外関連者との取引に係る課税の特例に係る納税の猶予)」とする。
7納税の猶予をした場合には、その猶予をした法人税に係る延滞税のうち納税の猶予期間(第一項の申請が同項の納期限以前である場合には、当該申請の日を起算日として当該納期限までの期間を含む。)に対応する部分の金額は、免除する。ただし、第五項の規定による取消しの基因となるべき事実が生じた場合には、その生じた日後の期間に対応する部分の金額については、税務署長等は、その免除をしないことができる。
8納税の猶予に関する申請の手続に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十三節 連結法人の国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例
(連結法人の国外支配株主等に係る負債の利子等の課税の特例)
第六十八条の八十九連結法人が、平成十四年四月一日以後に開始する各連結事業年度において、当該連結法人に係る国外支配株主等又は資金供与者等に負債の利子等を支払う場合において、当該連結事業年度の当該連結法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高が当該連結事業年度の当該連結法人に係る国外支配株主等の資本持分の三倍に相当する金額を超えるときは、当該連結法人が当該連結事業年度において当該国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額のうち、その超える部分に対応するものとして政令で定めるところにより計算した金額は、当該連結法人の当該連結事業年度の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入しない。ただし、当該連結法人の当該連結事業年度の総負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。次項及び第三項において同じ。)に係る平均負債残高が当該連結法人の自己資本の額の三倍に相当する金額以下となる場合は、この限りでない。
2前項の規定を適用する場合において、当該連結法人は、当該連結法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債のうちに特定債券現先取引等に係る負債があるときは、当該国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高又は当該連結事業年度の総負債に係る平均負債残高から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る平均負債残高を控除して計算した平均負債残高を基礎として政令で定めるところにより計算した国外支配株主等の資本持分又は自己資本の額に係る各倍数を当該連結法人に係る国外支配株主等の資本持分又は当該連結法人の自己資本の額に係る各倍数とし、当該連結法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額から政令で定めるところにより計算した特定債券現先取引等に係る負債の利子等の額を控除した金額を当該連結法人に係る国外支配株主等及び資金供与者等に支払う負債の利子等の額とすることができる。この場合において、前項中「三倍」とあるのは、「二倍」とする。
3第一項の規定を適用する場合において、当該連結法人は、当該連結法人に係る国外支配株主等の資本持分及び当該連結法人の自己資本の額に係る各倍数に代えて、当該連結法人と同種の事業を営む内国法人で事業規模その他の状況が類似するものの総負債の額の純資産の額に対する比率として政令で定める比率に照らし妥当と認められる倍数を用いることができる。
4この条において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一国外支配株主等第二条第一項第一号の二に規定する非居住者又は外国法人で、連結法人との間に、当該非居住者又は外国法人が当該連結法人の発行済株式又は出資(当該連結法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の百分の五十以上の数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他の政令で定める特殊の関係のあるものをいう。
二資金供与者等連結法人に資金を供与する者及び当該資金の供与に関係のある者として政令で定める者をいう。
三負債の利子等負債の利子(これに準ずるものとして第六十六条の五第四項第三号に規定する政令で定めるものを含む。以下この号において同じ。)その他政令で定める費用(当該負債の利子その他政令で定める費用で、これらの支払を受ける者の課税対象所得に含まれるものその他同項第三号に規定する政令で定めるものを除く。)をいう。
四国外支配株主等及び資金供与者等に対する負債国外支配株主等に対する負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)及び資金供与者等に対する政令で定める負債(負債の利子等の支払の基因となるものに限る。)をいう。
五平均負債残高負債の額の平均額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
六国外支配株主等の資本持分各連結事業年度の国外支配株主等の連結法人の純資産に対する持分として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
七自己資本の額各連結事業年度の純資産の額として政令で定めるところにより計算した金額をいう。
八特定債券現先取引等第六十六条の五第四項第八号に規定する特定債券現先取引等をいう。
九課税対象所得第六十六条の五第四項第九号に規定する課税対象所得をいう。
5第二項の規定は、連結確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面並びに同項の規定により控除する特定債券現先取引等に係る負債に係る平均負債残高及び負債の利子等の額の計算に関する明細書の添付があり、かつ、その計算に関する書類を保存している場合に限り、適用する。
6税務署長は、前項の書面若しくは明細書の添付のない連結確定申告書等の提出があり、又は同項の書類を保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該書面及び明細書並びに書類の提出があつた場合に限り、第二項の規定を適用することができる。
7第三項の規定は、連結確定申告書等に同項の規定の適用を受ける旨を記載した書面を添付し、かつ、その用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする書類その他の資料(次項において「資料等」という。)を連結法人が保存している場合に限り、適用する。
8税務署長は、第三項の規定の適用を受ける旨を記載した書面の添付のない連結確定申告書等の提出があり、又はその用いる倍数が妥当なものであることを明らかにする資料等を連結法人が保存していなかつた場合においても、その添付又は保存がなかつたことについてやむを得ない事情があると認めるときは、当該記載をした書面及び当該資料等の提出があつた場合に限り、同項の規定を適用することができる。
9第一項に規定する国外支配株主等が二以上ある場合の同項に規定する負債に係る平均負債残高等の計算、同項の規定により損金の額に算入されない金額に係る法人税法の規定の適用その他同項から第四項までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第二十四節 連結法人の特定外国子会社等に係る所得等の課税の特例
第一款 連結法人の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例
(連結法人に係る特定外国子会社等の留保金額の益金算入)
第六十八条の九十次に掲げる連結法人に係る外国関係会社のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係会社に該当するもの(以下この款において「特定外国子会社等」という。)が、各事業年度において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有する場合には、その適用対象留保金額のうちその連結法人の有する当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式等(株式又は出資をいう。以下この項において同じ。)の請求権(第六十六条の六第一項に規定する請求権をいう。第一号において同じ。)の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「個別課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、その連結法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含むその連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
一その有する外国関係会社の直接及び間接保有の株式等の数の当該外国関係会社の発行済株式又は出資(当該外国関係会社が有する自己の株式等を除く。)の総数又は総額のうちに占める割合(当該外国関係会社が次のイからハまでに掲げる法人である場合には、当該割合とそれぞれイからハまでに定める割合のいずれか高い割合。次号において「直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合」という。)が百分の五以上である連結法人
イ議決権(剰余金の配当等に関する決議に係るものに限る。以下この号において同じ。)の数が一個でない株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の議決権の数の当該外国関係会社の議決権の総数のうちに占める割合
ロ請求権の内容が異なる株式等を発行している法人(ハに掲げる法人を除く。)その有する当該外国関係会社の直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額の当該外国関係会社の株式等の請求権に基づき受けることができる剰余金の配当等の総額のうちに占める割合
ハ議決権の数が一個でない株式等及び請求権の内容が異なる株式等を発行している法人イ又はロに定める割合のいずれか高い割合
二直接及び間接の外国関係会社株式等の保有割合が百分の五以上である一の同族株主グループに属する連結法人(前号に掲げる連結法人を除く。)
2前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一外国関係会社第六十六条の六第二項第一号に規定する外国関係会社をいう。
二未処分所得の金額特定外国子会社等の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
三直接及び間接保有の株式等の数第六十六条の六第二項第三号に規定する直接及び間接保有の株式等の数をいう。
四直接及び間接保有の議決権の数第六十六条の六第二項第四号に規定する直接及び間接保有の議決権の数をいう。
五直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額第六十六条の六第二項第五号に規定する直接及び間接保有の請求権に基づく剰余金の配当等の額をいう。
六同族株主グループ第六十六条の六第二項第六号に規定する同族株主グループをいう。
3第一項各号に掲げる連結法人に係る特定外国子会社等(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国子会社等の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、第一項各号に掲げる連結法人に係る前項に規定する特定外国子会社等がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国子会社等のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国子会社等に係る第四十条の四第一項各号に掲げる居住者、当該特定外国子会社等に係る第六十六条の六第一項各号に掲げる内国法人、当該特定外国子会社等に係る第一項各号に掲げる連結法人その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で第六十六条の六第四項第二号に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5第一項各号に掲げる連結法人に係る連結親法人は、当該連結法人に係る特定外国子会社等の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各連結事業年度の連結確定申告書(法人税法第二条第三十二号に規定する連結確定申告書をいう。次項において同じ。)に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、連結確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を連結法人又は当該連結法人に係る連結親法人が保存している場合に限り、適用する。
7連結法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び前項を除く。)から第六十八条の九十三までの規定を適用する。
8法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第六十八条の九十一前条第一項各号に掲げる連結法人が同項の規定の適用を受ける場合には、当該連結法人に係る特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。次項において同じ。)の額のうち当該特定外国子会社等の個別課税対象留保金額に対応するもの(当該個別課税対象留保金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該連結法人が納付する個別控除対象外国法人税の額(同法第八十一条の十五第一項に規定する個別控除対象外国法人税の額をいう。以下この款において同じ。)とみなして、同法第八十一条の十五第一項から第七項まで、第十項及び第十五項から第十七項までの規定を適用する。この場合において、同条第十項中「うち第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額及び租税特別措置法第六十八条の九十一第一項(連結法人における特定外国子会社等の個別課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「うち同条第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち同条第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額及び同法第六十六条の七第一項(内国法人における特定外国子会社等の課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「同条第一項から第三項まで」とあるのは「第六十九条第一項から第三項まで」とする。
2内国法人が各事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。)において当該内国法人に係る第六十六条の六第一項に規定する特定外国子会社等の同項に規定する課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた事業年度終了の日後に開始する各連結事業年度の期間において当該特定外国子会社等の所得に対して外国法人税が課されるときは、当該特定外国子会社等の当該課税対象留保金額は前項に規定する特定外国子会社等の個別課税対象留保金額と、同条第一項に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される当該外国法人税の額は前項に規定する特定外国子会社等の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3前条第一項各号に掲げる連結法人が同項の規定の適用に係る特定外国子会社等の個別課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第八十一条の十五第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により個別控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該連結法人の政令で定める連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
第六十八条の九十二第六十八条の九十第一項の規定の適用を受けた連結法人に係る特定外国子会社等につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該連結法人に係る同条第二項第一号に規定する外国関係会社(当該特定外国子会社等から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係会社のうち政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合で、当該連結法人のこれらの事実が生じた日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した各連結事業年度(以下この条において「前十年以内の各連結事業年度」という。)において当該特定外国子会社等の個別課税対象留保金額で第六十八条の九十第一項の規定により前十年以内の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額に算入された金額(この項の規定により前十年以内の各連結事業年度において損金の額に算入された金額を除く。以下この条及び次条において「個別課税済留保金額」という。)があるときは、当該個別課税済留保金額に相当する金額は、当該特定外国子会社等又は当該外国関係会社につき生じた事実が次の各号に掲げる事実のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額のうち当該連結法人に係る個別課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額を限度として、当該連結法人のその事実が生じた日を含む連結事業年度の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
三当該連結法人に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
2連結法人の前項各号に掲げる事実が生じた日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した事業年度に連結事業年度に該当しないものがある場合において、その該当しない事業年度に係る課税済留保金額(第六十六条の八第一項に規定する課税済留保金額をいう。以下この条において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その課税済留保金額は、当該事業年度の期間に対応する前十年以内の各連結事業年度の個別課税済留保金額とみなす。
3連結法人が適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この項において「適格合併等」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は事後設立法人からその有する特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号に規定する直接及び間接保有の株式等の数(以下この項において「直接及び間接保有の株式等の数」という。)の全部又は一部の移転を受けた場合には、当該連結法人の当該適格合併等の日を含む連結事業年度以後の各連結事業年度における第一項の規定の適用については、次の各号に掲げる適格合併等の区分に応じ当該各号に定める金額は、政令で定めるところにより、当該連結法人の前十年以内の各連結事業年度の個別課税済留保金額とみなす。
一適格合併当該適格合併に係る被合併法人の合併前十年内事業年度(適格合併の日前十年以内に開始した各連結事業年度又は各事業年度をいう。)の個別課税済留保金額又は課税済留保金額
二適格分割型分割当該適格分割型分割に係る分割法人の分割前十年内事業年度(適格分割型分割の日前十年以内に開始した各連結事業年度又は各事業年度をいう。次項において同じ。)の個別課税済留保金額又は課税済留保金額のうち、当該適格分割型分割により当該連結法人が移転を受けた当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として第六十六条の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
三適格分社型分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この号において「適格分社型分割等」という。)当該適格分社型分割等に係る分割法人、現物出資法人又は事後設立法人の分割等前十年内事業年度(適格分社型分割等の日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した各連結事業年度若しくは各事業年度又は適格分社型分割等の日を含む事業年度開始の日前十年以内に開始した各事業年度若しくは各連結事業年度をいう。次項において同じ。)の個別課税済留保金額又は課税済留保金額のうち、当該適格分社型分割等により当該連結法人が移転を受けた当該特定外国子会社等の直接及び間接保有の株式等の数に対応する部分の金額として第六十六条の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額
4適格分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この項において「適格分割等」という。)に係る分割承継法人、被現物出資法人又は被事後設立法人(以下この項において「分割承継法人等」という。)が前項又は第六十六条の八第三項の規定の適用を受ける場合には、当該適格分割等に係る分割法人、現物出資法人又は事後設立法人(以下この項において「分割法人等」という。)の当該適格分割等の日を含む連結事業年度以後の各連結事業年度における第一項の規定の適用については、当該分割法人等の分割前十年内事業年度又は分割等前十年内事業年度の個別課税済留保金額のうち、前項の規定により当該分割承継法人等の前十年以内の各連結事業年度の個別課税済留保金額とみなされる金額及び同条第三項の規定により前十年以内の各事業年度(同条第一項に規定する前十年以内の各事業年度をいう。)の課税済留保金額とみなされる金額は、ないものとする。
5第一項の規定は、個別課税済留保金額に係る連結事業年度又は事業年度のうち最も古い連結事業年度又は事業年度以後の各連結事業年度の法人税法第二条第三十二号に規定する連結確定申告書又は各事業年度の同条第三十一号に規定する確定申告書に当該個別課税済留保金額又は課税済留保金額その他財務省令で定める事項に関する明細書の添付があり、かつ、同項の規定の適用を受けようとする連結事業年度の連結確定申告書等に、同項の規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載及びその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。この場合において、同項の規定により損金の額に算入される金額は、当該申告に係るその損金の額に算入されるべき金額に限るものとする。
6税務署長は、第一項の規定により損金の額に算入されるべきこととなる金額又は個別課税済留保金額若しくは課税済留保金額その他財務省令で定める事項の全部又は一部につき前項の記載又は明細書の添付がない連結確定申告書等又は同項に規定する確定申告書の提出があつた場合においても、同項の記載又は明細書の添付がなかつたことについてやむを得ない事情があると認める場合において、これらの明細書の提出があつたときは、その記載又は明細書の添付がなかつた金額につき第一項の規定を適用することができる。
7第一項の規定の適用を受けた連結法人の同項の規定により損金の額に算入された金額は、法人税法第八十一条の十三第二項及び第四項の規定の適用については、これらの規定に規定する連結所得等の金額に含まれるものとするほか、連結利益積立金額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第六十八条の九十三連結法人が第六十八条の九十第一項各号に掲げる法人に該当するかどうかの判定に関する事項、第六十八条の九十一第一項の規定により連結法人が納付したとみなされる個別控除対象外国法人税の額のうち前条第一項の規定により各連結事業年度の連結所得の金額の計算上損金の額に算入された個別課税済留保金額に係るものの処理その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第三款 特殊関係株主等である連結法人に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例
(特殊関係株主等である連結法人に係る特定外国法人の留保金額の益金算入)
第六十八条の九十三の六特殊関係株主等(特定株主等に該当する者並びにこれらの者と政令で定める特殊の関係のある個人及び法人をいう。以下この款において同じ。)と特殊関係内国法人との間に特定関係(当該特殊関係株主等が当該特殊関係内国法人の発行済株式又は出資(自己が有する自己の株式又は出資を除く。以下この項において「発行済株式等」という。)の総数又は総額の百分の八十以上の数又は金額の株式又は出資を間接に保有する関係として政令で定める関係をいう。)がある場合において、当該特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に発行済株式等の保有を通じて介在するものとして政令で定める外国法人(以下この款において「外国関係法人」という。)のうち、本店又は主たる事務所の所在する国又は地域におけるその所得に対して課される税の負担が本邦における法人の所得に対して課される税の負担に比して著しく低いものとして政令で定める外国関係法人に該当するもの(以下この款において「特定外国法人」という。)が、平成十九年十月一日以後に開始する各事業年度において、その未処分所得の金額から留保したものとして、政令で定めるところにより、当該未処分所得の金額につき当該未処分所得の金額に係る税額及び剰余金の配当等(法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配をいう。)の額に関する調整を加えた金額(以下この条において「適用対象留保金額」という。)を有するときは、その適用対象留保金額のうち当該特殊関係株主等である連結法人の有する当該特定外国法人の直接及び間接保有の株式等の数に対応するものとしてその株式又は出資の第六十六条の九の六第一項に規定する請求権の内容を勘案して政令で定めるところにより計算した金額(以下この款において「個別課税対象留保金額」という。)に相当する金額は、当該特殊関係株主等である連結法人の収益の額とみなして当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む当該連結法人の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
2この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一特定株主等第六十六条の九の六第二項第一号に規定する特定株主等をいう。
二特殊関係内国法人第六十六条の九の六第二項第二号に規定する特殊関係内国法人をいう。
三未処分所得の金額特定外国法人の各事業年度の決算に基づく所得の金額につき、法人税法及びこの法律による各事業年度の所得の金額の計算に準ずるものとして政令で定める基準により計算した金額を基礎として政令で定めるところにより当該各事業年度開始の日前七年以内に開始した各事業年度において生じた欠損の金額に係る調整を加えた金額をいう。
四直接及び間接保有の株式等の数第六十六条の九の六第二項第四号に規定する直接及び間接保有の株式等の数をいう。
3特殊関係株主等である連結法人に係る特定外国法人(株式(出資を含む。)若しくは債券の保有、工業所有権その他の技術に関する権利、特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるもの(これらの権利に関する使用権を含む。)若しくは著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の提供又は船舶若しくは航空機の貸付けを主たる事業とするものを除く。)がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域においてその主たる事業を行うに必要と認められる事務所、店舗、工場その他の固定施設を有し、かつ、その事業の管理、支配及び運営を自ら行つているものである場合(次項において「固定施設を有するものである場合」という。)における第一項の規定の適用については、同項中「調整を加えた金額」とあるのは、「調整を加えた金額から当該特定外国法人の事業に従事する者の人件費として政令で定める費用の額の百分の十に相当する金額を控除した金額」とする。
4第一項及び前項の規定は、特殊関係株主等である連結法人に係る同項に規定する特定外国法人がその本店又は主たる事務所の所在する国又は地域において固定施設を有するものである場合であつて、各事業年度においてその行う主たる事業が次の各号に掲げる事業のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める場合に該当するときは、当該特定外国法人のその該当する事業年度に係る適用対象留保金額については、適用しない。
一卸売業、銀行業、信託業、証券業、保険業、水運業又は航空運送業その事業を主として当該特定外国法人に係る特殊関係内国法人、特殊関係株主等その他これらの者に準ずる者として政令で定めるもの以外の者との間で行つている場合として政令で定める場合
二前号に掲げる事業以外の事業その事業を主として本店又は主たる事務所の所在する国又は地域(当該国又は地域に係る水域で第六十六条の六第四項第二号に規定する政令で定めるものを含む。)において行つている場合として政令で定める場合
5特殊関係株主等である連結法人に係る連結親法人は、当該連結法人に係る特定外国法人の各事業年度の貸借対照表及び損益計算書その他の財務省令で定める書類を当該各事業年度終了の日の翌日から二月を経過する日を含む各連結事業年度の連結確定申告書(法人税法第二条第三十二号に規定する連結確定申告書をいう。次項において同じ。)に添付しなければならない。
6第三項又は第四項の規定は、連結確定申告書にこれらの規定の適用がある旨を記載した書面を添付し、かつ、その適用があることを明らかにする書類その他の資料を特殊関係株主等である連結法人又は当該連結法人に係る連結親法人が保存している場合に限り、適用する。
7特殊関係株主等である連結法人に係る外国関係法人が第六十八条の九十第二項第一号に規定する外国関係会社に該当し、かつ、当該特殊関係株主等である連結法人が同条第一項各号に掲げる連結法人に該当する場合には、第一項の規定は、適用しない。
8特殊関係株主等である連結法人が外国信託(投資信託及び投資法人に関する法律第二条第二十二項に規定する外国投資信託のうち第六十八条の三の三第一項に規定する特定投資信託に類するものをいう。以下この項において同じ。)の受益権を直接又は間接に保有する場合には、当該外国信託の受託者は、当該外国信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この項において同じ。)及び固有資産等(外国信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この条(第三項、第四項及び第六項を除く。)から第六十八条の九十三の九までの規定を適用する。
9法人税法第四条の六第二項及び第四条の七の規定は、前項の規定を適用する場合について準用する。
第六十八条の九十三の七特殊関係株主等である連結法人が前条第一項の規定の適用を受ける場合には、当該連結法人に係る特定外国法人の所得に対して課される外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。次項において同じ。)の額のうち当該特定外国法人の個別課税対象留保金額に対応するもの(当該個別課税対象留保金額に相当する金額を限度とする。)として政令で定めるところにより計算した金額は、政令で定めるところにより、当該連結法人が納付する個別控除対象外国法人税の額(同法第八十一条の十五第一項に規定する個別控除対象外国法人税の額をいう。以下この款において同じ。)とみなして、同法第八十一条の十五第一項から第七項まで、第十項及び第十五項から第十七項までの規定を適用する。この場合において、同条第十項中「うち第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額及び租税特別措置法第六十八条の九十三の七第一項(特定外国法人の個別課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「うち同条第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」とあるのは「うち同条第八項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額及び同法第六十六条の九の七第一項(特定外国法人の課税対象留保金額に係る外国税額の控除)に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額のうち同項の規定により当該連結法人が納付するものとみなされる部分の金額」と、「同条第一項から第三項まで」とあるのは「第六十九条第一項から第三項まで」とする。
2特殊関係株主等である内国法人が各事業年度(連結事業年度に該当する期間を除く。)において当該内国法人に係る第六十六条の九の六第一項に規定する特定外国法人の同項に規定する課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受けた場合において、その適用を受けた事業年度終了の日後に開始する各連結事業年度の期間において当該特定外国法人の所得に対して外国法人税が課されるときは、当該特定外国法人の当該課税対象留保金額は前項に規定する特定外国法人の個別課税対象留保金額と、同条第一項に規定する特定外国法人の所得に対して課される当該外国法人税の額は前項に規定する特定外国法人の所得に対して課される外国法人税の額とそれぞれみなして、同項の規定を適用する。
3特殊関係株主等である連結法人が前条第一項の規定の適用に係る特定外国法人の個別課税対象留保金額に相当する金額につき同項の規定の適用を受ける場合において、第一項の規定により法人税法第八十一条の十五第一項から第三項までの規定の適用を受けるときは、第一項の規定により個別控除対象外国法人税の額とみなされた金額は、当該連結法人の政令で定める連結事業年度の連結所得の金額の計算上、益金の額に算入する。
第六十八条の九十三の八第六十八条の九十三の六第一項の規定の適用を受けた特殊関係株主等である連結法人に係る特定外国法人につき第一号若しくは第二号に掲げる事実が生じた場合又は当該連結法人に係る外国関係法人(当該特定外国法人から法人税法第二十三条第一項第一号に規定する剰余金の配当、利益の配当又は剰余金の分配(以下この項において「剰余金の配当等」という。)の支払(第二号に定める金額の同号に掲げる交付を含む。)を受けた外国関係法人のうち政令で定めるものに限る。以下この項において同じ。)につき第三号に掲げる事実が生じた場合で、当該連結法人のこれらの事実が生じた日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した各連結事業年度(以下この条において「前十年以内の各連結事業年度」という。)において当該特定外国法人の個別課税対象留保金額で第六十八条の九十三の六第一項の規定により前十年以内の各連結事業年度の連結所得の金額の計算上益金の額に算入された金額(この項の規定により前十年以内の各連結事業年度において損金の額に算入された金額を除く。以下この条及び次条において「個別課税済留保金額」という。)があるときは、当該個別課税済留保金額に相当する金額は、当該特定外国法人又は当該外国関係法人につき生じた事実が次の各号に掲げる事実のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める金額のうち当該連結法人に係る個別課税対象留保金額から充てられたものとして政令で定めるところにより計算した金額に相当する金額を限度として、当該連結法人のその事実が生じた日を含む連結事業年度の連結所得の金額の計算上、損金の額に算入する。
一剰余金の配当等の支払その支払う剰余金の配当等の額
二法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
三当該連結法人に対する剰余金の配当等の支払又は法人税法第二十四条第一項各号に掲げる事由による金銭その他の資産の交付その支払う剰余金の配当等の額又はその交付により減少することとなる利益積立金額に相当する金額
2特殊関係株主等である連結法人の前項各号に掲げる事実が生じた日を含む連結事業年度開始の日前十年以内に開始した事業年度に連結事業年度に該当しないものがある場合において、その該当しない事業年度に係る課税済留保金額(第六十六条の九の八第一項に規定する課税済留保金額をいう。以下この項において同じ。)があるときは、前項の規定の適用については、その課税済留保金額は、当該事業年度の期間に対応する前十年以内の各連結事業年度の個別課税済留保金額とみなす。
3第六十八条の九十二第三項から第六項までの規定は、第一項の規定を適用する場合について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げるこれらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第六十八条の九十二第三項
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連結法人が適格合併↓[連結法人が適格合併…により…受けた]
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第六十八条の九十三の六第二項第二号に規定する特殊関係内国法人(以下この項において「特殊関係内国法人」という。)に係る同条第一項に規定する特殊関係株主等(以下この項において「特殊関係株主等」という。)である連結法人が適格合併↓[第六十八条の九十三の六第二項第二号に規定する…連結法人が適格合併…により…受けた]
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により被合併法人↓[により被合併法人…又は事後設立法人]
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により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人↓[により当該特殊関係内国法人に係る特殊関係株主等である被合併法人…又は事後設立法人]
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特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号↓[特定外国子会社等の第六十六条の六第二項第三号に規定する直接及び間接保有]
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同条第一項に規定する特定外国法人(以下この項において「特定外国法人」という。)の同条第二項第四号↓[同条第一項に規定する特定外国法人(以下この項において「特定外国法人」という。)の同条第二項第四号に規定する直接及び間接保有]
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第一項の
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第六十八条の九十三の八第一項の
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個別課税済留保金額とみなす
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個別課税済留保金額(同項に規定する個別課税済留保金額をいう。以下第六項までにおいて同じ。)とみなす
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第六十八条の九十二第三項第一号
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又は課税済留保金額
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又は課税済留保金額(第六十六条の九の八第一項に規定する課税済留保金額をいう。以下第六項までにおいて同じ。)
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第六十八条の九十二第三項第二号及び第三号
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特定外国子会社等
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特定外国法人
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第六十六条の六第一項
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第六十六条の九の六第一項
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第六十八条の九十二第四項
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前項又は第六十六条の八第三項
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第六十八条の九十三の八第三項において準用する前項又は第六十六条の九の八第三項において準用する第六十六条の八第三項
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第一項の
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第六十八条の九十三の八第一項の
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前項の
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同条第三項において準用する前項の
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同条第三項
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第六十六条の九の八第三項において準用する第六十六条の八第三項
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同条第一項
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第六十六条の九の八第一項
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第六十八条の九十二第五項
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第一項
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第六十八条の九十三の八第一項
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第六十八条の九十二第六項
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第一項
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第六十八条の九十三の八第一項
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前項
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同条第三項において準用する前項
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4第六十八条の九十二第七項の規定は、第一項の規定の適用を受けた特殊関係株主等である連結法人の同項の規定により損金の額に算入された金額について準用する。
第六十八条の九十三の九特殊関係株主等と特殊関係内国法人との間に第六十八条の九十三の六第一項に規定する特定関係があるかどうかの判定に関する事項、第六十八条の九十三の七第一項の規定により特殊関係株主等である連結法人が納付したとみなされる個別控除対象外国法人税の額のうち前条第一項の規定により各連結事業年度の連結所得の金額の計算上損金の額に算入された個別課税済留保金額に係るものの処理その他前三条の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。